【ゲーム株概況(7/31)】業績上方修正のコロプラがS高…ミクシィも国内首位の売買代金を伴いS高、時価総額は一時5000億円超え　

7月31日の東京株式市場では、コロプラ<3668>とミクシィ<2121>に短期資金が集中した。前日に好決算を発表したコロプラが取引制限値幅の上限（ストップ高）まで上昇すると、資金はミクシィに向かい、ミクシィもストップ高まで上昇。この日の銘柄ごとの売買代金をみると、ミクシィが1100億円で首位、コロプラは807億円で3位と、2銘柄で2000億円近い商いをこなした。

コロプラは前日、2014年9月期の通期業績見通しを上方修正した。売上高は従来予想を70億円（16％）上回る520億円、営業利益は同47億円（26％）上回る227億円、純利益は24億円（25％）上回る124億円に引き上げた。修正後の予想は、リリース直後から急速な立ち上がりを見せている新作『白猫プロジェクト』を含んでいない（関連記事）ため、再度の上方修正期待も浮上している。

コロプラは午後にストップ高にあたる前日比700円（21.5％）高の3960円まで上昇し、取引終了にかけて売買が成立しなかった。なお、終値時点の時価総額は4889億円と、5000億円の大台乗せが近付いている。

興味深い値動きを示したのがミクシィ<2121>。主力タイトル『モンスターストライク』がApp StoreとGoogle Playの両ストアで売上首位を維持していることから高く始まったが、午後、突然、買いに勢いが強まり。こちらもストップ高にあたる6020円まで上昇した。終値は19％高の5990円。時価総額は一時5000億円を上回る場面があった。

市場からはコロプラがストップ高で値がつかなくなったため、あふれた資金がミクシィに向かったとの見方があった。コロプラの成長にスマートフォンゲーム市場全体の拡大を感じ取り、ストア首位の『モンスト』を要するミクシィも同様も市場拡大の恩恵を享受できる、という思惑からだ。

KLab<3656>やマーベラス<7844>など、人気のスマホゲームタイトルを提供している企業も、上昇が目立った。

一方、前日発表した決算に失望感のある内容だったドリコム<3793>と任天堂<7974>が売られた。

ドリコムは、決算と同時に発表した7～9月期の業績計画が売上高17億円、利益ゼロ億円と、前四半期から減収減益になる見通しだったことが嫌気された。任天堂も赤字決算が嫌気された。


以下、31日の主なゲーム企業の株価と騰落（単位は円）。

銘柄名	証券コード	終値	前日比	前日比率
コロプラ	3668	3960	700	21.47%
ミクシィ	2121	5990	970	19.32%
ＫＬａｂ	3656	1945	224	13.02%
ｅｎｉｓｈ	3667	1472	90	6.51%
マーベラス	7844	1530	83	5.74%
エイチーム	3662	7350	380	5.45%
バンダイナムコＨＤ	7832	2631	78	3.06%
ブロッコリー	2706	1282	30	2.40%
ネクソン	3659	1000	23	2.35%
オルトプラス	3672	1475	30	2.08%
モブキャスト	3664	1030	19	1.88%
グリー	3632	823	7	0.86%
クルーズ	2138	3770	25	0.67%
セガサミーＨＤ	6460	2063	12	0.59%
カプコン	9697	1891	8	0.42%
日本一ソフトウェア	3851	695	2	0.29%
ガーラ	4777	178	0	0.00%
アエリア	3758	1553	-9	-0.58%
ディー・エヌ・エー	2432	1345	-9	-0.66%
コナミ	9766	2415	-16	-0.66%
スクウェア・エニックスＨＤ	9684	2122	-16	-0.75%
ボルテージ	3639	1394	-11	-0.78%
コーエーテクモＨＤ	3635	1518	-17	-1.11%
日本ファルコム	3723	982	-13	-1.31%
ケイブ	3760	1670	-31	-1.82%
ガンホー	3765	586	-13	-2.17%
アクセルマーク	3624	1235	-40	-3.14%
サイバーエージェント	4751	3475	-135	-3.74%
任天堂	7974	11525	-800	-6.49%
ドリコム	3793	2238	-326	-12.71%