【イベント】「夢を共有する」…一部アイテム販売の収益を寄付。全世界が挑む…サイバードが放つ衝撃の謎解き絵本アプリ『NAZO』配信開始!


サイバードは、9月23日(火・祝)、スマートフォン向け新作アプリ『NAZO』のサービス開始記者発表会を、同社「Theatre CYBIRD(シアターサイバード)」で開催した。

発表会では、“謎解き絵本”のスマホアプリ『NAZO』の全容に加えて、謎を解いていくことでゲットできる“人生を変えるようなお宝”について説明された。さらに、国や地域を越えて自らの夢を追い続け、実現させた沢山の著名人の方々の協力を得て、世界中の大人と子供たちに夢を持つ素晴らしさを共有する「Share the Dream」プロジェクト発足も発表。

当日は、サイバード社長の堀主知ロバート氏をはじめ、『NAZO』制作陣から松岡正剛氏、サイトウアキヒロ氏が参加。また、「Share the Dream」プロジェクトに賛同した世界的 若き指揮者 グスターボ・ドゥダメル氏、元F1ドライバー 片山右京氏、モデルの小倉優子さんらがゲストとして登場した。

 

■サイバードの新作アプリ『NAZO』とは


本作は、約90章からなる「物語」を読み進めていくスマートフォン向け“謎解き絵本”アプリ。不思議な劇場「シアターNAZO」を舞台に、劇場の中で繰り広げられる物語内で、支配人から出される数々の謎を解き明かしながら、最後には本当の「宝」が獲得できるチャンスを得られるというのだ。

編集工学者の松岡正剛氏が卒いる編集工学研究所により開発され、「物語母型群」という知のマザープログラムをもとに“月をめぐる物語”を構成し、物語と謎の複合的な組み合わせにより、誰もが夢中になれる世界観を構築。また、ビジュアル面では、日本を代表するクリエータ集団であるStudio4°Cが合計1000ページにわたる物語の全てのビジュアル面を担当し、挑戦的でかつ高密度・高品質なクリエイティブで物語を直感的も演出。

さらにゲーム US/監修は、直感的で使いやすく熱中できるノウハウを体系化した「ゲームニクス論」をもとに、ユーザーインターフェース設計で著目なサイトウアキヒロ氏による、プレイヤーが“からくり劇場”を動かしているような気分を味わえるように進行されているとのこと。
 
 
 
 

 

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■「夢を共有する」…一部アイテム販売の収益を寄付

 
はじめにサイバードの代表取締役社長 堀主和ロバート氏が登壇して、苦節3年半をかけた本作の開発経緯について、幼少期に読んだ絵本『Masquerade』が影響していると明かした。

「この絵本には宝の場所を示すヒントが散りばめていました。インターネットが無かった時代に、600万冊売れた絵本で、内容を頼りに世界中の人々が目を輝かせながら宝を探していました。そうした願いのもと、モバイル端末上でも表現しようと思い開発を立ち上げました」と堀氏。

しかし本作では、単純にアプリ上で謎を解いていき自身で宝を得るのでは無いとのこと。というのも堀氏は、「宝に想いを馳せて夢を見る前に、世界には夢を見ることが非常に困難な環境にある子供たちが大勢います」と続けて、本作では通常のアイテム課金とは別に、専用アイテムを寄付することでもらえるドネーション方法を採用したのだ。

「自身が謎を解いてワクワクすると同時に、その場にいない子供たちにも希望を与えたい」と想いを語った。後述するが、寄付金の全額は音楽教育プログラム「エル・システマ」に送られるという。
 

続いて、本作の世界観設計/監修を務めた、編集工学研究所 所長/イシス編集学校 好調の松岡正剛氏が登壇。

松岡氏は、「今も昔も人間は常に謎と関わっています。その謎を解けたものだけが宝を手に入れられるのは、人類の根本的なドラマでもあります」と“謎”がもたらす影響について語った。

しかし、だからこそ今回の世界観設計では苦労した続けた。「謎の難易度を調整しつつ、かつスマートフォン上で面白く表現する……。さらに20ヵ国以上でリリースされることも考えると中々骨の折れる作業でした」と苦労したことを明かした。

そのため『NAZO』では、モバイル上で手軽に読み進められるよう、章形式の劇場性を取り入れたという。「ただ、物語を進行するのではなくて、舞台がそこに登場して、その舞台をもう一度二重に見ているという構造を作りました。さらにそこで様々なアイテムを取り入れるなど、ゲーム制も取り入れています」と内容に触れた。「どれほどの方が宝に到達するかは分かりません。ドキドキして楽しみに挑戦者をお待ちしています」というコメントで締めた。
 

次に立命館大学・映像学部教授のサイトウアキヒロ氏が登壇。同氏は、任天堂のゲームに代表される、直感的で使いやすく熱中できるノウハウを体系化した「ゲームニクス理論」をもとに、本作のUI設計/監修を務めた。

「私はファミコンの頃からゲームを作っていますが、現在も日本のゲームは世界で受け入れられています。そして、ゲーム市場は今後も世界で伸び続けていくと思います」と冒頭で現在のゲーム市場について語ったサイトウ氏。

そして、本作では“ユーザー参加型”であることが大きなテーマとして据えた。また、ゲーム概要については「非常に複雑な構造となっています。物語を単純に読むだけではなく、色んなところにフックがある。謎を解くために途中で戻って読み直したいということが頻繁に発生します」と言葉を添えた。

しかし、ユーザーの負担がないように、マニュアルを見ないでもスムーズにゲームが進行できるように重きをおいて開発したようだ。モバイルということもあり、一瞬の空き時間で遊ばれることを考慮した作りになるよう最善の策を打ち出したという。
 

そして、サイバードのメディア事業本部 事業開発統括部 ソーシャル事業開発部 部長 田島一平氏が登壇して、『NAZO』のゲーム概要について説明してくれた。

ゲームでは、約90章からなる「物語」を読み進めていき、随所に多種多様な「謎解きゲーム」が用意されている。物語は全9幕、1幕は全10章で構成され、1日1章ずつ無料で読み進めることが可能(章をまたぐと物語チケットを1枚消費)。

なお、1章は約1200~1500文字、1ページあたり約140文字で約10ページ分。つまり全90章は900ページ以上のボリュームがあることがわかる。

ちなみに料金形態は、ダウンロード無料で一部アイテム課金あり。アイテム課金にあたるのは、章を読み進めていくときに必要となるチケットが対象のようだ。

物語は「月の民」と呼ばれる種族に関わるお宝や謎に迫る冒険活劇もの。物語は今後も追加されるとのこと。筆者はプレイ済みだが、書籍のページをめくるかのように物語を読み進めていくゲームスタイルは、どこか自分自身だけの時間が流れるかのように、心落ち着かせてプレイを楽しめたのが印象的だった。また、挿絵の多さにも驚きだ。壮大な物語も丁寧な情景説明が挿絵として伝わり、没頭してゲームに引き込まれている感覚があった。これには、開発スタッフを労いたいところ。
 
 

主軸となる謎解きも「ヒント」の存在で、また別の一面を見せる。じつは、本作でヒントを得る方法は、提示されたアイテムを物語上にある挿絵から見つけて、それらをタップすることでヒントが手に入るのだ。ヒントを宝探しのように見つける楽しさに加えて、謎解きゲームの解答にも近づく二重の利点があるということ。

また、期限までにアプリ内の全ての謎を解いたプレイヤーには、“最終謎”が与えられるとのことだ。そして“最終謎”を一番に解いたプレイヤーだけに、「人生を変えるような“宝”を本当にプレゼントする」……というのだ。

 
 

■謎を解いたものだけが手に入れられる超豪華な「宝」の数々

 

ここからは、本作『NAZO』によって、夢見ることすら叶わない子供たちに、夢を見るための手助けをしようという試み「Share the Dream」について説明があった。

本プロジェクトは、賛同した世界中の著名人の方々から提供される「宝」をめぐり、アプリ『NAZO』に集まった世界中の人々が専用アイテム(アプリ内で使用できるチケット)を購入した収益の全てを、音楽教育プログラム「エル・システマ」を通じて、夢を見ることすら困難な状況にある子供たちに寄付という形で届けられるというもの。

また、参加者に最後に与えられる「宝」は、本プロジェクトに賛同した世界中の著名人の方々が提供してくれる、まさに夢のような体験、時間、品物の数々とのことだ。宝を手にした人物が、自らも夢のようなひとときを味わうことができるという。
 
 

ここで、駐日ベネズエラ・ボリバル共和国大使 石川成幸氏(写真左)、エル・システマジャパン 代表理事 菊川穣氏(写真右)の2名が登壇して、寄付先となる「エル・システマ」についての説明があった。「エル・システマ」とは、ベネズエラで行われている公的融資による音楽教育プログラムの有志組織である。子供たちが音楽をはじめあらゆる芸術を通して、自分自身と周囲の社会環境に自信を持ち、人生を有意義に送れるような支援を務める。

石川氏は、今回の取り組みについて「子供たちに夢を提供することができると思います。みなさんが一緒に支援していただくことで、より良い世界作りの一旦を担えることができます。今回の「エル・システマ」に繋げていただいて、大変嬉しく思い、また感謝しています」と述べた。菊川氏は「困難に陥っている子供たちが変われるきっかけになるのではないかと思います。ひとりでも多くの子供たちに音楽の美しさを届けることができれば幸いです」と続けた。
 

そして、当日は「Share the Dream」に「宝」を提供してくれる著名人が次々に登壇した。その「宝」とは、お金では買うことのできない貴重で豪華な体験ごとばかり。

■片山右京氏 (レーシングドライバー)

日本のレーシングドライバー、元F1レーサー、登山家、自転車競技選手。言わずと知れた「カミカゼ・ウキョウ」(通称)その人である。登山・レーシング活動にはTeamUKYOで参加、また地元・相模原氏の名誉観光親善大使を務める。片山氏が提供する「宝」とは、詳細は明言しなかったもの同氏が率いる「Team UKYO」のチームの一員として、ロードバイクレースやカーレースに同行するというもの。ゼロコンマ1秒を競う熾烈なプロの世界を、片山氏に“密着一週間”という特別席で、その速さを肌で感じることができるものだ。


■クリストファー・ブロートン (ハリウッド プロデューサー)

ハリウッドのカリスマプロデューサーとして芸術的な映画製作者のひとりとして活躍。俳優としてもエミー賞を受賞したジョージ・シュラッターのテレビ作品にも何度も出演している。そんなハリウッドプロデューサーであるクリストファー氏の「宝」とは、同氏がエスコートする世界トップのハリウッドセレブとの映画鑑賞である。さらに、その後は、ハリウッド俳優らが集うアフターパーティーへ参加。誰もが一度は憧れる、ハリウッドならではの夜を堪能できるという。


■楽天株式会社 (東京ガールズアワード)

楽天からは、黒坂三重氏が登壇。同社は、2015年秋開催の「東京ガールズアワード」において、対象者(女性限定で3名まで)だけのファッションコーディネートをしてもらえるうえに、バックステージツアーに招待する「宝」を提供するとのこと。華々しいステージの裏側で繰り広げられる、普段は見られないトップモデルや人気ブランドの世界に、特別に潜入できるという。また、当日はタレントの小倉優子さんも登壇して会場に華を添えた。
 

▲小倉優子さん


■グスターボ・アドルフォ・ドゥダメル・レミレス (指揮者)

ドゥダメル氏は、ロサンゼルス・フィルハーモニック音楽監督、エーテボリ交響楽団首席指揮者、ベネズエラ・シモン・ボリバル交響楽団音楽監督というポストを兼任する傍ら、世界一流のオーケストラ、オペラ・ハウスに客演している現在最も「チケットが取れない」と言われている若手指揮者。ドゥダメル氏が提供する「宝」とは、グラミー賞も受賞した同氏指揮によるオーケストラのリハーサル日に、1日限りで特別入団して、一緒に過ごすことのできる夢のような演奏と音楽講義を体験できるというもの。

そして、彼もまたベネズエラのスラム出身で「エル・システマ」を出ているのだ。そんなドゥダメル氏は、今回のプロジェクトに対して「子供たちの夢の一旦を担うことができて、大変嬉しく思います。日本という国は世界に向けて常に様々な気持ちを伝えられる国であると同時に、美しい国を創ることのできる精神を持ち合わせています。また、人は夢や目標があることで、その実現に向けて人生を頑張れるものです。子供たちに夢を与える非常に重要なプロジェクトだと思っています」と、会場にメッセージを贈った。



■「Share the Dream」プロジェクト賛同者 一部(敬称略)
グスターボ・アドルフォ・
ドゥダメル・ラミレス
指揮者
グラミー賞 最優秀オーケストラ・パフォーマンス賞
三浦 雄一郎 登山家
片山 右京 元 F1レーサー
室屋 義秀 レッドブル エアレーサー
神田 裕行 日本料理 かんだ オーナーシェフ
東京ミシュラン 7年連続三ツ星獲得
本田 直之 レバレッジ・コンサルティング
ブライトリング社 時計メーカー
ガールズアワード社 東京ガールズアワードプロデュース
Nigel Whitehouse トリュフハンター
 
 

「苦節3年半」…とスマートフォン向けアプリでは長期的な開発期間である。筆者が最初に『NAZO』を知ったのは、昨年の「東京ゲームショウ」に出展したときだ。挑戦的なアプリとして期待していたものの、それからは音沙汰なしで開発が進んでいるのか、それとも中止するのかと心配したものである。

しかし、今回の発表会において、じつは「Share the Dream」を含む大規模プロジェクトであることが分かり、その長期的な開発期間にも納得した次第だ。全世界を巻き込んだ前代未聞のアプリ『NAZO』の続報に今後も注目したい。


■『NAZO』
 

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株式会社サイバード
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会社情報

会社名
株式会社サイバード
設立
1998年9月
代表者
代表取締役社長兼CEO 長嶋 貴之
決算期
12月
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