VOYAGE GROUP、第2四半期は売上高20%増、営業利益14%増…四半期ベースで過去最高業績を更新 アドテクノロジー事業の好調がけん引

VOYAGE GROUP<3688>は、4月22日、2015年9月期の第2四半期(10~3月)決算を発表、売上高87億3900万円(前年同期比20.0%増)、営業利益11億3200万円(同14.2%増)、経常利益11億6600万円(同16.3%増)、四半期純利益7億4200万円(同23.3%増)となった。
 

セグメント別の状況は下記の通り。

①アドテクノロジー事業…売上高47億3900万円(前年同期比39.0%増)、セグメント利益6億7600万円(同35.5%増)
インターネット広告市場におけるプログラマティック取引(インターネット広告在庫をオンライン上で自動取引する手法)の急速な拡大を背景に、SSPである「Fluct」を中心とした広告配信プラットフォーム事業が堅調に推移した。これまでのメディア事業運営で培ったノウハウを最大限に活用し、特にスマートフォン向け媒体社に対する「Fluct」の導入提案及び広告収益の最大化支援に取り組んだ。これらの取り組み等により、「Fluct」を通じた広告配信数は順調に増加した。また、「Fluct」との接続先DSPやアドネットワークの拡充等を進め、媒体社にとっての収益性向上に取り組んだ。

②メディア事業…売上高は39億3700万円(同3.2%増)、セグメント利益4億7100万円(同12.7%減)
「ECナビ」「PeX」「リサーチパネル」を中心としたポイントを活用した自社メディアに加え、企業向けのマーケティングソリューション分野の成長により、全体として底堅く推移した。自社メディアにおいて、独自のマーケティングプラットフォームによる、会員の獲得・維持・活性化施策の実施及び効果検証を継続的に行い、特にスマートフォン経由での会員獲得や利用促進に注力した。これらの取り組みなどにより、スマートフォン経由での会員登録者数は順調に増加したが、利用の定着化や会員あたりの収益性向上が課題となっている。また、新たな領域として、コンテンツメディアへの取り組みを強化している。 さらに、メディア運営の知見を活用した企業向けのマーケティングソリューション領域への事業拡大も進んでおり、デジタルギフトオンデマンドサービスでは、導入企業数及びギフト発行金額が引き続き順調に増加した。

③その他インターネット関連事業…売上高は5億800万円(同18.9%減)、セグメント損益1700万円の赤字(前年同期4800万円の赤字)
新卒採用支援事業が、インターンシップを実施する企業の増加や認知度の向上により顧客企業数が増加したことで、堅調に推移した。一方で、グローバルでのオンライン調査パネル提供事業において、欧米やアジア地域での営業活動強化や、アジア地域でのパネル規模の拡充を進めるなど、将来の成長のための先行投資を行った。

なお、アドテクノロジー事業は売上高、利益とも過去最高を更新している。
 

■四半期ベースで売上高、営業利益とも過去最高を更新


業績の四半期ベースでの推移を見てみると、第2四半期(1~3月)は、売上高が前年同期比16.5%増の44億6400万円、営業利益が同4.6%増の5億7000万円となり、いずれも過去最高を更新した。また、QonQで見ると売上高が4.4%増、営業利益が1.6%増となっている。
 

四半期ベースの業績をセグメント別で見ると、アドテクノロジー事業は売上高が前年同期比32.4%増、営業利益が同17.9%増と大きく拡大した。同社の今期の順調な業績推移のけん引役がアドテクノロジー事業であることが、はっきりと分かる。
 


なお、2015年9月期通期の予想については、第1四半期決算の発表時に開示した修正予想から変更なく、売上高180億円(前期比19.6%増)、営業利益23億円(同22.3%増)、経常利益23億円(同21.7%増)、当期純利益13億5000万円(同21.2%増)の見込み