任天堂<7974>は、5月7日、2015年3月期の連結決算を発表、売上高5497億円(前々期比3.8%減)ながら、営業利益247億円(前々期464億円の赤字)、経常利益705億円(前々期比11倍)、当期純利益418億円(前々期232億円の赤字)となった。
同社は、1月28日に2015年3月期の予想を修正(関連記事)していたが、各利益項目はこれをさらに大きく上回っての着地となっている。なお、業績予想の再上方修正の主な要因は、円安による為替差益(340億円)の計上によるもの。
同社は、1月28日に2015年3月期の予想を修正(関連記事)していたが、各利益項目はこれをさらに大きく上回っての着地となっている。なお、業績予想の再上方修正の主な要因は、円安による為替差益(340億円)の計上によるもの。
販売動向は以下のとおり
(ニンテンドー3DS)
ハードウェアの新しいラインアップとして発売したNewニンテンドー3DS及びNewニンテンドー3DS LLが順調な販売となったものの、これらの発売前に従来型のニンテンドー3DSの販売が想定通りに進まなかったこともあり、ハードウェアの販売数量は873万台となった。
ソフトウェアにおいては、『ポケットモンスター オメガルビー・アルファサファイア』が994万本、『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS』が675万本の大ヒットを記録したほか、『トモダチコレクション 新生活』『マリオカート7』『ゼルダの伝説ムジュラの仮面3D』なども順調に売上を伸ばし、それぞれ200万本以上を販売した。さらにサードパーティーのヒットソフトが複数生まれたこともあり、ソフトウェアの販売数量は6274万本となった。
(Wii U)
『マリオカート8』と『大乱闘スマッシュブラザーズ for Wii U』がそれぞれ511万本、365万本を販売する大ヒットとなったことなどにより、特に海外において順調に推移し、全世界での販売数量はハードウェアが338万台、ソフトウェアが2,440万本となった。
■2016年3月期は3.7%増収、営業利益は2倍の予想
2016年3月期通期の予想については、売上高5700億円(前期比3.7%増)、営業利益500億円(同2.0倍)、経常利益550億円(同22.0%減)、当期純利益350億円(同16.4%減)の見込み。主要外貨の為替レートの前提は1ドル=120円、1ユーロ=125円。
『マリオカート8』や『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U』など、大ヒットした定番ソフト向けに追加コンテンツを順次展開して稼働の活性化を目指すほか、ニンテンドー3DSでは、Newニンテンドー3DS及びNewニンテンドー3DS LL専用ソフトである『ゼノブレイド』を発売し、『リズム天国 ザ・ベスト+』『ファイアーエムブレムif 白夜王国・暗夜王国』などの自社ソフトや、さらにはサードパーティーからも複数の有力ソフトの発売を予定している。
Wii Uでは、『Splatoon(スプラトゥーン)』や『ヨッシー ウールワールド』のほか、『スーパーマリオブラザーズ』の発売30周年となる今年には、2Dマリオシリーズの新たな提案として『Mario Maker(仮称)』などを順次発売していく方針だ。
また、スマートデバイス向けゲームアプリを年内に配信開始することによる新たな収益も見込んでいるとしている。
会社情報
- 会社名
- 任天堂株式会社
- 設立
- 1947年11月
- 代表者
- 代表取締役社長 古川 俊太郎/代表取締役 フェロー 宮本 茂
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高1兆6718億6500万円、営業利益5289億4100万円、経常利益6804億9700万円、最終利益4906億0200万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 7974