【ミクシィ決算説明会】「国民的IPに向けた土台作りへ」…四半期売上400億円突破の『モンスト』がアニメ化&3DS版発売。新作アプリはモンストスタジオが開発、通期予想は売上高1850億円に
ミクシィ<2121>は、5月12日、2015年3月期(1-12月期)の連結決算を発表したと共に、東京都内で決算説明会を開催した。通期は、売上高が1129億円(前年同期比:828.9%増)、営業利益が526億円(同10871.5%増)、経常利益が527億円(同19877.3%増)、最終利益329億円(同2億円の赤字)だった。
『モンスターストライク』(以下、『モンスト』)を含むコンテンツ事業が四半期売上高で400億円を突破するなど、引き続き高い成長を見せたことが主な要因だ。また、2016年3月期の業績予想は、売上高1850億円とした。このほか、決算発表当日に初公開した『モンスト』のアニメ化・ニンテンドー3DS版の発売決定、及び新規スマートフォン向けゲームアプリなどがが発表された。(以下、「」内は断りがない限り、森田氏の発言)。
決算説明会では、はじめに取締役の荻野泰弘氏(写真)が財務状況を説明した。なお、今回の決算より報告セグメントが変更。
これまではメディア・ コンテンツ事業、ライフイベント事業、その他事業の3つだったが、足元の『モンスト』が堅調に業績を拡大している点、及び2015年3月にフンザ社とミューズコー社を買収したことにより、事業ポートフォリオの見直しを実施。これに伴い、新セグメントとしてエンターテインメント事業(『モンスト』を含むスマートフォンネイティブゲームを中心としたゲームの提供)、メディアプラットフォーム事業(インターネットを活用したB2C及びC2Cサービスの運営 )の2つに統合して開示した。
さて、冒頭でも記載している通り、2015年3月期(1-12月期)の連結決算は、売上高が1129億円(前年同期比:828.9%増)、営業利益が526億円(同10871.5%増)、経常利益が527億円(同19877.3%増)、最終利益329億円(同2億円の赤字)。また、四半期業績(2015年1~3月期、4Q)では、売上高446億円(前四半期比34.0%増)、営業利益227億円(同46.1%増)、経常利益227億円(同45.3%増)、最終利益138億円(同38.3%増)と大幅な増収増益を記録した。『モンスト』の業績拡大に伴い、売上・利益ともに順調に成長したことが要因である。
▲売上高(四半期推移)では、メディアプラットフォーム部門が24億2500万円、『モンスト』を含むエンターテイメント部門が422億円。遂に『モンスト』の売上が四半期で400億円を突破した。
▲売上原価(四半期推移)では、『モンスト』の売上増に伴い外注費が増加。
▲販管費(四半期推移)でも『モンスト』の売上増に伴い、決済手数料が増加。人件費が前四半期比で増加しているのは、業績の好調に伴い、決算賞与の引当金を積んだことによる。
続いて、代表取締役社長の森田仁基氏(写真)より、事業状況の説明に移った。
まずメディアプラットフォーム事業では、4Qの大きなトピックスとなるM&Aによる新規事業として、2015年3月に女性向けファッションコマースサービス 「MUSE&Co.」を運営するミューズコー社、ならびにチケットフリマサービス 「チケットキャンプ」を運営するフンザ社を買収した。今回の決算発表では、なかなか開示されていなかった「チケットキャンプ」直近の月次流通総額推移も公開され、2015年4月で約10.5億円であることを明らかにした。この数字に対して「弊社が想定したよりも早い進捗。しっかりとユーザー様にサービスが使われている」とコメント。
各サービスの状況では、これまでコミュニティを中心に機能改善を続けてきSNS「mixi」において、早々に「チケットキャンプ」と連携したサービスを開始。具体的には、「mixi」上で盛り上がっている有名アーティストのコミュニティに、該当アーティストに紐づいたチケット情報を一連に表示することで、相互送客をはかるという試みだ。「開始してから非常にユーザーから好評で、すでにコミュニティを探しているユーザーが“チケットキャンプ”に訪問するという実績がある」と最先のいいスタートを切ったことを添えた。
その他の各サービスの状況では、フォトブック事業「nohana」が登録会員数100万人を突破(4月2日時点)。求人広告事業「Find Job!」では、機能改善が奏功し、応募者・応募数が増加、引き続き高い利益率を実現。結婚支援事業では、婚活パーティサービス「youbrideパーティ」を提供開始、オンライン・オフラインの両領域で成婚実績にこだわったサービス作りを目指していくとした。そして、サロンアーティストとユーザーを直接つなぐサロン予約事業「minimo」も、1万人以上のサロンアーティストが登録、月間約10万人のユーザーが利用するなど、順調に拡大している。
さらに4Qはふたつの新規サービスを開始。ひとつはミクシィの社内新規事業開発プログラムから出てきたプロジェクト「きみだけLIVE」。これは、アーティストやアイドルがファンの方ひとりのために、スカイプなどを使って濃いコミュニケーションやライブを行うサービス。「アーティスト・ユーザーの両方から良い反応が得られている」と好感触。また、家族に特化した写真共有サービス「みてね」は、子供の写真を載せる親目線のみならず、祖父祖母に孫の写真をリアルタイムで見てもらえる使われ方もされているという。
森田社長は、今期のメディアプラットフォーム事業においても、引き続き社内発新規事業の創出、及びM&Aによるポートフォリオの拡大として、新しい事業を作っていくという。「mixiでの知見を元にソーシャルマーケティングとサービス連携を加速する」と言葉を添えた。
『モンスト』を含むエンターテイメント事業では、同作を中心に事業状況が説明された。『モンスト』の利用者数は、引き続き順調に推移して、現在は約2900万人(※同一端末で重複ダウンロードされた数は含んでいない)。そろそろ天井となりそうだが、「我々としてはまだまだ伸ばせると考えている。具体的な目標数値はないが、海外でもっと伸ばせる可能性がある」と切り替えした。
国内の状況では、4Qから春にかけて趣向を凝らしたプロモーションとして、引っ張る動作と春をかけた「ひっ春?キャンペーン」を展開。全国の主要駅や空港372箇所に『モンスト』の特長を活かした様々な広告を掲出したのが、非常に面白い広告として「TwitterやFacebook、mixiなどのSNSでしっかりと拡散された。OOH広告はTVCMに次ぐ効果をもたらしている」と、予想以上の反響を得たことを説明。
▲駅内広告、山手線「実際に穴が開いた中吊り広告」
▲TVCM<部下篇「光秀の場合」/上司篇「信長の場合」>では、好感度の高いCMとして視聴者から好評を得たという。
▲三陽商会との取り組みとして、コラボTシャツも販売。クオリティが非常に高く、そのぶん値段も普通のTシャツと比べて5000円~7000円程度と高額にも関わらず、予約開始から約3時間で初回生産分まで販売するほどの好評を得た。「IPの力が発揮されたのかと思う」と喜びを語った。
このほか、映画「ドラえもん」やアニメ「エヴァンゲリオン」といったアニメのタイアップも実施し、新規ユーザーを獲得。両タイアップに関しては、単純なゲーム内コラボにとどまるだけではなくて、きちんとしたコラボCMやOOH広告も展開し、イベント開催を周囲にアピールすると同時に、『モンスト』の露出にも繋げたという。
また、4月開催の「ニコニコ超会議2015」では「モンスト春のファンまつり」ブースを出展。開催期間(4/25、4/26)中はニコニコ生放送でイベントの様子もネット配信していたのだが、同イベントの関連番組中、視聴者数が多い番組の1位・2位を独占する結果が出たとのこと。
そして、4 vs 4の最大8人でのチーム対抗対戦プレイができる『モンストスタジアム』も提供開始。同アプリを用いて、先日発表された2015年8月2日開催の「モンストフェスティバル2015」において、初代チャンピオンを決める公式大会を実施予定。『モンストスタジアム』きっかけに「国内におけるスマートフォンの本格的なeスポーツ普及を目指す」と意気込みをあらわにした。
『モンスト』の海外の状況については、3つのPhaseに分けて説明してくれた。まず中国と韓国では、機能改善・運用体制強化の段階となるPhase 1として、引き続きローカライズとカルチャライズを徹底的に行い数字を上げていくとしている。
引っ張って遊ぶゲーム性やキャラクターの魅力など、ユーザーの反応がある程度見えてきた北米は、協力プレイの訴求をすべくPhase 2に移行。“4人で遊ぶほうがより楽しい”ということを普及させていくために、オンライン広告や動画を通して4人で盛り上がりながら遊ぶ姿を訴求し、地道に展開していくとのこと。一番進捗のあった台湾・香港・マカオでは、日本と同様に本格的なプロモーションを実施するPhase 3に突入。
2015年5月で1周年を迎えた台湾版では、日本と同様に4人で遊ぶ姿を収録したTVCMを展開。大型のOOH広告も奏功し、利用者数は300万人を突破。ゲーム内コラボも日本と遜色ない、魅力のあるキャラクターとのコラボを実現している。なかでも台湾の大人気スマホゲーム『神魔之塔』とのコラボレーションは、大きな話題を呼んだという。
さて、すでに速報(関連記事)でも伝えている通り、『モンスト』のアニメ化とニンテンドー3DS版の発売決定が発表された。共に2015年内の放送・発売を予定している。まだ詳細については未定だが、アニメ化は制作が開始されており、詳しいキャストや制作スタッフは後日改めて発表されるとのこと。アニメ化・ニンテンドー3DS版の発売は、スマートフォンを持っていない若年層に向けて、より『モンスト』の魅力を向上させることに繋げ、「国民的IPに向けてしっかりと土台を作っていくため」とした。
また、同社による新規スマートフォンゲームが、2015年内提供開始予定であることも発表。「みんなでわいわい遊べるゲーム」をコンセプトに開発が進められており、今後は複数タイトルのうちから厳選し、年間約1本のペースでリリース、売上を積み上げていくという事業戦略を整えているという。なお、開発はモンストスタジオが務める。
2015年度通期の業績予想は、売上高1850億円(前期比63.8%増)、営業利益800億円(同51.8%増)、経常利益800億円(同51.8%増)、最終利益520億円(同57.7%増)を見込む。売上高の内訳は『モンスト』を含むエンターテインメント事業が1690億円、メディアプラットフォーム事業が160億円とした。
エンターテインメント事業のさらなる内訳としては、4Qにおける『モンスト』の月商140億円をベースに、単純計算12倍で組み立てているとのこと。メディアプラットフォーム事業の内訳では、既存サービスを横ばいの100億円、一方で買収したミューズコー社とフンザ社の業績寄与を60億円とした。
なお、通期の業績予想は、既存で展開している事業をベースに組んでいるため、アニメやニンテンドー3DS版などの新規プロジェクトは含まれていないという。
© mixi, Inc.
『モンスターストライク』(以下、『モンスト』)を含むコンテンツ事業が四半期売上高で400億円を突破するなど、引き続き高い成長を見せたことが主な要因だ。また、2016年3月期の業績予想は、売上高1850億円とした。このほか、決算発表当日に初公開した『モンスト』のアニメ化・ニンテンドー3DS版の発売決定、及び新規スマートフォン向けゲームアプリなどがが発表された。(以下、「」内は断りがない限り、森田氏の発言)。
■『モンスト』の売上が四半期で400億円を突破…報告セグメントが変更に
決算説明会では、はじめに取締役の荻野泰弘氏(写真)が財務状況を説明した。なお、今回の決算より報告セグメントが変更。
これまではメディア・ コンテンツ事業、ライフイベント事業、その他事業の3つだったが、足元の『モンスト』が堅調に業績を拡大している点、及び2015年3月にフンザ社とミューズコー社を買収したことにより、事業ポートフォリオの見直しを実施。これに伴い、新セグメントとしてエンターテインメント事業(『モンスト』を含むスマートフォンネイティブゲームを中心としたゲームの提供)、メディアプラットフォーム事業(インターネットを活用したB2C及びC2Cサービスの運営 )の2つに統合して開示した。
さて、冒頭でも記載している通り、2015年3月期(1-12月期)の連結決算は、売上高が1129億円(前年同期比:828.9%増)、営業利益が526億円(同10871.5%増)、経常利益が527億円(同19877.3%増)、最終利益329億円(同2億円の赤字)。また、四半期業績(2015年1~3月期、4Q)では、売上高446億円(前四半期比34.0%増)、営業利益227億円(同46.1%増)、経常利益227億円(同45.3%増)、最終利益138億円(同38.3%増)と大幅な増収増益を記録した。『モンスト』の業績拡大に伴い、売上・利益ともに順調に成長したことが要因である。
▲売上高(四半期推移)では、メディアプラットフォーム部門が24億2500万円、『モンスト』を含むエンターテイメント部門が422億円。遂に『モンスト』の売上が四半期で400億円を突破した。
▲売上原価(四半期推移)では、『モンスト』の売上増に伴い外注費が増加。
▲販管費(四半期推移)でも『モンスト』の売上増に伴い、決済手数料が増加。人件費が前四半期比で増加しているのは、業績の好調に伴い、決算賞与の引当金を積んだことによる。
■買収した2社によるポートフォリオの拡大…SNS「mixi」の知見も活かす
続いて、代表取締役社長の森田仁基氏(写真)より、事業状況の説明に移った。
まずメディアプラットフォーム事業では、4Qの大きなトピックスとなるM&Aによる新規事業として、2015年3月に女性向けファッションコマースサービス 「MUSE&Co.」を運営するミューズコー社、ならびにチケットフリマサービス 「チケットキャンプ」を運営するフンザ社を買収した。今回の決算発表では、なかなか開示されていなかった「チケットキャンプ」直近の月次流通総額推移も公開され、2015年4月で約10.5億円であることを明らかにした。この数字に対して「弊社が想定したよりも早い進捗。しっかりとユーザー様にサービスが使われている」とコメント。
各サービスの状況では、これまでコミュニティを中心に機能改善を続けてきSNS「mixi」において、早々に「チケットキャンプ」と連携したサービスを開始。具体的には、「mixi」上で盛り上がっている有名アーティストのコミュニティに、該当アーティストに紐づいたチケット情報を一連に表示することで、相互送客をはかるという試みだ。「開始してから非常にユーザーから好評で、すでにコミュニティを探しているユーザーが“チケットキャンプ”に訪問するという実績がある」と最先のいいスタートを切ったことを添えた。
その他の各サービスの状況では、フォトブック事業「nohana」が登録会員数100万人を突破(4月2日時点)。求人広告事業「Find Job!」では、機能改善が奏功し、応募者・応募数が増加、引き続き高い利益率を実現。結婚支援事業では、婚活パーティサービス「youbrideパーティ」を提供開始、オンライン・オフラインの両領域で成婚実績にこだわったサービス作りを目指していくとした。そして、サロンアーティストとユーザーを直接つなぐサロン予約事業「minimo」も、1万人以上のサロンアーティストが登録、月間約10万人のユーザーが利用するなど、順調に拡大している。
さらに4Qはふたつの新規サービスを開始。ひとつはミクシィの社内新規事業開発プログラムから出てきたプロジェクト「きみだけLIVE」。これは、アーティストやアイドルがファンの方ひとりのために、スカイプなどを使って濃いコミュニケーションやライブを行うサービス。「アーティスト・ユーザーの両方から良い反応が得られている」と好感触。また、家族に特化した写真共有サービス「みてね」は、子供の写真を載せる親目線のみならず、祖父祖母に孫の写真をリアルタイムで見てもらえる使われ方もされているという。
森田社長は、今期のメディアプラットフォーム事業においても、引き続き社内発新規事業の創出、及びM&Aによるポートフォリオの拡大として、新しい事業を作っていくという。「mixiでの知見を元にソーシャルマーケティングとサービス連携を加速する」と言葉を添えた。
■「『モンストスタジアム』で本格的なeスポーツ普及を目指す」
『モンスト』を含むエンターテイメント事業では、同作を中心に事業状況が説明された。『モンスト』の利用者数は、引き続き順調に推移して、現在は約2900万人(※同一端末で重複ダウンロードされた数は含んでいない)。そろそろ天井となりそうだが、「我々としてはまだまだ伸ばせると考えている。具体的な目標数値はないが、海外でもっと伸ばせる可能性がある」と切り替えした。
国内の状況では、4Qから春にかけて趣向を凝らしたプロモーションとして、引っ張る動作と春をかけた「ひっ春?キャンペーン」を展開。全国の主要駅や空港372箇所に『モンスト』の特長を活かした様々な広告を掲出したのが、非常に面白い広告として「TwitterやFacebook、mixiなどのSNSでしっかりと拡散された。OOH広告はTVCMに次ぐ効果をもたらしている」と、予想以上の反響を得たことを説明。
▲駅内広告、山手線「実際に穴が開いた中吊り広告」
▲TVCM<部下篇「光秀の場合」/上司篇「信長の場合」>では、好感度の高いCMとして視聴者から好評を得たという。
▲三陽商会との取り組みとして、コラボTシャツも販売。クオリティが非常に高く、そのぶん値段も普通のTシャツと比べて5000円~7000円程度と高額にも関わらず、予約開始から約3時間で初回生産分まで販売するほどの好評を得た。「IPの力が発揮されたのかと思う」と喜びを語った。
このほか、映画「ドラえもん」やアニメ「エヴァンゲリオン」といったアニメのタイアップも実施し、新規ユーザーを獲得。両タイアップに関しては、単純なゲーム内コラボにとどまるだけではなくて、きちんとしたコラボCMやOOH広告も展開し、イベント開催を周囲にアピールすると同時に、『モンスト』の露出にも繋げたという。
また、4月開催の「ニコニコ超会議2015」では「モンスト春のファンまつり」ブースを出展。開催期間(4/25、4/26)中はニコニコ生放送でイベントの様子もネット配信していたのだが、同イベントの関連番組中、視聴者数が多い番組の1位・2位を独占する結果が出たとのこと。
そして、4 vs 4の最大8人でのチーム対抗対戦プレイができる『モンストスタジアム』も提供開始。同アプリを用いて、先日発表された2015年8月2日開催の「モンストフェスティバル2015」において、初代チャンピオンを決める公式大会を実施予定。『モンストスタジアム』きっかけに「国内におけるスマートフォンの本格的なeスポーツ普及を目指す」と意気込みをあらわにした。
■海外では韓国・中国が苦戦するも北米が堅調、台湾はTVCM開始で絶好調
『モンスト』の海外の状況については、3つのPhaseに分けて説明してくれた。まず中国と韓国では、機能改善・運用体制強化の段階となるPhase 1として、引き続きローカライズとカルチャライズを徹底的に行い数字を上げていくとしている。
引っ張って遊ぶゲーム性やキャラクターの魅力など、ユーザーの反応がある程度見えてきた北米は、協力プレイの訴求をすべくPhase 2に移行。“4人で遊ぶほうがより楽しい”ということを普及させていくために、オンライン広告や動画を通して4人で盛り上がりながら遊ぶ姿を訴求し、地道に展開していくとのこと。一番進捗のあった台湾・香港・マカオでは、日本と同様に本格的なプロモーションを実施するPhase 3に突入。
2015年5月で1周年を迎えた台湾版では、日本と同様に4人で遊ぶ姿を収録したTVCMを展開。大型のOOH広告も奏功し、利用者数は300万人を突破。ゲーム内コラボも日本と遜色ない、魅力のあるキャラクターとのコラボを実現している。なかでも台湾の大人気スマホゲーム『神魔之塔』とのコラボレーションは、大きな話題を呼んだという。
■通期予想は売上高1850億円…新規PJは含まず
さて、すでに速報(関連記事)でも伝えている通り、『モンスト』のアニメ化とニンテンドー3DS版の発売決定が発表された。共に2015年内の放送・発売を予定している。まだ詳細については未定だが、アニメ化は制作が開始されており、詳しいキャストや制作スタッフは後日改めて発表されるとのこと。アニメ化・ニンテンドー3DS版の発売は、スマートフォンを持っていない若年層に向けて、より『モンスト』の魅力を向上させることに繋げ、「国民的IPに向けてしっかりと土台を作っていくため」とした。
また、同社による新規スマートフォンゲームが、2015年内提供開始予定であることも発表。「みんなでわいわい遊べるゲーム」をコンセプトに開発が進められており、今後は複数タイトルのうちから厳選し、年間約1本のペースでリリース、売上を積み上げていくという事業戦略を整えているという。なお、開発はモンストスタジオが務める。
2015年度通期の業績予想は、売上高1850億円(前期比63.8%増)、営業利益800億円(同51.8%増)、経常利益800億円(同51.8%増)、最終利益520億円(同57.7%増)を見込む。売上高の内訳は『モンスト』を含むエンターテインメント事業が1690億円、メディアプラットフォーム事業が160億円とした。
エンターテインメント事業のさらなる内訳としては、4Qにおける『モンスト』の月商140億円をベースに、単純計算12倍で組み立てているとのこと。メディアプラットフォーム事業の内訳では、既存サービスを横ばいの100億円、一方で買収したミューズコー社とフンザ社の業績寄与を60億円とした。
なお、通期の業績予想は、既存で展開している事業をベースに組んでいるため、アニメやニンテンドー3DS版などの新規プロジェクトは含まれていないという。
(編集部:原孝則)
© mixi, Inc.
会社情報
- 会社名
- 株式会社MIXI
- 設立
- 1997年11月
- 代表者
- 代表取締役社長 木村 弘毅
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高1468億6800万円、営業利益:191億7700万円、経常利益156億6900万円、最終利益70億8200万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 2121