【イベント】DeNA、ゲーム業界合同就職イベント「HEAT渋谷」を開催…10社・350名以上の学生が参加し"HEAT"なイベントに

ディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>は、5月16日、東京・渋谷ヒカリエにあるDeNA本社内で、ゲーム業界合同就職イベント「HEAT渋谷」を開催した。こうした合同就職イベントは、通常、人材サービスの会社が開催するが、DeNAのようなゲーム会社が実施するのは珍しい。
「HEAT渋谷」は、複数のゲームデベロッパーと、ゲーム業界への就職を希望する学生を対象にした就職イベントだ。デベロッパーがブースを設けるだけでなく、ゲーム専門学校がブースを設け、学生の制作した作品を展示・自己アピールできる点に特徴がある。
これ以外にも、ディベロッパーによる企業説明・講演や、ゲーム会社社長によるパネルトークが行われたほか、デザイナーを志望する学生がポートフォリオを持ち込み、プロのデザイナーからアドバイスを受ける相談コーナーも用意されるなど意欲的な内容であった。
DeNAによると、ゲームデベロッパーは10社、ゲーム専門学校は8校、350名を超える学生からの事前登録があったという。立ち見となるセミナーも続出し、ポートフォリオの相談コーナーでも行列ができていた。手探りで開始したイベントだったが、予想をはるかに上回る盛況で、まさに「HEAT」だったといえよう。
なお、今回のイベントは、「HEAT渋谷」と銘打っているが、今後も継続的な開催や、参加するゲームディベロッパーの増加とともに、大阪や名古屋、福岡、仙台、札幌などと、東京以外の都市での開催も望まれるところだろう。ゲーム業界を熱くする就職イベントとして期待したい。
今回の記事では「HEAT渋谷」の模様をレポートしておこう。
■馬場保仁氏「ゲーム業界を盛り上げたい

イベントを企画したのは、エンターテイメント産業の中でゲーム業界は、万単位で雇用できている唯一の業界であり、イベントを通じて、新しい才能を持つ人々にゲーム業界に入ってもらいたいからだと述べた。そして、企業と話をして、自己アピールを存分に行い、足りないものがわかれば勉強してもらいたいと呼びかけた。
2つ目の理由として、多くのゲーム会社を一堂に集めるイベントとすることで、地方の学生が一度の上京でより多くの企業と接する機会にしたいという思いもあったとのこと。3~4ヵ月で20校を超える地方の専門学校等を回る中で、学校や学生から就職活動をすることが難しいという現状を聞いていたそうだ。
また、DeNAとしては、1ゲーム会社として、ゲーム業界の発展・盛り上がりに貢献したいという考えもあるという。より多くの学校・学生をゲーム会社に紹介することで、より多くの優秀な人材をゲーム業界に入ってもらい、そして育成していきたいと語った。
最後に「参加する全員がHappy&Winnerになることが『HEAT』の最大の目的であり、実現しなくてはならないことと思っています。そして参加する全員が『HEAT』=燃えていかないといけません。気合を入れて今日一日を過ごしてください」と締めくくった。
■一部ブースの模様
専門学校のブースでは、ポートフォリオのほか、ゲームの企画書や制作したゲームソフトなど学校で実際に制作した作品が展示されていた。
神奈川工科大学 情報メディア学科 白井研究室
大学ではなく研究室単位での出展となった。実空間志向エンターテイメントシステムの研究開発を行っているとのこと。


▲国際学生VRコンテスト(IVRC2012)で3冠達成した作品をベースに長年にわたり研究開発が進めている「マンガ没入型」エンタテイメントシステム。

▲白井 暁彦 准教授は、研究室では常に3~5年後を見据えた研究開発を行なっていると語る。ゲーム業界では、エンジニアはもちろん、プランナーやアーティストとして活躍する卒業生も多いという。NHKとの共同研究やingressを用いたフィールドミュージアムの開発、リカちゃん人形を活用したARなどの研究を行っているそうだ。
総合学園ヒューマンアカデミー

太田情報商科専門学校



トライデントコンピュータ専門学校


名古屋工学院専門学校

アミューズメントメディア総合学院




▲ランド・ホーブースの模様。モニターを使って会社説明を行っていた。

▲モノビットの模様。こちらでは企業側と学生が1対1で面談を行っていたようだ。


▲企業セミナーの模様。毎回、席は満席となり、立ち見となる回もあった。



【出展企業】
アールフォース・エンターテインメント/アクセスゲームズ/ヴァンガード/ヘキサドライブ/マトリックス/モノビット/ランド・ホー/リズ/ワンダープラネット/DeNA
(編集部 木村英彦)
会社情報
- 会社名
- 株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)
- 設立
- 1999年3月
- 代表者
- 代表取締役会長 南場 智子/代表取締役社長兼CEO 岡村 信悟
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上収益1308億6800万円、営業利益114億6200万円、税引前利益294億1900万円、最終利益305億3200万円(2022年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 2432