メディア工房、第3四半期は売上高1.7%減、営業益50.9%減と減収大幅減益に…世界配信体制の基盤構築で先行投資が拡大 来期のマネタイズフェーズ移行目指す

メディア工房<3815>は、7月10日、2015年8月期の第3四半期累計(9~5月)の連結業績を発表、売上高18億2700万円(前年同期比1.7%減)、営業利益2億4100万円(同50.9%減)、経常利益1億9900万円(同58.5%減)、四半期純利益1億4700万円(同44.6%減)となった。

主力の占い事業に続く柱として育成すべく注力しているゲーム事業については、2015年1月に自社ゲームブランド「OBOKAIDEM」の立ち上げ、同年4月に第1弾パートナーゲーム『BOOST BEAST(開発元:株式会社アーゼスト)』の多言語対応・マルチプラットフォーム配信・世界約140ヶ国以上への同時配信に 成功した。また、業務提携により、配信元を移管したApp Store/Google Playe向け第2弾ゲーム『みどりのほし(共同開発元:株式会社PUMO)』では、国内外で100万ダウンロード以上を達成し、アプリ内課金・広告収益モデルの収益基盤を整えた。
 

なお、各セグメント別の状況は以下の通り。

①コンテンツ事業…売上高17億8600万円(前年同期比2.6%減)、営業利益5億9600万円(同26.6%減)
占いコンテンツ事業は、人気監修者獲得に向け営業力を強化し、コアコンピタンスを存分に発揮した独自性溢れるコンテンツの企画に注力した。フィーチャーフォン向けコンテンツについては、新規占いコンテンツを各移動体通信事業者のフィーチャーフォン用公式サイトへ継続的に投入した。フィーチャーフォン向け占いコンテンツは根強い人気があり、引き続き、良質なコンテンツの企画・制作を行っていく。

スマートフォン向け占いコンテンツについては、各移動体通信事業者のスマートフォン用公式サイトに占いコンテンツを積極的に提供するとともに、App Store/Google Playへのフリーミアムモデルのネイティブアプリを継続的に投入し、「LINE」との連携アプリである「LINE占い」への人気コンテンツの提供、「GREE占い」へ占いロジック及びデータの提供、キュレーションアプリ「Flipboard」や「Gunosy」への占いロジック及びデータの提供を行うなど、配信プラットフォームの拡大を図った。

ゲーム事業は、『BOOST BEAST』が、App Store/Google Playにおいて全世界でおすすめゲームとして取り上げられ、ノンプロモーション下でも40万ダウンロードを達成。各国ユーザーのゲームアプリに対しての嗜好を調査している。さらに、同月に業務提携により配信元を移管した第2弾タイトル『みどりのほし』では、同年6月からGoogle Playへの提供をスタートしており、そのダウンロード数は100万ダウンロードを突破した。

世界配信体制の基盤構築のための先行投資が大きくなったものの、アプリ内課金・広告におけるハイブリッド収益モデルによるゲームコンテンツを上記2タイトルに加え、2015年内に追加で3本以上リリースすることを目指しながら、今期のブランディングフェーズから来期のマネタイズフェーズへの移行準備を行っている。

ソリューション事業は、コンテンツ制作ノウハウを活かし、様々なイベントで用いられるAR技術を導入したコンテンツ・サービスの受託制作、並びに電話占いシステムの受託構築等を行っており、収益化を図っていくとしている。

②O2O事業…売上高500万円(前年同期900万円)、営業損益7500万円の赤字(前年同期4800万円の赤字)
既存事業で培ったノウハウを活かした事業再編と新規事業の展開を見据えた体制を整えたことにより、2015年6月には自社サービスへの送客を目的とした20代、30代向け情報サイト「omotano(オモタノ)」をリリースした。「omotano」は国内人気ニュースキュレーションアプリ「スマートニュース」に記事内容が取り上げられるなど、順調な滑り出しとなった。また、ガールズスタイリングとの業務提携のもと、現代の女性の趣味・嗜好の多様化に対応した新しいアパレルの形であるファッションレンタルサービスに参入した。

③その他…売上高3400万円(前年同期1500万円)、営業損益2500万円の赤字(前年同期3300万円の赤字)
総会員数とアナログ対応からのシステム化など
親和性が図れることから自社サービス「Lierre~リエル~」に、「ラフィネ」「マドンナ」を事業譲渡により取得し、電話占いサイトの集客力の強化・会員数の増加施策を積極的に進め、収益化に取り組んだ。

なお、2015年8月期通期の予想については、新規事業の展開をさらに加速し、完成させていくため、経営成績が上下する可能性が高く、予想を非開示としている。

 
株式会社メディア工房
https://www.mkb.ne.jp/

会社情報

会社名
株式会社メディア工房
設立
1997年10月
代表者
代表取締役社長 長沢 一男
決算期
8月
上場区分
東証グロース
証券コード
3815
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