enish<3667>は、7月30日、2015年12月期の第2四半期累計(1~6月)業績を発表、売上高28億8000万円(前年同期比11.5%減)、営業損益6億2700万円の赤字(前年同期2億3000万円の黒字)、経常損益6億3000万円の赤字(同2億2300万円の黒字)、四半期純損益10億5000万円の赤字(同1億2900万円の黒字)と大幅赤字転落した。ただし、6月26日に発表した修正予想(関連記事)と比較してみると、売上高はわずかに上ブレし、各利益項目の赤字幅も縮小している。
既存タイトルは、運営体制の強化を行い引き続き売上に貢献したものの、5月にリニューアルを実施したネイティブアプリケーション『千年の巨神』の売上高の不振及び新規タイトルの品質向上のためのリリース時期の延期などにより、厳しい状況で推移した。加えて、海外拠点の整理・縮小等に伴う特別損失の計上や、繰延税金資産の取崩しを実施した。
今後は、新規タイトルのマーケットでの競合状況、ゲームの機能面検証をより精緻に行うとともに、収益性の観点からもプロダクトポートフォリオの見直しを実施し、従来予定の6タイトルから4タイトルに絞り込んでのリリースを予定する。さらに、ゲーミフィケーションを活用したキャラクターアイテムの提供やOtoOプロモーション活動も引き続き進め、様々な企業と積極的に提携を行っていく方針としている。
■四半期推移では売上高は10%減、各利益項目の赤字幅拡大
業績を四半期推移(QonQ)で見てみると、第2四半期期間は売上高13億6000万円(前四半期比10.5%減)、営業損益4億7700万円の赤字(前四半期1億5000万円の赤字)、経常損益4億7800万円の赤字(同1億5200万円の赤字)、四半期純損益9億4300万円の赤字(同1億700万円の赤字)と2ケタ減収、赤字幅の大幅拡大という結果になった。純損失が大きく膨らんでいるのは前述の特別損失計上の影響などによるもの。
なお、2015年12月期通期の予想については、6月26日に発表した修正予想から変更なく、売上高58億円(前期比10.1%減)、営業損益10億5000万円の赤字(前年同期1億4900万円の黒字)、経常損益10億5000万円の赤字(同1億5100万円の黒字)、当期純損益16億円の赤字(同2200万円の黒字)の見込み。
会社情報
- 会社名
- 株式会社enish
- 設立
- 2009年2月
- 代表者
- 代表取締役社長 安徳 孝平
- 決算期
- 12月
- 直近業績
- 売上高35億800万円、営業損益12億600万円の赤字、経常損益12億6500万円の赤字、最終損益13億7400万円の赤字(2023年12月期)
- 上場区分
- 東証スタンダード
- 証券コード
- 3667