タカラトミー、第1四半期は増収・赤字幅拡大…新製品やマーケティングへの投資で 好調の『プリパラ』は1秒に2枚のペースでプリチケ販売

タカラトミー<7867>は、8月6日、第1四半期(4~6月期)の連結決算を発表し、売上高331億円(前年同期比3.9%増)、営業損益14億円の赤字(前年同期5億円の赤字)、経常損益9億円の赤字(同8億円の赤字)、最終損益8億円の赤字(同19億円の赤字)だった。

 


同社では、TOMY Internationalグループにおけるアニメーション作品をはじめとしたキャラクター関連商品の出荷が好調に推移するとともに、定番商品を中心とした国内商品の販売が堅調に推移した、としている。

ただ、売上拡大戦略の一環としてマーケティングと新商品開発の強化を進めた結果、人件費と広告宣伝費、研究開発費が増加し、赤字幅が拡大した。

地域セグメント別の状況は以下のとおり。
 
 
■日本

日本セグメントでは、「トミカ」「リカちゃん」など定番商品が好調に推移したほか、タカラトミーアーツの『プリパラ』も「プリチケ」が1秒に約2枚のペースで販売するなど高い人気となった。また旺盛なインバウンド消費を背景に、キデイランド原宿店など外国人旅行客に高い知名度を持つキデイランドの売上高が伸長した。

ただ、前の期にあった「トランスフォーマー」の海外輸出の反動がでたため、日本セグメントは減収となった。

なお、新商品に関しては、「ベイブレードバースト(7月発売)」の商品化を発表するとともに、磁力浮上・磁力走行する世界初の量産型ミニチュアリニアモーターカー「リニアライナー(9月発売)」、NTTドコモと共同開発したクラウド型おはなしロボット「OHaNAS“オハナス”(10月発売)」などの新商品開発を進めたという。

 
■北米・欧州・オセアニア

全米での映画上映が好調にスタートしたディズニー/ピクサー作品の最新作である「インサイド・ヘッド(原題:インサイド・アウト)」や、アニメーション作品「マイルズ・フロム・トゥモローランド(原題)」関連商品の出荷及び店頭販売を開始した。また、ポケモン関連商品が継続して人気を集めるなど、グローバル商材のビジネス拡大が順調に進んだ。ただ、欧州において物流拠点の集約を進めており、在庫削減の一環として値引き販売などにより原価率が悪化したことと、戦略的に広告宣伝費などを増加したことで赤字幅は拡大した。

 
■アジア

ASEAN諸国では、安定的に収益を確保できる「トミカ」やキャラクター関連商品の販売に注力した。「トミカ」はトミカコンテンツの集積売場「TOMICA SQUARE」のインドネシア1号店を開設するとともに、台湾では新たに5号店をオープンするなど、アジアにおける販路拡大を進めた。


 
■2016年3月期の見通し

2016年3月期は、売上高1700億円(前期比13.4%増)、営業利益40億円(同62.2%増)、経常利益33億円(同63.8%増)、最終利益13億円(黒字転換)を見込む。


 
株式会社タカラトミー
http://www.takaratomy.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社タカラトミー
設立
1953年1月
代表者
代表取締役会長CEO 富山 幹太郎/代表取締役社長COO 小島 一洋
決算期
3月
直近業績
売上高1872億9700万円、営業利益131億1900万円、経常利益120億4300万円、最終利益83億1400万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
7867
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