エイティング、15年9月期予想を下方修正…新作配信の遅れなどで売上高は10億円の未達、6.6億円の営業赤字計上へ 配当予想や役員報酬減額も実施
エイティング<3785>は、8月12日、2015年9月期通期の業績予想の下方修正を発表、売上高は従来の連結業績予想26億5000万円から16億1600万円(増減率39.0%減)となり、各利益項目は営業損益が同5500万の黒字から6億6000万円の赤字、経常損益が同5300万円の黒字から6億5800万円の赤字、当期純利益は同3000万円の黒字から5億8500万円の赤字と大幅な赤字に転落した。
なお、同社は子会社エイティング沖縄を7月1日付で吸収合併しており、第3四半期までは連結決算だが、2015年9月期通期は単独決算に移行する。
修正の理由は、主にスマートフォン向けゲームの諸案件について期中に配信開始したものの、ユーザーの嗜好の変化や他社競業商品のクオリティ競争激化に対応すべく、作り込みに時間を費やしたことなどにより、当初想定していた配信開始時期より大幅にずれ込んだため。
それにより、想定していた課金収入の大部分が翌期以降に後ずれとなり、売上の伸長を見込んでいた既存タイトルの売上不振や、一部の新規タイトルについて売上の見通しを見誤ったこととも相まって、売上高が当初予想より大幅に下回る見込みとなった。なお、当初予想した売上の未達額のうち、約6割がゲームの配信開始がずれ込んだことによるもので、約2割強が一部タイトルの売上不振によるものになるという。
これに伴い、2015年9月期末の配当予想の修正と役員報酬の減額も発表。期末配当は従来予想の10円から5円(前期実績は10円)に修正された。
こうした状況への、経営責任を明確にするため、以下の通りに役員報酬の減額も実施する。
<役員報酬の減額>
対象役員:常勤取締役
減額内容:月額報酬の30%を減額
対象期間:平成27年8月から平成27年12月までの期間
また、同日発表された2015年9月期第3四半期累計(10~6月)の連結業績は、売上高11億8100万円(前年同期比16.6%減)、営業損益4億8800万円の赤字(前年同期6500万円の黒字)、経常損益4億8900万円の赤字(同6600万円の黒字)、四半期純損益5億800万円の赤字(同3200万円の黒字)となった。
同社のオリジナル案件である『激突!ブレイク学園』については、これまでと同様に各種施策を通じてダウンロード数のさらなる増加を目指しており、香港のFunTown Hong Kong Limitedよりリリースされた繁体字版『激鬥學園』にいては、まず香港及び台湾にて配信を開始し、現地では好評をもって受け入れられているという。
さらに、Craft Eggとの共同事業である『なないろランガールズ』は、6月下旬より事前登録を開始し、現在配信に向けた最終調整を行っており、今夏の配信を予定している。今後は引き続き各種イベントやコラボレーションなどを通じて、広告宣伝活動を積極的に行っていくとしている。
会社情報
- 会社名
- 株式会社エイティング
- 設立
- 1993年3月
- 代表者
- 鮫島保彦
- 決算期
- 9月
- 上場区分
- 未上場