5~7月の決算発表シーズンが到来…注目の2社、gumiとエイチームはいずれも保守的な予想 エイチームは今期の予想にも関心
5~7月期の決算発表(1月、4月、7月、10月に決算期末を迎える企業の決算発表)が今週末から来週にかけて本格化する。主なネット、ゲーム関連の決算発表は表の通りだが、中でもゲーム関連ということで焦点を絞ると、注目度が高いのはgumi<3903>とエイチーム<3662>の2社だろう。
4月期決算のgumiは、今回は第1四半期(5~7月)決算を発表する予定だが、会社側が2015年4月期の決算発表時に開示した予想では、売上高55億円(前四半期比20.4%減)、営業損益11億円の赤字(前四半期400万円の赤字)となっている。前期における2度の業績予想の修正が悪い意味で市場の注目の的となってしまったこともあり、かなり保守的な予想を打ち出したというのが実情だ。そのため、この予想数字に対して、第1四半期の実績がどのくらいになるのか、非常に注目されるところだ。
なお、足元のアプリのランキングの動向を見ると、『ブレイブ フロンティア』は一時期よりもややトーンダウンした感はあるものの、引き続き上位をキープ。『ファントムオブキル』は上位タイトルとしての定位置を確保しつつある。『ブレイブ フロンティア』は「レア召喚」の仕様変更(関連記事)などテコ入れも進んでおり、会社側の予想している前四半期比較で国内売上高が25%減、海外売上高が20%減という数字はいささか保守的な印象が強い。
一方、エイチームは、『ユニゾンリーグ』をけん引役に第3四半期決算までの累計(8~4月)は、売上高112億6400万円(前年同期比23.8%増)、営業利益16億4200万円(同61.9%増)と大幅な増収増益を達成している。さらに第3四半期期間(2~4月)の業績を四半期推移で見ても、売上高は前四半期比20.6%増、営業利益は同15.7%増と大きく伸びており、現状の2015年7月期通期の予想はこちらもやや保守的な印象で、予想を上ブレてくる可能性もある。
なお、『ユニゾンリーグ』は、決算期末の7月を過ぎた8月ではあるが、App Storeの売上ランキングで初のTOP10入りを達成(関連記事)。7月15日からは繁体字圏(台湾、香港、マカオ)での配信(Google Play)もスタートしており、引き続き業績を大きくけん引していることが予想される。
続く2016年7月期については、8月末に東京スタジオを開設し、人材確保など費用負担が発生することが予想されるが、会社側がどの程度の業績予想を打ち出してくるのか注目される。
【関連記事】
【インタビュー】エイチームが8月に東京進出! スタートアップメンバーに求めているものを、事業本部長に直撃
発表予定日 | コード | 会社名 | 決算期末 | 種別 |
9月4日 | 3657 | ポールHD | 1月 | 2Q |
9月4日 | 4334 | ユークス | 1月 | 2Q |
9月8日 | 3658 | イーブックイニシアティブ | 1月 | 2Q |
9月8日 | 3811 | ビットアイル | 7月 | 本決算 |
9月11日 | 3662 | エイチーム | 7月 | 本決算 |
9月11日 | 3770 | ザッパラス | 4月 | 1Q |
9月11日 | 3843 | フリービット | 4月 | 1Q |
9月11日 | 3903 | gumi | 4月 | 1Q |
9月11日 | 3917 | アイリッジ | 7月 | 本決算 |
9月14日 | 3665 | エニグモ | 1月 | 2Q |
未定 | 4824 | メディアシーク | 7月 | 本決算 |
会社情報
- 会社名
- 株式会社gumi
- 設立
- 2007年6月
- 代表者
- 川本 寛之
- 決算期
- 4月
- 直近業績
- 売上高120億6600万、営業損益50億4000万円の赤字、経常損益45億1400万円の赤字、最終損益59億3400万円の赤字(2024年4月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3903
会社情報
- 会社名
- 株式会社エイチーム
- 設立
- 2000年2月
- 代表者
- 代表取締役社長 林 高生
- 決算期
- 7月
- 直近業績
- 売上高239億1700万円、営業利益5億6200万円、経常利益6億900万円、最終利益9億5300万円(2024年7月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3662