【TGS2015】コミュニティ運用の失敗例と挽回事例とは…『ログレス』と『ブレフロ』のプロデューサーがスマホゲームの”コミニティ”を語る

カヤック<3904>は、9月17日から9月20日に幕張メッセで開催された「東京ゲームショウ2015」において、スマートフォンゲームコミュニティサービス「Lobi -チャット＆ゲームコミュニティ-」(以下「Lobi」）のブースを出展した。ビジネスデイ2日目の9月18日には、「スマホゲームとコミュニティのおいしい関係」のステージイベントを実施。

ステージには、「Lobi」事業部長・片岡巧氏と、『ブレイブフロンティア』（以下『ブレフロ』）プロデューサー・高橋英士氏、『剣と魔法のログレス いにしえの女神』（以下『ログレス』）プロデューサー・板倉基之氏、ファミ通App編集長・目黒輔氏の4名が登壇。スマホアプリでのコミニティ作りをテーマに語った。
   

■これまでのイベントを振り返る

まずは、各タイトル毎に今まで行ったオフラインイベントなどを振り返った。『ブレフロ』では、Youtubeやニコニコ生放送でチャンネルを開設、実況はもちろんのこと、女性ユーザーに向けて「ブレフロ女子部」という番組も作った。既存のユーザーにはカフェとのコラボや、ファン感謝祭「ブレフロフェス」の開催なども行い、感謝祭の場を設けていると答えた。

一方『ログレス』では奇をてらったイベントを意識しているとコメント。青森のねぶた祭りに、『ログレス』のねぶたを作って参加したり、ニコニコ超会議には無料のリアルガチャを展示。ニコニコ生放送ではタイムシフトを行わず、スタッフがお酒を飲みながら雑談といった、他の作品には見られないイベントが多かった。『ブレフロ』が既存ユーザーに向けてのイベントが多いなか、『ログレス』はニコニコ生放送以外は新規ユーザーに向けてのイベントが多いと板倉氏は話した。
   

■コミニティ運用にあたっての失敗例

過去のイベントを振り返った後、話題はコミニティ運用・活用へ。『ブレフロ』が一番最初に行ったコミニティ運用は、Twitterであると語った高橋氏。アカウントを作るきっかけになったのがネットワークの障害で、初めた途端に多くのフォロワーが「いつ直るのか？」という質問が多く送られてきたと振り返った。フォロワー数はちょっとずつ増えていくが皮肉なことに、障害が起こるたびに数は一気に増えていき、今では10万人のフォロワーを超えている。障害や炎上などは真摯に謝り続けることしかできないのがやはり怖いと答えた。
   

■上手なコミニティ活用とは

ここで板倉氏は、コミニティ活用が上手いアプリとして『ブレフロ』を挙げたが、高橋氏は「Lobi」を少し放置気味でもあり、実は活かしきれていないとコメント。盛り上がっていると、上手くいってるっていうのは別物で、盛り上がった後にどう動かしていくのか、その答えが難しいと話した。両者は上手くいくきっかけには熱量のあるユーザーが重要と考えており、ユーザー同士が繋がっていく二次創作などで、簡単には離れないユーザーが増えていくと、公式としても動かしていきやすいと答えた。

 

■今後の展望について

『ログレス』はカジュアルなコミニティを作って遊べる点が成功したと考えていて、ガチガチなユーザーを集めることになるであろうクランをどうするのか2年間悩んでいると語る板倉氏。また、『ブレフロ』も全く同じ考えであると答える。コアなユーザーからライトなユーザーに対して、あるバトルでは「チームを組んで戦いましょう」という物を作れば、嫌な人は無視するし、興味のあるユーザーは挑戦する。ただここで難しいのが、その報酬で得られる報酬がゲームバランスに大きな影響を与えないか、というバランス。それでも、ゲームは言ってしまえば飽きとの戦い。コンテンツ飽和状態にならないように新しいコンテンツを提供していきたいと高橋氏は話した。