enish、3Qは売上高13%減、大幅な赤字計上…『千年の巨神』売上不振や新作のリリース延期、海外拠点の整理・縮小などが影響 QonQでは赤字幅縮小
enish<3667>は、10月29日、2015年12月期の第3四半期累計(1~9月)業績を発表、売上高41億9200万円(前年同期比13.1%減)、営業損益7億9300万円の赤字(前年同期2億9400万円の黒字)、経常損益8億200万円の赤字(同2億8900万円の黒字)、四半期純損益12億2100万円の赤字(同1億6700万円の黒字)と大幅な赤字計上となった。
既存タイトルに関しては運営体制の強化を行い引き続き売上収益に貢献したものの、今年5月にリニューアルを実施したネイティブアプリケーション『千年の巨神』の売上高の不振及び新規タイトルの品質向上のためのリリース時期の延期などによる厳しい状況での推移を踏まえ、第2四半期会計期間において海外拠点の整理・縮小等に伴う特別損失の計上、繰延税金資産の取崩しを行った。その後コストの圧縮施策を進めるとともに、新規タイトルのマーケットでの競合状況、ゲームの機能面検証をより精緻に行うとともに、収益性の観点からもプロダクトポートフォリオの見直しを行い、2015年8月には女性向けセレブシュミレーションアプリ『MIRAMIRA』をリリースした。
足元は、2015年10月にスクウェア・エニックスと共同開発タイトルした『ゆるかみ!』のリリースを行っているほか、今期はさらにネイティブアプリケーション2タイトルのリリースを予定している。
■QonQでは減収も赤字幅が縮小
業績を四半期推移(QonQ)で見てみると、売上高は前四半期比3.5%減の13億1200万円と減収にとどまった。しかし、各利益項目は、営業損益が1億6600万円の赤字(前四半期4億7700万円の赤字)、経常損益が1億7200万円の赤字(同4億7800万円の赤字)、四半期純損益が1億7100万円の赤字(同9億4300万円の赤字)といずれも赤字幅が縮小した。ただし、赤字幅は2四半期前と比較すると依然として大きなものとなっている。
なお、2015年12月期通期の予想については、6月26日に発表した修正予想から変更なく、売上高58億円(前期比10.1%減)、営業損益10億5000万円の赤字(前年同期1億4900万円の黒字)、経常損益10億5000万円の赤字(同1億5100万円の黒字)、当期純損益16億円の赤字(同2200万円の黒字)の見込み。
会社情報
- 会社名
- 株式会社enish
- 設立
- 2009年2月
- 代表者
- 代表取締役社長 安徳 孝平
- 決算期
- 12月
- 直近業績
- 売上高35億800万円、営業損益12億600万円の赤字、経常損益12億6500万円の赤字、最終損益13億7400万円の赤字(2023年12月期)
- 上場区分
- 東証スタンダード
- 証券コード
- 3667