【G-STAR 2015】『GTA』など元Rockstar Games出身の開発者が贈る新作アプリ『レガシークエスト』…そのコンセプトは「永続的な死」


2015年11月12日(木)~15日(日)、韓国釜山広域市のBEXCO において韓国最大のゲームショウ「G-STAR2015」が開催。本稿では、ネクソン<3659>の新作モバイルゲーム『レガシークエスト』の開発者インタビューをお届け。

 

■コンセプトは「永続的な死」…アイテムは死後もダンジョンの中に



『レガシークエスト』は、オーストリア・ウィーンに拠点を置くゲーム開発会社・Socialspiel Entertainmentが開発し、ネクソンがパブリッシングを行うダンジョン探険型アクションRPG。2016年第1四半期にグローバルで配信予定。

2015年9月17日にオーストリア、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、シンガポールなど一部国々ではソフトローンチを実施、ゲームサイトをオープンしプロモーション映像の公開及び事前登録イベントを実施して、配信開始前からユーザーの関心を集めている。

プレイヤーは、悪と戦う栄誉ある一族のリーダーとして、ゲーム内の世界にある建物等を再建しながら強いヒーローを育成していく。一族のリーダーとしてキャラクターを育成し、自分だけの叙事詩を紡いでいき、そこから生じるストーリー展開が楽しめるという。
 


そして、本作は「永続的な死」をコンセプトにしたユニークなゲームでもある。ダンジョン探険中、プレイヤーが死んでしまっても、冒険を通じて獲得した「ソウル」コインをもとに復活したり、死を受け入れて開放した力を次の子孫キャラクターに継承し、再度一族の偉業を継がせるという複数の選択肢が設けられている。

さらにプレイヤーがダンジョンで死ぬ瞬間にドロップしたアイテムは、死後もダンジョン中にそのまま残るのだ。場合によっては、他のプレイヤーがドロップしたアイテムを獲得することもある。

アイテムには最初に製造したプレイヤーの名前が刻印されており、他のプレイヤーがアイテムを獲得しても刻印された名前は消えず、一族の名前が広く伝わる。運が良ければ、他のキャラクターが失くしたアイテムを取り戻すことも可能。他のプレイヤーがドロップした一族の遺産を獲得することもできるため、積極的にダンジョンを探検できる。

また、プレイヤーは自分の村の壊れた建物を再建し、武器を販売するお店や図書館など様々な建物をアップグレードして、さらに強い一族のリーダーとなれる。このほか、ダンジョン探険やクエスト遂行、タスク達成により獲得した財貨を使用したカスタマイズシステムで、自由にアイテムを作ることも可能だ



地下墓地、火山、沼、氷河そして砂漠の忘れられたオアシスなど、5つのダンジョンと7段階の難易度で多彩な環境のダンジョンが楽しめる。それぞれのダンジョンの特性に合う個性豊かなモンスターが登場。各ダンジョンは通常のモンスターが出現する2つの「ダンジョン区域」とダンジョンボスが待ち受ける「ボスダンジョン」で構成されている。当然、今後も新しい地域が随時公開予定とのこと。
 


友達と一緒に成長する「ヒーロートレーニング」システムも魅力。友達のヒーローを選択して一緒にダンジョンに挑戦をすれば、武器を失ったりダンジョンで死んだりすることなく、自分のヒーローをより効率的に育てることができるのだ。また、多様なユーザー達と交流できるギルド及びPvP要素も搭載。
 

そして、何よりもキューブで構成されたユニークな3Dピクセルアートに目を奪われる。懐かしさを刺激するレトロ風2Dドットグラフィックを3Dで表現したほか、モンスターが倒れる度にブロックが崩れる爽快感もあり。グローバル配信を控えているタイトルであるため、幅広いユーザー層を狙ったグラフィックを採用し、様々な地域のユーザーが好感を持てるようなコミカルなヒーローとユニークなモンスターデザインを採用したようだ。
 



■『GTA』など元Rockstar Games出身の開発者が贈る新作アプリ



ここからは、「G-STAR」会期中に行われた合同インタビュー模様をお届け。当日は、パブリッシャーのネクソン側からはSangMan Lee 氏、開発会社のSocialspiel EntertainmentからはCEOのMike Borras 氏、Chief Game DesignerのHelmut Hutterer 氏が登壇した。


▲左からNexon, Mobile Business Division ManagerのSangMan Lee 氏、Socialspiel Entertainment CEOのMike Borras 氏、hief Operating Officer & Chief Game DesignerのHelmut Hutterer 氏

そもそも本作を手掛けたSocialspiel Entertainment(ソーシャルスピール・エンターテインメント)は、オーストリアはウィーンに拠点を置くゲーム開発会社。2010年4月設立。『GTA(Grand Theft Auto)』や『Max Payne』、『Manhunt』などで有名なRockstar Games出身の開発者で構成されており、現在スタッフは21名とのこと。

ゴリゴリのコンシューマゲームを手掛けたメンバーだが、すでに設立からFree to Playタイトルで数々の賞を受賞しているゲーム開発のエキスパートでもある。『レガシークエスト』に関してはネクソンと独占的グローバル配信契約を締結している。

はじめにヨーロッパ出身のゲーム開発会社として、欧州ゲーム市場のトレンドについて説明してくれた。まず、2015年における西ヨーロッパ市場の収益は160億ドル規模と言われており、おもにドイツとイギリスが盛んとなっている。一方で小さい規模の東ヨーロッパでは、全体で28億ドルの収益をあげている。規模の高い順としては、ロシア、ルーマニア、ポーランド、ウクライナとなっている。
 

▲西ヨーロッパのゲーム市場データ


▲東ヨーロッパのゲーム市場データ

「欧州ゲーム市場を攻略することは並大抵のことでは出来ない。ましてや小さなデベロッパーであればなおのこと」と話すのはSocialspielのMike氏。というのも、欧州全土を合わせれば大規模な市場とはなるが、多種多様な国がいくつも点在しているため、言葉の壁はもとより、ユーザーのプレイスタイルも異なり、各国でローカライズあるいはカルチャライズなどの配慮が必要とのことだ。

だからこそ、Socialspielはグローバル企業であるネクソンと提携することを決めたという。アジア市場に対する進出のサポートをはじめ、ネクソン側は有力なデベロッパーの確保、加えて欧米市場の攻略にも繋がるという相乗効果が得られるようだ。
 

▲一口にヨーロッパといっても、各国ごとにユーザーの特徴やトレンドも変わってくる。
 
すでに一部国と地域ではリリースしている『レガシークエスト』だが、現在は各国から寄せられたフィードバックをもとに改修に努めているという。また、ネクソンとの提携をきっかけにアジアゲームの研究にも余念がないSocialspiel側。なかでもなかでも重要視しているのは、アジアで受け入れられているコンテンツやゲーム進行、そしてアクション時に大切とされる「打撃感」とのことで、日本リリースまではさらに磨きがかかりそうだ。

ネクソン側としては、リリース済の国からのフィードバックに対しては「満足できる水準」と語った。悩みの種としては、ゲームバランスの配慮に加えて、パブリッシャーとしてマネタイズが奏功するか否か。こちらも今後ネクソン側で話し合いを進めていきそうだ。

『レガシークエスト』は、2016年第1四半期にグローバルで配信予定(中華圏を除く)。
 


■『レガシークエスト』​
 

ティザーサイト


 
株式会社ネクソン
http://www.nexon.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社ネクソン
設立
2002年12月
代表者
代表取締役社長 オーウェン・マホニー/代表取締役CFO 植村 士朗
決算期
12月
直近業績
売上収益3537億1400万円、営業利益1036億9600万円、最終利益1003億3900万円(2022年12月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3659
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