モブキャスト、15年12月期は4.4億円の営業赤字を計上…『【18】』拡大に向けた広告宣伝費などの増加が響く 4Qは販管費比率が80.2%に【グラフ追加・追記】

モブキャスト<3664>は、2月10日、2015年12月期の連結決算を発表、売上高39億1300万円(前々期比2.5%増)、営業損益4億4500万円の赤字(前々期3億1800万円の黒字)、経常損益4億7100万円の赤字(同3億1600万円の黒字)、当期純損益16億5800万円の赤字(同1億5400万円の黒字)と各利益項目で赤字転落した。
 

ネイティブアプリゲームは、2015年3月に配信を開始した『【18】 キミト ツナガル パズル』と同7月に配信を開始した『爆走!モンスターダッシュ』の機能改修と運営強化に取り組むとともに、ユーザーにより一層ゲームを楽しんでいただくためのリアルイベントを実施た。さらに、『【18】 キミト ツナガルパズル』については、売上拡大に向けたプロモーション強化策として同10月から12月にかけてテレビCMを実施した。外部デベロッパー製コンテンツは、ニジボックスの『陰陽の道~大正幻想録~』など計6本のタイトルを配信した。

また、海外展開として、『【18】 キミト ツナガル パズル』のライセンスアウト契約をPCCW Media Limited社(中国・香港特別行政区)と締結、国内アニメIPを用いたゲームの共同開発契約をbilibili社(中国・香港特別行政区)と締結するなど事業を進展させた。

一方、『【18】 キミト ツナガル パズル』売上拡大に向けた広告宣伝費の増加、体制強化及び新規リリースタイトルの運営強化のための人員増強による人件費及び採用費の増加、料率の高いプラットフォームでの売上増加による回収代行手数料の増加、海外企業との契約に係る諸費用の発生などにより、営業損失を計上。特別利益を計上する一方で、特別損失として、開発途中の自社タイトルの開発中止に伴う固定資産除却損や配信中の自社タイトルに係わる減損損失、連結子会社による韓国における事業の撤退に係る事業撤退損を計上した。

■QonQでは売上高21%減、販管費は74%増加
業績を四半期推移(QonQ)で見てみると、売上高は前四半期比21.3%減の9億4500万円となり、営業損益は5億600万円の赤字、経常損益は5億700万円の赤字、四半期純損益は9億7500万円の赤字と大幅な赤字計上になった。なお、販売管理費の増加は数字にもはっきりと表れており、前四半期比で74.2%増加し、販管費比率は80.2%に達している。
 

なお、2016年12月期は、既存コンテンツの運営・追加開発を行うとともに、ネイティブアプリゲームは、新規タイトルを複数本配信する予定。モバイルプラットフォーム「mobcast」は、既存タイトルの大幅アップデート及び外部ディベロッパー製のソーシャルゲームを順次配信することで、会員数と売上の増加を図っていく。

海外展開は、自社開発ネイティブアプリゲームのライセンスアウト、海外パートナー企業とのゲームの共同開発、並びにライセンスインを積極的に進めていく。また、2016年度においては、昨年契約したライセンスアウト案件、共同開発案件の海外での配信も開始される予定となっている。

なお、平成28年12月期の業績予想は、同社グループが属する市場の事業環境の変化が激しく、かつ、新規タイトルについての不確実性が高いことから、適正かつ合理的な数値の算出が困難であるとし、非開示としている。


 
株式会社モブキャストホールディングス
https://mobcast.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社モブキャストホールディングス
設立
2004年3月
代表者
代表取締役CEO 藪 考樹
決算期
12月
直近業績
売上高33億7100万円、営業損益4億2800万円の赤字、経常損益4億3600万円の赤字、最終損益3億8000万円の赤字(2023年12月期)
上場区分
東証グロース
証券コード
3664
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