5月23日、スマホゲームコミュニティ「Lobi」が主催する ユーザー同士の繋がりを活用した事例共有会が開催された。
このイベントでは、「Lobi」のディレクターを務める浜岡範光氏や、「Lobi」を導入したゲームの関係者が登壇。コミュニティが形成されるまでの傾向や、そこからゲームの売り上げを継続的に上げ続けるポイントなど、さまざまなテーマが取り上げられた。
本稿では、浜岡氏によるセミナー「広告トレンドに見るゲームの売り上げを継続的にあげ続ける為に重要な2つのポイント」の内容を紹介する。
▲浜岡範光氏
浜岡氏がディレクターとして携わる「Lobi」は、カヤックが提供するスマートフォンゲームコミュニティサービスだ。チャットやランキング、そして録画機能などをゲームに導入できることが大きな特徴だが、浜岡氏はこれに加えて、「課金率、課金額が高くなる」ことも特徴的だと語る。
というのも、「Lobi」はゲームへのモチベーションが高いユーザー同士が交流しやすい設計になっており、「このカードが強い」などの攻略情報を自然と紹介してくれる。強くなるための方法を知る手段が分かるため、課金もしやすくなるという状況になっているのだ。
そんな「Lobi」を運営している浜岡氏は、ゲームの売り上げを上げ続けるためのポイントとして、「勝負の早期化」、「エンゲージメントの重要性」を挙げた。
ダウンロード数は米国の5倍を誇るという日本国内のゲーム市場だが、それでもダウンロード数の増加ペースは落ち着いてきているという。ただし、新作ゲームの参入は続き、競い合う機会は増加の一途をたどる。このような環境の変化により、モバイルゲームは以前と比べて早く成熟段階に達するようになったというのが浜岡氏の見解だ。より速い開発サイクルはもちろん、効率的なユーザー獲得とエンゲージメントがこれまで以上に重要になってくると話す。
そこで浜岡氏が着目したのが、「Lobi」を活用したユーザー同士の繋がりだ。「Lobi」の記事広告経由でゲームをダウンロードしたユーザーは、課金率やARPU、継続率の3大指標において、すべてオーガニックよりも高い数値を記録。特に継続率においては、日数を経るほどオーガニックとの差が大きくなるというのだ。
これは「Lobi」以外にも言えることで、Twitterでゲーム仲間をフォローしている人ほど課金ユーザー率が高いというデータもある。当然「Lobi」でも、同じ役割を担うことが可能だ。それどころか、「Lobi」経由だと事前にユーザー同士が繋がりを持った状態でゲームに入ってきてくれるから、より効率的なユーザーの囲い込みも実現できる。
同じく事前登録ユーザーを見ても、ストア経由に比べて2倍から5倍強の定着率になるという。これはつまり、「Lobi」が元々持つコミュニティがユーザーを引き止めることに一役買っていることになる。
このようにユーザー同士の繋がりを活用し、早期にロイヤリティの高いユーザーを獲得しても、その後がまた大事になると浜岡氏は話す。いくら継続率が高いといっても、離脱ユーザーは一定数出てしまう。それをいかに復帰させるかも大きなテーマだ。
ここで浜岡氏がおすすめしたのが、「Lobi」公認コミュニティに入ると利用できるプッシュ通知機能だ。これは遠泳からコミュニティユーザーへ、プッシュ通知を何回でも無料で送信できるというもので、メンテナンスやイベント情報をゲーム外にいるユーザーへも発信可能になる。また「Lobi」はゲームではなく独立しているため、ゲーム内のプッシュ通知をオフにされても届く点が魅力だ。
ちなみに「Lobi」が提供する公認コミュニティは、ゲーム内に導線を用意するだけで簡単に利用できる。しかしその使い方にもいくつかのポイントがあり、浜岡氏はそちらについても教えてくれた。
まずコミュニティへの流入を促すためにおすすめの設置場所として、ゲームトップ画面、ガチャ結果画面、ゲームオーバー画面の3つを挙げた。トップ画面は当然のこととして、ガチャ結果画面は「今手に入れたこのキャラクターは強いですか?」とすぐに相談できるため、非常に有用だという。
ゲームオーバー画面も同じ理由で「どうしたら倒せますか?」とアドバイスを求めたり、「協力してくれる人募集」といった勧誘にも役立つ。また、公式サイトやツイッター、LINEなどにも導線を設けることで、どこにリーチしてもコミュニティにユーザーをため込める状況を作ることが重要だ。
もうひとつ、コミュニティに参加することで得られるインセンティブがあると、参加率が上がる点も見逃せない。シリアルコードを用いてのアイテム配布がメインだが、ゲーム内にシリアルコードの仕組みがない場合は、スタンプを配布することも可能。また、コミュニティの参加人数に目標を設定して、それに到達するとアイテムを配布するなどのキャンペーンも盛り上がるという。
最後に浜岡氏は、「ユーザー獲得競争はますます激化していきます」との予想を立てる。そのうえで、ユーザーを早期に囲い込み、離脱しても戻しやすい状況を作ることが大切だと話す。そして、その2つを同時に解決してくれるのが「Lobi」だとアピールした。「ゲームが一方的にコミュニケーションをとるのではなく、ユーザー同士の繋がりが大切になってきます」と話、公演を締めくくった。
このイベントでは、「Lobi」のディレクターを務める浜岡範光氏や、「Lobi」を導入したゲームの関係者が登壇。コミュニティが形成されるまでの傾向や、そこからゲームの売り上げを継続的に上げ続けるポイントなど、さまざまなテーマが取り上げられた。
本稿では、浜岡氏によるセミナー「広告トレンドに見るゲームの売り上げを継続的にあげ続ける為に重要な2つのポイント」の内容を紹介する。
■ユーザー同士の繋がりが高課金率に繋がる
▲浜岡範光氏
浜岡氏がディレクターとして携わる「Lobi」は、カヤックが提供するスマートフォンゲームコミュニティサービスだ。チャットやランキング、そして録画機能などをゲームに導入できることが大きな特徴だが、浜岡氏はこれに加えて、「課金率、課金額が高くなる」ことも特徴的だと語る。
というのも、「Lobi」はゲームへのモチベーションが高いユーザー同士が交流しやすい設計になっており、「このカードが強い」などの攻略情報を自然と紹介してくれる。強くなるための方法を知る手段が分かるため、課金もしやすくなるという状況になっているのだ。
そんな「Lobi」を運営している浜岡氏は、ゲームの売り上げを上げ続けるためのポイントとして、「勝負の早期化」、「エンゲージメントの重要性」を挙げた。
ダウンロード数は米国の5倍を誇るという日本国内のゲーム市場だが、それでもダウンロード数の増加ペースは落ち着いてきているという。ただし、新作ゲームの参入は続き、競い合う機会は増加の一途をたどる。このような環境の変化により、モバイルゲームは以前と比べて早く成熟段階に達するようになったというのが浜岡氏の見解だ。より速い開発サイクルはもちろん、効率的なユーザー獲得とエンゲージメントがこれまで以上に重要になってくると話す。
そこで浜岡氏が着目したのが、「Lobi」を活用したユーザー同士の繋がりだ。「Lobi」の記事広告経由でゲームをダウンロードしたユーザーは、課金率やARPU、継続率の3大指標において、すべてオーガニックよりも高い数値を記録。特に継続率においては、日数を経るほどオーガニックとの差が大きくなるというのだ。
これは「Lobi」以外にも言えることで、Twitterでゲーム仲間をフォローしている人ほど課金ユーザー率が高いというデータもある。当然「Lobi」でも、同じ役割を担うことが可能だ。それどころか、「Lobi」経由だと事前にユーザー同士が繋がりを持った状態でゲームに入ってきてくれるから、より効率的なユーザーの囲い込みも実現できる。
同じく事前登録ユーザーを見ても、ストア経由に比べて2倍から5倍強の定着率になるという。これはつまり、「Lobi」が元々持つコミュニティがユーザーを引き止めることに一役買っていることになる。
■離脱ユーザーを戻しやすい状況を作ることも重要
このようにユーザー同士の繋がりを活用し、早期にロイヤリティの高いユーザーを獲得しても、その後がまた大事になると浜岡氏は話す。いくら継続率が高いといっても、離脱ユーザーは一定数出てしまう。それをいかに復帰させるかも大きなテーマだ。
ここで浜岡氏がおすすめしたのが、「Lobi」公認コミュニティに入ると利用できるプッシュ通知機能だ。これは遠泳からコミュニティユーザーへ、プッシュ通知を何回でも無料で送信できるというもので、メンテナンスやイベント情報をゲーム外にいるユーザーへも発信可能になる。また「Lobi」はゲームではなく独立しているため、ゲーム内のプッシュ通知をオフにされても届く点が魅力だ。
ちなみに「Lobi」が提供する公認コミュニティは、ゲーム内に導線を用意するだけで簡単に利用できる。しかしその使い方にもいくつかのポイントがあり、浜岡氏はそちらについても教えてくれた。
まずコミュニティへの流入を促すためにおすすめの設置場所として、ゲームトップ画面、ガチャ結果画面、ゲームオーバー画面の3つを挙げた。トップ画面は当然のこととして、ガチャ結果画面は「今手に入れたこのキャラクターは強いですか?」とすぐに相談できるため、非常に有用だという。
ゲームオーバー画面も同じ理由で「どうしたら倒せますか?」とアドバイスを求めたり、「協力してくれる人募集」といった勧誘にも役立つ。また、公式サイトやツイッター、LINEなどにも導線を設けることで、どこにリーチしてもコミュニティにユーザーをため込める状況を作ることが重要だ。
もうひとつ、コミュニティに参加することで得られるインセンティブがあると、参加率が上がる点も見逃せない。シリアルコードを用いてのアイテム配布がメインだが、ゲーム内にシリアルコードの仕組みがない場合は、スタンプを配布することも可能。また、コミュニティの参加人数に目標を設定して、それに到達するとアイテムを配布するなどのキャンペーンも盛り上がるという。
最後に浜岡氏は、「ユーザー獲得競争はますます激化していきます」との予想を立てる。そのうえで、ユーザーを早期に囲い込み、離脱しても戻しやすい状況を作ることが大切だと話す。そして、その2つを同時に解決してくれるのが「Lobi」だとアピールした。「ゲームが一方的にコミュニケーションをとるのではなく、ユーザー同士の繋がりが大切になってきます」と話、公演を締めくくった。
(取材・文:ライター ユマ)
会社情報
- 会社名
- 株式会社カヤック
- 設立
- 2005年1月
- 代表者
- 代表取締役CEO 柳澤 大輔/代表取締役CTO 貝畑 政徳/代表取締役CBO 久場 智喜
- 決算期
- 12月
- 直近業績
- 売上高174億6700万円、営業利益10億2100万円、経常利益10億3800万円、最終利益5億1100万円(2023年12月期)
- 上場区分
- 東証グロース
- 証券コード
- 3904