【速報】サイバーエージェント「AbemaTV」のWAUは開局当初から2倍強の244万人に拡大 藤田社長「大ヒットといっていい伸び方では」
サイバーエージェント<4751>は、この日(7月21日)、東京都内で開催した証券アナリスト・機関投資家向けの第3四半期(15年10月~16年6月期)の決算説明会で、「AbemaTV」のWAU(週間アクティブユーザー数)が244万人まで拡大したことを明らかにした。開局した4月11日の週は118万だったことから、わずか3カ月ほどで2倍強に急拡大した計算となる。
決算説明会に臨んだ藤田晋社長(写真)は、「ネットサービス全般にいえるが、こういったサービスで重要なのは視聴習慣を付けてもらうことだ。タレントやコンテンツパワーで一時的に急拡大してもその後も継続的に利用していただかかないと意味がない」「次の週にはWAUは280万人に到達し、300万人達成も近いのでは」との見方を示した。DAU(日次アクティブユーザー数)はWAUの半分弱になるという。また、ダウンロード数も500万件を突破し、月内にも600万件に達する見通しだ。
同社では、テレビCMを中心とするプロモーションとともに、コンテンツの充実などを図ってきたほか、5億円をかけて新聞などに織り込みとして1000万部の番組表を配布したことが効果を発揮し、2~3割のベースアップにつながっているという。「テレビCMなどのプロモーションをやっているが、口コミやアプリへの評価でしっかりと伸ばしている。大ヒットといっていい伸び方ではないか」と述べた。
ユーザー属性についても公開し、当初は30~40代のユーザーが多かったが、20~30代のユーザーの比率が60%強まで伸びている状況にある。女性ユーザーの割合が3割弱と少ないことが課題とのこと。ドラマなどの女性に人気のコンテンツを増やして、女性ユーザーを増やしていく考えだ。年齢構成はテレビ視聴者と全く逆で、普段テレビを見なくなった若い世代を取り込めていると考えているという。
なお、収益化については、広告販売や月額課金モデルが主力となるが、当面収益化については考えていないとのこと。「収支の均衡は考えていない。WAUやDAUがマスメディアといえるところまで投資を続ける」という。下期だけで90億円を投資する予定だったが、好調な決算を受けてさらに積み増す考えも示した。
(編集部 木村英彦)
会社情報
- 会社名
- 株式会社サイバーエージェント
- 設立
- 1998年3月
- 代表者
- 代表取締役 藤田 晋
- 決算期
- 9月
- 直近業績
- 売上高7202億0700万円、営業利益245億5700万円、経常利益249億1500万円、最終利益53億3200万円(2023年9月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 4751