【イベント】「第3回DMM GAMESカンファレンス」レポート 事業戦略として「競争力の強化」「IPの創出」「海外展開の拡大」を実施

DMMゲームズは、7月21日にデベロッパー向けに「第3回DMM GAMESカンファレンス」を、東京都内にて行った。

このカンファレンスでは、同社のプラットフォームであるDMM GAMESの2015年度サービス実績や動向、さらに、2016年度における事業戦略が発表された。

本稿では、カンファレンスにて発表された内容をお伝えする。

 

■2015年度(前期)DMM GAMES サービス実績




まずはじめに、DMM GAMESの代表である片岸憲一氏より、DMM GAMESにおける現在の方向性が発表された。同氏によると、現在成長余力のある分野の事業拡大を図っているという。一つは、M&Aと大型のゲーム開発への投資。ゲームでの利益をさらに新たなゲームに再投資すること。もう一つは、従来セカンドパーティが中心だったDMM GAMESにおいての、サードパーティの受け入れだ。また、アダルトゲームでのサードパーティの受け入れはあまり積極的に行っていなかったが、今後これ以上の成長を見込んで、積極的に取り組んでいきたいとした。さらに、従来ではPCでのサービス展開が中心となっていたDMM GAMESだが、今後はスマートフォンへの展開、さらには海外展開も大きく展開していく予定となっている。

続いて、2015年のサービス実績が、マーケティング本部の川端祐喜氏より発表された。

国内の DMM GAMESの会員数は、現在1520万人となり、前年度日162%、PC会員数が大きく伸びた形となった。ユーザーの男女比率は、男性8割の女性2割となり、従来クレジットカードを使うことを推奨していたサイトで比較的高い年齢層が多かったが、現在は若年層が増加、18-30歳以下が70%を占めた。

英語圏におけるゲームプラットフォームのNutakuでは、国内でヒットしたタイトルをローカライズしてサービスしており、こちらは前年度134万人から現在300万人に会員数が増加。成人向けとしてスタートしたサービスなので、ユーザー属性としては男性が多くなっているが、現在は全年齢版もサービスしている。また、英語圏向けではあるがアジアからの接続も多くなっている。ジャンルとしてはRPGのタイトルが多く、今期は14タイトルの投入を予定している。

中華圏におけるSAMURAI GAMESでは、やはり国内でヒットしたタイトルをローカライズして配信しており、現在の会員数は21万人となっている。国別のアクセス状況としては、やはり台湾からの接続が多く、その次に香港、そしてシンガポールと続いている。年齢層は20代が多く、男女比は8:2となっている。

続いて、タイトルのリリース状況が発表。前期である2015年3月から2016年2月の自社パブリッシング状況は、DMMゲームストアで32本、一般ストア(App Store、Google Play)が11本、SPブラウザで32本、PCにて83本の計158本となっている。また、アライアンスタイトルは、PCが30本、SPブラウザが17本、DMMゲームストアで7本の計54本。国内の売上は順調に推移しており、PCがほぼ横ばいに、App Store、Google Playでの売上が一番進捗したという。

タイトルのリリースの成功事例として、一つのPCで展開中の人気IPタイトルが挙げられた。こちらのタイトルでは、オリジナルと比較して約倍の事前登録数があり、他社でスマートフォンゲームとして展開しているものをPC向けに最適化しており、オリジナル要素も追加されている。

もう一つの成功事例として、DMMゲームストアのタイトルが挙げられ、こちらはUnityで開発されており、最初にDMMゲームストアにてサービス開始、その2ヶ月以内でPC版をリリースできたタイトルだという。アプリユーザーを減らすことなく、売上3.5倍となり、二軸で売上を確保できたタイトルとなった。このようなマルチプラットフォームをDMM GAMESとして推進していくという。

また、PCとブラウザゲーム、一般向けと成人向け両方での展開タイトルも紹介。こちらは、Flashからcocos2Dへ移行し、クオリティを担保したとし、技術特化したパートナー会社を引き続き募集中だと話した。
 

■2016年度(今期)DMM GAMES 事業戦略


次に、2016年度におけるDMM GAMESの事業戦略が発表された。同社林 研一氏は、戦略として「競争力の強化」「IPの創出」「海外展開の拡大」の3つを挙げた。

まずはじめに「競争力の強化」の一環として、Steam参画パブリッシャーに向けてのOEMを提案。本格的にDMM GAMESに参入するにあたってのお試しとして、ゲームエンジンをDMM GAMESに貸し出し、ゲームを作り新しいゲームとしてリリースする手法だ。シナリオ、ビジュアル等のクオリティに積極的な投資ができ、DMM GAMESとしても、現在プラットフォームに存在していないジャンルのゲームでは積極的に強化していきたいとした。また、DMM Game Playerを活用を提案。こちらはダウンロード向けのランチャーとなっており、成人向けも展開が可能となっている。Steamに提供しているような美少女系タイトル等も拡大していきたいとしている。

「IPの創出」部分では、新たなIPの創出の為に原作、イラスト、シナリオにこだわったゲームを作りたいとし、人気作家、イラストレーターとの協業や、アニメの製作委員会に出資する機会も増えていることもあり、アニメ放送と同時にリリースといった手法を行っていきたいとした。

「海外展開の拡大」として、アジア圏を中心にライセンスイン、ライセンスアウトを、有力な現地開発会社との協業により行っていきたいとし、有力IPをライセンスイン、日本のパブリッシング権の獲得や、ゲーム/映画/アニメ協業によるIP制作を進行中だと話した。


続いて、DMM GAMESでの新規のリリースタイトルが発表された。
 

■『SHADOWVERSE』




7月23日より事前登録開始。DMMゲームプレイヤーにて8月にサービス開始予定
 

■『MUV-LUV ALTERNATIVE STRIKE FRONTIER』




現在事前登録30万人突破。2016年秋リリース予定で、一般向けと成人向けでのサービスを予定している。



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