PS VR「シン・ゴジラ」をいち早く体験! 歴代最大118.5mのゴジラと目が合うその時… 樋口監督が登壇した裏話全開のトークショーも


ソニー・インタラクティブエンタテインメントジャパンアジア(SIEJA)は、8月3日、東宝株式会社と共同制作した「『シン・ゴジラ』スペシャルデ モコンテンツ for PlayStation®VR」の特別先行体験会を実施した。

本コンテンツは、実際の映画用に製作された3DCGデータを使用し、史上最大となる全長118.5mのフルCGゴジラ が目の前に迫るという、PS VRでしか味わえないリアリティあふれる究極のゴジラ体験が魅力だ。日本国内向けのPlayStation®Store にて、10月13日(木)の PS VR発売同日より、期間限定で無料配信される。

本稿では、「シン・ゴジラ」監督・特技監督の樋口真嗣氏も登壇したトークショーをはじめ、先行体験会の模様を取材。

 

■映画「シン・ゴジラ」の裏話も飛び出したトークショー



はじめに行われたトークショーでは、「シン・ゴジラ」監督・特技監督の樋口真嗣氏と、同作のプロデューサーである東宝株式会社 佐藤善宏氏が登壇し、作品の解説、撮影秘話などが赤裸々に語られた。
 

▲PS VRと聞いて「プレステは初代から遊んでいる」と答えた樋口監督。大人になるに連れて、ゲームからも遠ざかっていったというが、PS VRについては「久々にゲームで遊びたいと感じた。しかし予約が全くできない!(笑)」と語り会場の笑いを誘った。
 

プロデューサーの佐藤氏は、本コンテンツに関して「映画を見た方はより世界観を楽しめて、逆に見ていない方でもこれを体験すれば映画が見たくなる」とコメント。

さて「シン・ゴジラ」は、前作「ゴジラ FINAL WARS」以来約12年ぶりの日本製作のゴジラシリーズとなる。総監督・脚本は庵野秀明氏、監督・特技監督は樋口真嗣氏、出演に長谷川博己氏、竹野内豊氏、石原さとみ氏らと豪華制作・キャスト陣でも話題を呼んでいる。また、8月1日時点で動員71万人、興行収入10億円を記録したほか、この数字をもって国内ゴジラシリーズの累計動員数が1億人を突破。邦画実写シリーズでは初めての快挙とのこと。
 

最初のトークテーマは「キャスティング」。前述したように、本作では数多くの豪華俳優陣が映画の物語・世界観を紡いでいるが、じつは劇中をよく見ていると意外な人物がキャスティングされていることに気付く。それは、日本を代表する映画監督の原一男氏、犬童一心氏、緒方明氏の3人が学者役として登場しているのだ。「何度もリテイクとなりましたが、やはり撮るほうはいいですが、撮られるのは慣れていないようですね」と樋口氏。

また、今回の映画と役者の演技について、「感情がゼロ」と答えた。というのも本作に登場する役柄は、みなゴジラを食い止めるために、一心不乱に業務に臨んでいる設定のため、言うならば全員が国のために業務を全うしているというリアリティ溢れる世界観を築き上げているのだ。

そしてキャスティングと言えば、シン・ゴジラ役に狂言師の野村萬斎氏を抜擢したこと。基本的にシン・ゴジラはフルCGで制作されているが、データを流し込む際にモーションキャプチャーとして誰かが動きを付けなければならない。

以前から別の映画で野村氏を起用したり、公演を見にいったりしている樋口監督だが、野村氏が出演する演目で人間と山に住まう得体の知れないものと対峙する内容を見て、「人間以外のものを表現できるのであれば、萬斎さんで行けるのでは」とオファーに至ったという。
 

▲シン・ゴジラ役の野村萬斎氏(写真はゴジラシリーズの公式Twitterより)

実際にオファーするや否や、野村氏は快く承諾するとともに、小学生のあだ名がレッドキングだったことも判明。ウルトラ怪獣とはいえ不思議な縁にも恵まれたようだ。ちなみに撮影現場では、野村氏より「お面が欲しい」というオーダーが挙がった。氏いわく、お面の先に意識を映して、それが顔になるというのだ。
 

▲モーションキャプチャー(写真はゴジラシリーズの公式Twitterより)

そのほか、シン・ゴジラは大きな尻尾が特徴的なので、身体に尻尾を付けるなどモーションキャプチャーに臨んだ。その姿を見た樋口監督は「本当に(ゴジラが)降りてきているようだった。降霊術に近い」と、あらためて野村氏による伝統芸能の凄みを振り返ってくれた。

続いてシン・ゴジラのデザインについて。
 

▲体験会に展示されていたシン・ゴジラ1号雛型(形状検討用)。庵野秀明氏のコンセプトデザインをもとに、アニメーション監督・アニメーターの前田真宏氏がイメージデザインを描き、造形作家の竹谷隆之氏が立体化した。これらの雛型をもとに、以後の映像制作が進められ、映画が作られたようだ。


シン・ゴジラの身長は118.5mと歴代最大のスケール。なかでも特徴的なのは長くて大きい尻尾だろう。樋口監督は「1954年に公開された1作目のゴジラの雰囲気を表現したかった」とコメント。当時は日本vs.ゴジラの構図だったが、その後のシリーズは他の怪獣と戦う内容へと変更していき、それに応じてデザインも調整されて、ある意味人間的になっていったという。シン・ゴジラは手が小さいと言われているが、こちらも初代のデザインを踏襲している。
 

また、本作全体を通して樋口監督と佐藤氏は、「“本物”にこだわっている」と語ってくれた。これは、劇中に登場する舞台、美術・小道具、演出など、全てが現実世界に寄せているという。言わば、“実際にゴジラが日本に上陸してきたら、こういう感じになるだろう”を徹底して表現したのだ。

実際に樋口監督は、これらのディティールに少しでも近づけるため、官邸に3回ほど入ったという。官邸では写真撮影が禁止のため、歩数やカバンのサイズで部屋の広さ、ドアの厚みなども調べたというのだから驚きだ。なお、総監督を務めた庵野氏は、本物と同様かが確証が取れない、裏が取れないものであれば、シーン丸ごとカットするなどの徹底ぶりを見せたとのこと。

また、官邸地下には非常時に用いられる危機管理センター(オペレーションルーム)があるのだが、さすがにここは入室NGだったとか。しかし、これと同様のものが有明で3万円で借りられたという。なお、撮影中に災害が起こると30分以内の撤収が求められるため、借りる前に撤収の練習もしたようだ。

ここからは、SIEJAの秋山賢成氏も登壇して、「『シン・ゴジラ』スペシャルデ モコンテンツ for PlayStation®VR」を樋口監督が体験。
 

▲SIEJAの秋山賢成氏は、本コンテンツにおけるVRならではのこだわりとして、「歴代最大のゴジラを表現するために、足音を含む臨場感を徹底。迫力を出すために、昨日まで調整を行っていました。ファンも納得できる作りです」と自信をのぞかせた。


▲ここで樋口監督、PS VR「シン・ゴジラ」を体験!


▲終始首を動かしながら「ウォー!」「やべー!」「熱い!」と大興奮!

体験後は憔悴(しょうすい)しきった様子で、「ますます欲しくなりました」と疲れのなかにも満足気な表情でコメント。また、以前もPS VRを体験したことのある樋口監督は、「前よりもヘッドセットが進化している。あまり邪魔臭さを感じなくなりました。あぁ…これはいいわ」と言葉を添えた。
 

▲コメント後もしきりにPS VRを手に取って機器を確認していた樋口監督。
 


 

■樋口監督は一体何を目にしたのか!? 実際に体験してみた…

 

ここからは体験会に移った。PS VRで「シン・ゴジラ」の世界を体験できるということもあり、多数の応募者の中から無事抽選を勝ち残った一般ユーザも会場に訪れた。
 



PS VR「シン・ゴジラ」は、デモ版のためプレイ時間は3分ほど。映画と同様に東宝のロゴマークが表示されたのち、炎に包まれた東京駅に場所が移る。プレイヤーは、怪我をして身動きが取れない状態に置かれている。上空を見渡すと長くて黒々とした大きなものが動いているのが見えた。シン・ゴジラの尻尾だ。

尻尾がビルの後方に隠れると、その隙間からゆっくりとシン・ゴジラが出てきた。東京駅の奥側を悠然と歩くシン・ゴジラに対して、軍用ヘリが複数のミサイルをお見舞い。もちろん通用するわけもなく。
 

すると、ミサイルを放った軍用ヘリ側に進路を変えてきたシン・ゴジラだが、そこはプレイヤーが横たわっている場所でもある。


シン・ゴジラとプレイヤー、この目と目が合う瞬間に、誰もがゾッとするだろう。ゆっくりと確実にプレイヤー側に迫ってくるシン・ゴジラ。足を前に動かすたびに、大きさとパワーで物凄い早さで瓦礫が飛んできて、それで……。

と、ここでデモ版は終了した。アクションを起こすことは無いが、鑑賞するだけでも十二分にゴジラの迫力を目の当たりにできる貴重な体験となった。

「『シン・ゴジラ』スペシャルデ モコンテンツ for PlayStation®VR」10月13日(木)の PS VR 発売同日より、期間限定で無料配信される。
 
 

▲会場は、歴代のゴジラシリーズのポスターが掲示されていた。




■映画「シン・ゴジラ」
 

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■PS VR
 

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株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)
https://www.sie.com/jp/index.html

会社情報

会社名
株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)
設立
1993年11月
代表者
暫定CEO 十時 裕樹
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