9月15日から9月18日までの期間、千葉幕張メッセにて開催されている「東京ゲームショウ2016」。本稿では、電通デジタルジャムのブースにある脳波VRのレポートを行う。
今回体験したのは、VRヘッドセットを装着し映像を鑑賞、その際に発した脳波をもとにシナリオを切り換えるVR映像コンテンツ『脳波LOVEチェッカー』だ。
▲ブース展示用のモック。サイバーなデザインで、まさに脳波を測るというデバイスだが、あくまでもモック。これ欲しい人いるよね?
これはタイプの異なる3人の女性を鑑賞し、被験者の脳波から興味や好みの度合を類推。3人のうち被験者の脳が最も好感を示した1人を自動的に選び出すというもの。これはVRのマルチシナリオ映像への可能性を示すコンテンツだという。
▲脳波はグラスの上にある、イヤホンのような機器で測る。
▲垂れ下がっているの機器も脳波を測る機器。洗濯ばさみのようになっており、耳に挟んで使用する。
機器を装着し、実際にコンテンツを試したところ、なるほど、たしかに筆者にとって好ましい女性が最終的には選ばれた。これは恐ろしい。
そこで、実際にどのような仕組みになっているか、担当者にお話を伺った。
――:凄いものが出てきました(笑)、開発の経緯について教えていただけないでしょうか。
元々、当社は感性アナライザーというものを持っておりました。これは、脳波計より取得した5つの感性(興味、好き、ストレス、集中、沈静)が分析可能な機能です。その機能を使ってエンターテイメントの領域で何かできないかということで、作ったのが今回のコンテンツになります。
今回体験していただいた『脳波LOVEチェッカー』は、脳波の中の好きと興味の反応が高いものを使用し、その結果を「ブレインスイッチャー」という脳波によってVRの映像をスイッチングする技術で切り替えています。
――:そういう仕組なんですね。最後に自分の気になっていた女性が出た時には、ドキッとしました。
良かったです。人によっては一致しない場合もあるんです。映像を見て興味を持ったものが、人ではなく、服かもしれない。またつっけんどんなセリフを言われて、気になってしまう場合もあります。ただ、違う結果が出た場合などでも、「長く付き合うならこっちだよね」等のコミュニケーションも含めてエンターテイメントだと考えています。
――:今後の展開について教えていただけないでしょうか。
VRは脳に対してエフェクトをかけているようなものだと思います。映像を見ることに感情も変わります。ゲームや、教育、医療などにも使えると考えており、構想も色々ありますので、一緒にやれるパートナーさんがいれば良いなと思います。
――:ありがとうございました。
© Dentsu ScienceJam Inc.