■会場の様子
開始時刻は真昼の12時。にも関わらず、朝早くから並ぶ人もいたという。ビジネスデーですら、開始一時間を待たずして当日のプレイが困難な状況となったTGSでの混雑を経験した人だろうか? ドスパラのスタッフさんが整理券の配布を開始した11時にはすでにかなりの人数が並んでいたらしく、TGSと同じ状況であればかなり待ち時間が出たであろう。
だがしかし、この日の『CIRCLE of SAVIORS』の試遊ブースは一つだけではない。クロマキー合成され外部配信の行われるブースは一箇所だけで、外部配信されないどころか他の観客にすらプレイの見えないブースが複数あり、長時間待つ事なく楽しめたのだ。これにより、2回3回と整理券を受け取り周回するプレイヤーが続出。タイムアタックであるだけに、デッドヒートが展開された。
だがしかし、この日の『CIRCLE of SAVIORS』の試遊ブースは一つだけではない。クロマキー合成され外部配信の行われるブースは一箇所だけで、外部配信されないどころか他の観客にすらプレイの見えないブースが複数あり、長時間待つ事なく楽しめたのだ。これにより、2回3回と整理券を受け取り周回するプレイヤーが続出。タイムアタックであるだけに、デッドヒートが展開された。
■それはともかく、試遊試遊
ともあれ筆者も人の子。Viveがもらえるとあっては挑まないわけにもいくまい。なあに、TGSで見ていた状態であれば、そこまで難しいわけじゃあないさ。と、両の腕にコントローラー、頭にHMDを装着。VR空間内には盾と剣がいくつも並べられていたので、難しいと噂の双剣をチョイス。タイムアタックだからね。この方が早いに決まってる。
さあ見とけよ見とけよ~好タイム目指すぞ。と始めたはいいものの、やばい、ムズい。緑ゴブリンは素直に近付いてくるから斬り捨ててしまえばいいが、スピードの速い赤ゴブが厄介で、気が付いたら側面からガンガン攻撃されてしまう。かと思えば黄ゴブはフェイントをかけてくるしで、払ったり回ったりかち上げたり大忙しだ。
当日会場にいた人間ならば分かるだろうが、サークル内から外れて向こうを攻撃しようとするとね、壁に当たる。そりゃもうがっつんごっつん当たりまくる。広めに取られているクロマキー合成のブースではそんな事もなかったため、当日の構造上仕方のない状況ではあったが。
結果は……ボスにすら辿り着けずにお陀仏。えーTGSの時は雑魚ゴブってこんなに動いてたっけ? とスタッフに聞いてみたところ、「TGSバージョンより難しくしてある」との返答が返ってきた。なんでもボスの挙動にも大きな変更があって、両手を振りかぶった後の攻撃パターンが分からなくなっているとか。
いや、筆者そこまでいってないんですが……今回は使われていなかったが、実はゴブリンなどの雑魚敵もまだまだカラーバリエーションや攻撃方法の違う個体が残っていて、調整で難易度は上げられるとの事。センサーの感度次第ではあろうが、数センチでゴブリンの攻撃を「見切る」達人も登場するのではないだろうか? 現状、ある程度程度身をずらすだけでボスに加撃するプレイヤーも存在しているため、そんな光景も近いのかも知れない。
■戰場には死屍累々のタイムアタッカー
クリアが目的ではなく、今回はあくまでタイムアタックが趣旨。開発者自ら出した残48秒台を目標に、数多くの戦士達が挑み、散っていった。また、会場にはコスプレイヤーの参加もあって、動きづらい衣装で果敢にチャレンジ。姉さま単独参加となるラムの袖口は、どう考えても戦闘には不向き。しかし筆者より敵を倒していたのは流石でありちと悔しい。
キリトで参加した彼は、まだ大学一年生。なんと前日にこのイベントを知って、そのまま衣装を用意。当日初コスプレだったという。その思い切りの良さには若さを感じる。なお、残念ながらスターバースト・ストリームを見る事はできなかった。
キリトで参加した彼は、まだ大学一年生。なんと前日にこのイベントを知って、そのまま衣装を用意。当日初コスプレだったという。その思い切りの良さには若さを感じる。なお、残念ながらスターバースト・ストリームを見る事はできなかった。
一方、本題のタイムアタックはどんどん進み、コンマ3秒差の攻防などもあって大盛り上がり。暫定一位の残りタイムが25秒、35秒、36秒と移り変わっていく中で、一際大きな歓声が挙がる。そのタイムはなんと50秒68。開発者のタイムを2秒も上回るベストレコードだ。実はタイムを縮める方法があって、「メテオストーム(魔法)を使うタイミングにコツがある」谷川社長。イベント当初は固く隠されていたその「コツ」も、数多くのプレイヤー達が築いた屍の上で明かされる事となった。
そのコツとは、「ボスが登場した時にメテオストームを使用する事」。アクションが大きく、時間のロスがあるボス戦を短縮する事だったのだ。まあ、筆者そこまで到達できてないんですけどね。なお、このメテオストーム法が通用するのは今回のバージョンまで。次回は「ボスが変わります」との事だった。
■結果発表
【優勝】ニックネーム「pico」氏
【残HP】7
【優勝タイム】00:50:68
優勝は、50秒台を叩き出したpico氏。このタイムが生まれてから3~4時間破られず、そのまま優勝と相成った。当日ではなく後日HTC Viveが手渡され、ドスパラで開催された『CIRCLE of SAVIORS』の無料体験会は終了したのである。
【残HP】7
【優勝タイム】00:50:68
優勝は、50秒台を叩き出したpico氏。このタイムが生まれてから3~4時間破られず、そのまま優勝と相成った。当日ではなく後日HTC Viveが手渡され、ドスパラで開催された『CIRCLE of SAVIORS』の無料体験会は終了したのである。
▲写真は後日の様子。「Pico」氏に渡された景品であるHTCViveだ。
■現場にいたPDトウキョウ谷川社長に再度インタビュー
――:開発状況や次の展開などは決まっていますか?
谷川氏:マップも色々増やしていこうと考えています。今日のバージョンでちょこっと直してはいるんですが、まだTGSが終わったばかりで、次にどう展開するかが決まっていません。ただ、無料体験会は今回で一区切りですね。
――:ボスにまで辿り着けず……左からの赤ゴブが憎い……。
谷川氏:今までと違うモノであり何かと比べようがないので、初めての方は訳が分からないうちに終わってしまう。スポーツだってそうだと思うんですが、その世界に入ってなんとなくやるだけでは上手くいきませんよね。繰り返しプレイする事で、プレイ内容も変化して。正面からくる赤はまだしも、不慣れな状態で横からくる赤ゴブは危ない(笑) でも今回のバージョンでは、まだ「後ろ」を出してないんですよ。本来の『CIRCLE of SAVIORS』は全方位から敵が来る事を想定しているんです。現状では、ユーザーのスキルを鑑みて出す量などを決定します。
射幸性を煽るのではなく、本当にやりたいと思ってもらえるような、皆様から支えていただけるようなものにしたいと考えていまして、ユーザーさんの声をちゃんと聞きながら作れたらなあと。そばで話を聞いて、意見を聞きながら開発を続けます。人によって「感じ方」が違うものなので、多くサンプリングしなければいけませんしね。
例えばTGSでのボス戦であれば、プレイされた方々が後ろに下がるんですよ。こちらの想像以上に後ろに下がってしまって、想定していた境界を越えてしまう。そういう部分を、ソフトウェアだけではなくハード面でもストップをかける。そんな仕組が必要だと考えています。
谷川氏:マップも色々増やしていこうと考えています。今日のバージョンでちょこっと直してはいるんですが、まだTGSが終わったばかりで、次にどう展開するかが決まっていません。ただ、無料体験会は今回で一区切りですね。
――:ボスにまで辿り着けず……左からの赤ゴブが憎い……。
谷川氏:今までと違うモノであり何かと比べようがないので、初めての方は訳が分からないうちに終わってしまう。スポーツだってそうだと思うんですが、その世界に入ってなんとなくやるだけでは上手くいきませんよね。繰り返しプレイする事で、プレイ内容も変化して。正面からくる赤はまだしも、不慣れな状態で横からくる赤ゴブは危ない(笑) でも今回のバージョンでは、まだ「後ろ」を出してないんですよ。本来の『CIRCLE of SAVIORS』は全方位から敵が来る事を想定しているんです。現状では、ユーザーのスキルを鑑みて出す量などを決定します。
射幸性を煽るのではなく、本当にやりたいと思ってもらえるような、皆様から支えていただけるようなものにしたいと考えていまして、ユーザーさんの声をちゃんと聞きながら作れたらなあと。そばで話を聞いて、意見を聞きながら開発を続けます。人によって「感じ方」が違うものなので、多くサンプリングしなければいけませんしね。
例えばTGSでのボス戦であれば、プレイされた方々が後ろに下がるんですよ。こちらの想像以上に後ろに下がってしまって、想定していた境界を越えてしまう。そういう部分を、ソフトウェアだけではなくハード面でもストップをかける。そんな仕組が必要だと考えています。
――:家庭用などでの販売は考えていますか?
谷川氏:コンシューマーに関しては、まずはアーケードで展開してからですね。海外からの反響も非常に大きいため、海外展開も含めて視野に入れています。
今回で無料体験会は一区切りだという『CIRCLE of SAVIORS』。「プレイを観て・観せて楽しむ」要素が強いため、やはり国内よりも海外での需要が高そうではある。実際海外のサイトにアップされた動画は数日で100万を超えるカウントがあり、注目も高い。アメリカやオーストラリア、中国などは、場所もあるしその辺りはオープンであるがゆえ、派手なアクションで楽しませてくれそうだ。となれば日本も負けては居られまい。
例えば竹刀や薙刀と言ったものが実装されれば、戦い方にもバリエーションが生まれるだろう。筆者は空手もやっていたため、こっそりと徒手空拳での展開もお願いしておいた。ラオウや勇次郎みたいなのと闘うとかドキドキしない? そういった今後の拡充性も含め、近いうちに全国のアミューズメントパークでプレイできる日を楽しみにしよう。
谷川氏:コンシューマーに関しては、まずはアーケードで展開してからですね。海外からの反響も非常に大きいため、海外展開も含めて視野に入れています。
今回で無料体験会は一区切りだという『CIRCLE of SAVIORS』。「プレイを観て・観せて楽しむ」要素が強いため、やはり国内よりも海外での需要が高そうではある。実際海外のサイトにアップされた動画は数日で100万を超えるカウントがあり、注目も高い。アメリカやオーストラリア、中国などは、場所もあるしその辺りはオープンであるがゆえ、派手なアクションで楽しませてくれそうだ。となれば日本も負けては居られまい。
例えば竹刀や薙刀と言ったものが実装されれば、戦い方にもバリエーションが生まれるだろう。筆者は空手もやっていたため、こっそりと徒手空拳での展開もお願いしておいた。ラオウや勇次郎みたいなのと闘うとかドキドキしない? そういった今後の拡充性も含め、近いうちに全国のアミューズメントパークでプレイできる日を楽しみにしよう。
(取材・文:ライター 平工泰久)