LINE、法人向けカスタマーサポートサービス「LINE Customer Connect」を来春目処に提供

LINE<3938>は、「LINE」を活用した法人向けカスタマーサポートサービス「LINE Customer Connect」を来春目処に提供開始する。本格公開に先駆け、11月中に、一部外部企業において実環境での段階的な試験運用を開始する。

企業は、サービスを導入することで、自社のWebサイトとLINEアカウントからの問い合わせに対し、LINEアカウント上で対応することが可能になる。連携するシステムにより、カスタマーセンターでの有人対応と、事前に登録するFAQをベースにしたAI(人工知能) による自動応答を相互に切り替えることが可能で、特にAIでの対応においては、ユーザーが満足できなかった質問を蓄積し、随時FAQを機械学習や有人対応でアップデートしていくことで、解決率の継続的な向上を図ることができる。また、自社のWebサイト等にLINEに誘導するボタンを設置することで、WebとLINEアカウントが連携した問い合わせ対応も可能だ。

さらに混雑時や営業時間外などにコールセンターに入電した電話での問い合わせをLINEアカウント上のチャットサポートに誘導する機能も提供する。ユーザーが企業の問い合わせ窓口に電話した際、音声ガイドで誘導し任意のダイヤル(DTMF)を入力させることで、入電している電話番号を元に、その電話番号が登録されているLINEアカウントに対してプッシュでメッセージを送り、LINE上での対応に連携する。

ユーザーがオペレーターによる電話対応を希望した場合、混雑が緩和してから改めてLINEのメッセージにより電話可能なタイミングで通知することもできる。これにより、電話による問い合わせ混雑時のユーザーストレスを削減することができ、カスタマーサポートを提供する企業は機会損失や人件費の大幅な削減が期待できるという。
 

既に一部LINE関連サービスでは本サービスの試験運用を開始しており、例えば「LINE Pay」のLINE公式アカウントでは、8月22日より「LINE Customer Connect」の一部機能(PKSHA Technologyが提供するサービス「BEDORE」のAIエンジン)を搭載しており、質問認識率は現時点までで約89%、回答結果に対するユーザーの満足率は約94%を達成。また、9月25日から現在にかけて、FAQのアップデートを行うことで、対応結果に対するユーザーの満足率が67%から94%に改善するなど、チューニングによる効果向上も実証されているとのこと。

さらに、来春の本格提供に先がけ、11月中に一部外部企業サービスにおいて、実環境での段階的な試験運用を行う。また、従来のカスタマーサポートの置き換えにとどまらず、問い合せ応答を通じて、一人ひとりの顧客の好みや関心を把握し、より個人に合わせたCRMやチャット対応を実現し、リピート率ならびにLTV(生涯顧客価値)拡大にも貢献できるサービスも順次提供していく、としている。試験運用や日本での本格導入実績を踏まえ、多くのLINEユーザーが存在する台湾、タイ、インドネシアなどでもサービス展開を検討していく。
LINE株式会社
http://linecorp.com/

会社情報

会社名
LINE株式会社
設立
2019年12月
代表者
代表取締役社長 出澤 剛/代表取締役 慎 ジュンホ
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