【フォワードワークス新作発表会④】『ソラとウミのアイダ』は尾道を舞台にしたオリジナル作品…原作・総監督の広井王子氏はなぜ尾道を舞台にしたのか?
フォワードワークスは、12月7日、東京都内で「ForwardWorks Beginning」と題して新作スマートフォンアプリのメディア・業界関係者向けの発表会を行い、完全新作タイトル『ソラとウミのアイダ』を発表した。SIEのIPを活用するだけでなく、新規IPの創出にも取り組む考えで、本作はその一つとなる。リリース時期や対応OSは未定だ。
【追記】
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本作は、"宇宙漁業"に挑む6人の少女たちを主役とした物語で、原作・総監督に広井王子氏を迎え、彼女たちの成長をドラマティックに描き出す。
海から魚が枯渇した時代、政府は宇宙空間にイケスを設け、そこで漁業を行なうようになった。危険な宇宙漁は荒くれ者たちの職業だったが、「宇宙漁にも女性を」との声から尾道宇宙漁師育成センター女子部が創設されることに。その第一期候補生として全国から選ばれたのが、6人の少女たち。物語の舞台は尾道。歴史深く、豊かな自然環境のもと、文化あふれる尾道の町で少女たちはどのような成長を遂げるのか。
ステージ上に登壇した広井氏(写真)は、開発に参加した経緯について、今年1月にフォワードワークスの前身となる組織から誘いを受けたと明かした。氏自身、モバイルゲームに携わるのは初めてであり、「新しいことを勉強させてもらいながら作ってきた」とのことだった。
ゲームの内容としては、プレイヤーは、6人の少女たちの相談に乗って様々なアドバイスを行っていくものとなる。「学生時代、喫茶店に溜まって先輩の話を聞いたり、悩み相談をしたりしたことをゲームでやりたい」と考えたそうだ。また、尾道市役所や関係者の協力も得られ、現実の尾道の場所が使える点も魅力となる。物産やメディア展開なども共同で行っていきたいと語った。
広井氏は、ここ5年ほど台湾を拠点として、台湾、上海、香港、シンガポール、ベトナムなどでモバイルに係るプロジェクトや研究を行ってきたが、アジアの動きの早さを実感したという。「(アジア諸国から)IPを買いたいという話がたくさんある。その中で、日本のやれることは新しいIPを作ることだと思う。海外のお金が入ってきて、新しい展開が生まれるのではないか。日本国内だけでシュリンクしないで、海外を見ながら作っていくことができる」とアジア市場を意識した展開を図っていく考えを示した。
また、ゲームの舞台として、広島県の尾道を選択した理由として、台湾における「尾道ブーム」の存在が大きいことをあげた。尾道の「しまなみ海道」にあるサイクリングロードは世界5本指に入るもので、人気の観光スポットとなっており、多くの台湾からのツアー客が訪れているそうだ。シンガポールでも同様の状況にある。「アジアに向けて尾道を発信できるのではないかと考えた。ぜひご期待ください。」と語った。
なお、現段階での開発の進捗状況については、システムはほぼ出来上がっており、シナリオは10%、デザインは25%となっているという。テストプレイについては、桜の咲く頃には難しいだろうが、来年の暖かくなるころには間に合わせたいと述べ、初夏頃にテスト版を目指していることを示唆した。
(編集部 木村英彦)
©ForwardWorks Corporation
会社情報
- 会社名
- 株式会社オルトプラス
- 設立
- 2010年5月
- 代表者
- 代表取締役CEO 石井 武
- 決算期
- 9月
- 直近業績
- 売上高43億8700万円、営業損益5億5600万円の赤字、経常損益5億2200万円の赤字、最終損益4億2000万円の赤字(2023年9月期)
- 上場区分
- 東証スタンダード
- 証券コード
- 3672
会社情報
- 会社名
- 株式会社フォワードワークス
- 設立
- 2016年4月
- 代表者
- 代表取締役社長 植田 浩