東映アニメ、3Qは売上高16%増、営業益21%増と2ケタ増収増益を達成 映像製作・販売事業が増益に転換…期ずれした中国向け大口版権の計上で

東映アニメーション<4816>は、1月27日、2017年3月期の第3四半期累計(4~12月)の連結決算を発表、売上高303億円(前年同期比16.0%増)、営業利益73億円(同21.9%増)、経常利益77億円(同21.8%増)、四半期純利益55億円(同36.9%増)となった。なお、第2四半期までは各利益項目は前年同期比マイナスでの推移となっており、この第3四半期で増益に転じた。
 

各セグメント別の状況は以下の通り。

①映像製作・販売事業…売上高120億1000万円(前年同期比11.9%増)、セグメント利益30億2200万円(同19.3%増)
劇場アニメ部門は、3月に「デジモンアドベンチャーtri.第2章」「映画プリキュアオールスターズみんなで歌う♪奇跡の魔法!」、7月に「ONE PIECE FILM GOLD」、9月に「デジモンアドベンチャーtri.第3章」、10月に「映画魔法つかいプリキュア!」、12月に「ポッピンQ」を公開した。「ONE PIECE FILM GOLD」のヒットにより、前年同期に比べ大幅な増収となった。

テレビアニメ部門は、「ワンピース」「魔法つかいプリキュア!」「ドラゴンボール超」「セーラームーンCrystal」「デジモンユニバース アプリモンスターズ」「タイガーマスクW」の6作品を放映した。前年同期に比べ放映本数は減ったものの、ゲーム向け音声製作が好調に稼動したことなどから、増収となった。

コンテンツ部門は、前年同期にあった「映画Go!プリンセスプリキュア」のブルーレイ・DVDの売上に相当するものが当第4四半期以降にずれ込んだことなどに加え、ゲーム向け音声製作をテレビアニメ部門に組み込んだことから、大幅な減収となった。

海外映像部門は、中国向け大口契約を含む映像配信権に加え、全世界で「ドラゴンボール」シリーズのテレビ放映権、中南米向け『ドラゴンボールZ 復活の「F」』及びアジア向け「ONE PIECE FILM GOLD」の劇場上映権の販売が好調に推移したことから、大幅な増収となった。

その他部門では、ソーシャルゲーム『聖闘士星矢 ギャラクシーカードバトル』のサービス終了の影響があったものの、定額映像配信市場の拡大もあり、映像配信サービスが好調に稼動したことから、大幅な増収となった。
この結果、となりました。

②版権事業…売上高127億7800万円(同18.0%増)、セグメント利益59億1900万円(同22.7%増)
国内版権部門は、アプリゲーム『ドラゴンボールZドッカンバトル』や「ONE PIECE FILM GOLD」の劇場公開に向けたタイアップ・販促向け許諾が好調に推移したことから、前年同期と比較して大幅な増収となった。

海外版権部門は、全世界でアプリゲーム『ドラゴンボールZドッカンバトル』や『ワンピーストレジャークルーズ』、中国で「聖闘士星矢」のアプリゲームが好調に推移したことから、大幅な増収となった。

③商品販売事業…46億6900万円(同25.8%増)、セグメント利益1億8800万円(同1,848.1%増)
商品販売部門は、「ONE PIECE FILM GOLD」の劇場公開に向けたタイアップ・販促関連商品の販売が好調だったことに加え、海外のイベント物販も好調に推移したことにより、前年同期と比較して大幅な増収となった。

④その他事業…売上高は10億7100万円(同7.8%増)、セグメント利益4400万円(同193.5%増)
その他部門は、「聖闘士星矢」シリーズや「ドラゴンボール」シリーズの催事関連が好調に稼動したことで、増収となった。

なお、2017年3月期通期の予想については、従来予想から変更なく、売上高354億円(前期比5.3%増)、営業利益77億円(同0.8%増)、経常利益81億円(同1.3%増)、最終利益58億円(同12.7%増)の見込み。
 
東映アニメーション株式会社
http://corp.toei-anim.co.jp/

会社情報

会社名
東映アニメーション株式会社
設立
1948年1月
代表者
代表取締役会長 森下 孝三/代表取締役社長 高木 勝裕
決算期
3月
直近業績
売上高671億1700万円、営業利益177億7200万円、経常利益203億円、最終利益145億9300万円(2024年3月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
4816
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