シミュレータなどを手掛けるフォーラムエイト、VRおよびドライビングシミュレータにかかる関連特許を取得

VRや各種土木設計ソフトや構造設計・構造解析ソフトなどの開発を行うフォーラムエイトは、3次元バーチャルリアリティソフト UC-win/Roadの最新版として、64bitネイティブ対応の「UC-win/Road Ver.12」をリリースしたと発表した。

また関連して低遅延でVRの同期表示を実現するドライビングシミュレータシステムについて、基本的な特許を取得を行っている。

本特許は、ネットワークを介して複数の計算機を結合したクラスターシステムを構成し、複数の表示装置に対してそれぞれ対応する計算機で生成した各映像を、低遅延で同期表示するシミュレーションシステムを提供するもの。

車の運転などを仮想的に体験できるドライビングシミュレータは、アミューズメントや運転技能訓練、車両開発のほか、道路交通に関する学術研究など、多岐にわたる目的で利用されている。

本特許の技術により、このような運転シミュレーションにおける映像の描画速度を落とすことなく、リアリティの向上が実現。

また、仮想空間内の複数の車両を各ドライバーが操作するドライビングシミュレータで、相互の運転に及ぼされる影響を検証する研究等においても、この技術の活用により、各ドライバーに提示する映像に生じる遅延を低減し、検証結果への影響を抑えることが期待できるという。
 



特許番号 :    第6077686号
発明の名称:    シミュレーションシステム
発明の内容:    ネットワークを用いた低遅延ドライビングシミュレータ同期システム
特許取得日:    2017年 1月 20日

■UC-win/Road

2000年に初版がリリースされたUC-win/Road、2002年9月のソフトウェア・プロダクト・オブ・ザ・イヤー(経産省他後援)に選定され、その後バージョンアップによる機能拡張を重ねている。

今回のVer.12では、ネイティブ64bit化により、400×200km(従来は20×20km)といった広大な長距離道路のシミュレーションや、津波・氾濫、風、音響など解析結果の長時間可視化が可能となり、地形空間の拡大と分解能力の向上に加えて、配置モデル数の拡大、高品質なテクスチャ、4GB以上のメモリを有するモデルなどにも対応。

SILS*シミュレーション制御やクラスター同期方式の追加をはじめとして、研究用ドライビングシミュレータ向けの各種機能も拡張しており、自動車・製造業界、教育、エンタテインメント、医療分野など、さらなる市場拡大を視野に入れているという。

*SILSとは、Software-In-the-Loop-Simulationの各頭文字をとった略称で、制御装置と制御対象等のシステム全体を、すべてソフトウェアでシミュレーションする事で、ソフトウェア環境のみで制御開発が可能となるシミュレータ環境。SILSシステムには、様々な組み合わせが存在しますが、車両開発分野においても幅広く活用されている。
http://www.forum8.co.jp/topic/IT-terms110.htm


【UC-win/Road Ver.12改訂内容】
・64bit ネイティブへの対応
・SILSシミュレーション制御及びクラスター同期方式追加
・UAV プラグインVer.2:マッピングミッション一括設定、写真位置情報取得、自動録画、露出設定
・カメラセンサー基本プラグイン(新規有償プラグイン)
・シナリオ:車両物理量、車間距離による制御、車両検索機能
・2Dビューでの情報表示とオブジェクト操作
・ユーザ変数機能:シナリオ制御、ログ出力等
・オブジェクトカスタムIDによるオブジェクト参照機能
 





【関連情報】
▼3次元リアルタイムVRソフトウェア UC-win/Road
http://www.forum8.co.jp/product/ucwin/road/ucwin-road-1.htm

▼UC-win/Road ドライブシミュレータ
http://www.forum8.co.jp/product/ucwin/road/road-drive.htm

▼取得・出願中特許一覧
http://www.forum8.co.jp/forum/patent.htm

▼製品資料請求フォーム
https://www2.forum8.co.jp/cgi-bin2/seikyu.htm