1月21日付けの日経産業新聞は、コナミ<9766>が20日、約54%出資するハドソン<4822>を4月1日付で株式交換により完全子会社化する、と発表した、と報じている。ハドソン1株に対してコナミ株0.188株を割り当て、社長も派遣する。スマートフォンやSNS、音楽などハドソンが強い分野を取り込み、新規分野を開拓するのが狙い。
報道によれば、コナミがハドソンを子会社化して約6年が経過したものの、それぞれが独立してゲーム開発を行っている印象が強かったという。だが、スマートフォンやSNS向けゲームの拡大などゲーム業界を取り巻く環境が大きく変化する中、連携強化に踏み切ることにしたようだ。
ハドソンは、スマートフォンが世界的に成長するとの予想から、2008年より、スマートフォン向けゲームの開発に取り組む一方、コナミでも家庭用ゲームが主力ではあるものの、スマートフォンやSNSゲームを無視できなくなってきた。コナミの今期投入タイトルは、20本とすでに前期実績を超過した、とのこと。
ただ、日経産業新聞では、今回の施策によって、両社の一体感が高まるかどうかは不透明と指摘している。子会社化以後、お互いの独立性を重視し、目立った共同開発を行ってこなかったためだ。ゲーム業界では、大型合併が行われてきたが、統合効果が発揮されない例が目立つという。「プラットフォームが多様化する時代を先行するための「一体化」レースが始まる」とまとめている。
会社情報
- 会社名
- 株式会社コナミデジタルエンタテインメント
- 設立
- 2006年3月
- 代表者
- 代表取締役会長 東尾 公彦/代表取締役社長 早川 英樹
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高1940億1100万円、営業利益336億4700万円、経常利益348億9300万円、最終利益278億2800万円(2023年3月期)