VOYAGE GROUP、17年9月期は売上高24%増、営業益5%増…アドプラットフォーム事業がけん引役に ゲームパブリッシング事業は費用が先行

VOYAGE GROUP<3688>は、10月25日、2017年9月期の連結決算を発表、売上高258億9500万円(前々期比24.2%増)、営業利益18億600万円(同5.0%増)、経常利益18億6100万円(同49.4%増)、当期純利益11億6100万円(同58.7%増)となった。
 

各セグメントごとの状況は以下のとおり。

①アドプラットフォーム事業…売上高183億1400万円(前々期比40.5%増)、セグメント利益14億7100万円(同36.1%増)
インターネット広告市場におけるプログラマティック広告取引の急速な普及を背景に、グループ内メディア事業の運営で培ったノウハウを最大限に活用し、特にスマートフォン向け媒体社に対する「fluct」の導入提案および広告収益の最大化支援に取り組んだ。その結果「fluct」の導入媒体数は、2017年9月末現在で約15,000媒体以上(2016年9月末10,700媒体以上)、「fluct」を通じて配信可能な広告表示回数は4,336億回(前々期比26.5%増)と順調に増加した。

加えて「Zucks」における広告出稿増や、2016年10月に連結子会社化したスマートフォン向け動画広告配信を主事業とするCMerTVにおけるブランド系広告主からの広告出稿増など、広告主向けサービスの伸長が業績に寄与した。

②ポイントメディア事業…売上高57億4500万(同3.2%減)、セグメント利益4億1000万円(同36.3%減)
自社メディアでは、独自のマーケティングプラットフォームによる、会員の獲得・維持・活性化施策の実施及び効果検証を継続的に行い、特にスマートフォン経由での会員獲得や利用促進に注力した。その結果、ポイントメディアののべ会員数は、2017年9月末現在で924万人(2016年9月末833万人)と順調に増加し、リサーチ事業についても需要が持ち直し堅調に推移した。しかし、一部の商材において広告主からの需要が減退した。

③インキュベーション事業…売上高20億8100万円(同4.3%減)、セグメント損益7500万円の赤字(前年同期400万円の赤字)
新卒採用支援事業は、引き続き理工系学生とのマッチング・紹介を希望する新興企業を中心に顧客企業数が増加し、堅調に推移した。また、ゲームパブリッシング事業は、海外の複数の大手ゲームディベロッパーとの業務提携を進捗させ、安定した収益貢献が見込める作品の投入が可能となった。しかし、一部の事業において顧客からの需要が減退したことに加え、通販化粧品事業およびゲームパブリッシング事業の広告宣伝費など全般的に費用が先行した。

なお、2018年9月期の連結業績予想は、売上高300億円(前期比15.9%増)、営業利益12億円(同33.6%減)、経常益12億円(同35.6%減)、当期純利益7億円(同39.7%減)の見込み。