古代祐三氏製作による音楽製作ツール「MUCOM88」が無料公開されることが2018年12月20日のおにたま放送局配信のOBSLive番組内で発表となった。
「MUCOM88」は、8ビット時代のパソコンPC-8801シリーズで動作する音楽製作ツールで、かつて古代祐三氏が自身の楽曲を製作する際に使用されていたソフトウェア。今回、古代祐三氏主導のもと、PC-8801シリーズ向けのMUCOM88、及び実際のタイトルで使用された楽曲データの一部が、無料公開されることとなった。さらに、Windows PC上で動作するMUCOM88 Windows版も同時に公開され、MUCOM88の機能を誰でも手軽に体験することができるという。
■古代祐三氏について
ゲーム制作会社株式会社エインシャント代表取締役社長である古代祐三氏は、学生時代からゲームに親しみ、作曲家、ゲームプロデューサーとして、1986年以降多くのゲーム音楽を手掛けている。「ベアナックル」シリーズ、「アクトレイザー」「ザ・スーパー忍」「湾岸ミッドナイト MAXIMUM TUNE」、「世界樹の迷宮」等のゲームでサウンドを担当し、卓越したテクニックで音源を操るコンポーザーとして世界的に支持されている。
■MUCOM88について
多くのゲームタイトルで使用され、古代祐三氏がゲームミュージックを製作する原点ともなったMML(Music Macro Language)を搭載するツール。古代祐三氏自身がツールを開発し、FM音源などを効率的に演奏させるためのノウハウが詰まったシステムは、今でも独自の魅力を持つ。MUCOM88は、公式ウェブサイトから、オリジナルのPC-8801上で動作するディスクイメージを無料でダウンロード可能。
■MUCOM88 Windowsについて
Windows上でMUCOM88の音楽製作環境を再現するツール。オリジナルのPC-8801シリーズが持つ音源を再現し、Windowsならではの手軽なMML編集と、再生機能を備えている。FM音源の音色エディタや、PC-8801版のデータを変換するための機能をサポートし、SCCI(Sound Chip Common Interface)に準拠した外部接続の音源チップ上で再生することも可能になっている。
MUCOM88 Windowsは、公式ウェブサイトから無料でダウンロード可能で、古代祐三氏が実際のゲームタイトルで使用した楽曲のサンプルも併せて公開されている。ツールの製作は、オニオンソフトウェアが担当し、ソースコードはgithub上で公開され、オープンな形で開発が進められている。
MUCOM88 : Copyright 1987-2019(C) Yuzo Koshiro