サン電子、ドコモと共同で5G回線を使った実証実験を実施 ARスマートグラス「AceReal One」の次期モデルへの標準搭載も検討へ


サン電子<6736>は、NTTドコモ東海支社と共同で、第5世代移動通信方式(以下、5G)と、サン電子のARスマートグラス「AceReal One」を活用した実証実験を、「ドコモ5GオープンラボTMYotsuya」で2月20日に実施したと発表した。

サン電子は自社製ARスマートグラス「AceReal One」を利用したフィールド業務の支援ソリューションを提供しており、超高速・超低遅延・多数同時接続を特徴とする5Gは革新的な技術やサービスの提供に有用であるためAceRealの次期モデルへの標準搭載も検討している。

本実証実験では導入検討のために通信速度と遅延時間の測定とともに、5G環境下での運用を想定したアプリケーション「AR空間ミーティング」の使用感も調査した。結果、4G通信環境と比べ通信速度はダウンロード時間を最大1/13に短縮、アップロード時間を最大1/5の短縮に成功 し、遅延時間はおよそ1/4にまで減少することも実証された。

その測定結果を踏まえて実運用を想定したアプリケーショ ンのプロトタイプを動作させたところ、高速通信ではダウンロード時間よりもアプリケーションの最適化が必要であることが判明し、低遅延に着目したアプリケーション「AR空間ミーティング」は4G環境では利用者間での同期ずれが目立つのに対し5G 環境で問題なく動作することも確認できたという。

【実験概要】 実証実験では5G環境における性能の測定とともに、5G環境に接続できるドコモ5GオープンクラウドTMにデータ同期を行うサーバーを設置、5G環境での実運用を想定した、アプリケーションの使用感も調査した。

【実験環境】 通信環境は4G(WAN経由)、5G(WAN非経由)で比較を行い、4G、5Gの実験は並行せず順次実験に利用しクラウド環境は ドコモ5Gオープンクラウドを利用した。

【実験内容1】高速通信の性能測定と比較 高速通信の評価のため、データの送受信にかかる時間を測定した。
測定方法は17.6MB、116MB、442MBの3種類のデータのダウンロードとアップロードを各10回ずつ行うというもので、 4G、5Gそれぞれ平均の測定値を比較し高速通信の性能を確認した。その結果、5G は4G通信環境と比べダウンロード時間を最大1/13に短縮、アップロード時間を最大1/5に短縮できることかを実証した。

・構成図

【実証内容2】低遅延の使用感調査 本実験のために作成したアプリケーション「AR空間ミーティング」を使用して実験を行った。
机の上に画像マーカーを置き、その上をAR空間の作業領域とする。参加者は任意に作業領域上に3Dモデルを配置でき、 その3Dモデルは速やかにほかの参加者にも同期される。本アプリケーションでは1m四方の空間を工事現場と見立て、 「AceReal One」を装着した複数の作業者がそれを囲み、建機や建材などを配置する、ARによる工事現場の配置シミュレー ションを行った。

実験は2者が同時に作業を行い、領域上に物を置きながら口頭で行われるやりとりを観察した。 その結果、5G環境では実物を動かしているかのように3Dモデルの共有ができスムースなやり取りが行われたが、4G環境では3Dモデルの共有に遅延が生じ、2者間の意思疎通に悪影響を及ぼした。

・構成図

・実証実験中の様子(左)とスマートグラスに表示される映像(右)

・実証実験紹介動画
 

※測定値詳細 (高速通信の性能測定と比較)