三菱UFJモルガン・スタンレー証券のゲーム株レポート(10月12日-15日)

  時間の許す限りですが、週末に、証券会社や調査機関による上場ゲーム会社の調査レポートの内容を紹介していきます。第1回目は、三菱UFJモルガン・スタンレー証券のレポートです。任天堂、カプコン、ディー・エヌ・エー、セガサミーHDのレポートがありました。

■ディー・エヌ・エー<2432>

 10月12日付けレポートで、「アウトパフォーム」と目標株価4000円は継続とした。米国ngmoco社の買収合意を発表した件について、同証券では、海外スマートフォンにおけるソーシャルゲーム市場の開拓は、同社単独では難しいと考えるため、戦略としてはノー・サプライズと考えるとコメント。

 

■任天堂<7974>

 10月13日付けレポートで、「ニュートラル」継続とし、目標株価を2万3500円から2万1000円に引き下げた。同証券では、今後の営業利益予想について、2011年3月期は従来予想比で219億円減の2100億円、2012年3月期は203億円減の1721億円、2012年3月期は27億円減の1396億円とした。3DSの拡販効果でDSソフトの予想出荷本数は増額したものの、Wiiソフト予想出荷本数の減額、為替差損の想定を引き上げたため、としている。ソーシャルゲーム急拡大に伴う既存ゲーム市場縮小の鮮明化等、事業環境が悪化していると指摘。

 

■カプコン<9697>

 10月14日付けレポートで、「アウトパフォーム」継続とし、目標株価を1750円から1600円に引き下げた。同証券では、営業歴予想を減額し、2011年3月期は従来予想比9億円減の130億円、2012年3月期は同9億円減の106億円、2012年3月期は同9億円減の83億円とした。円高による為替差損の拡大に加えて、ゲームソフト事業環境の悪化と主力タイトルの販売不振によりゲームソフトの予想販売本数を下方修正したため。

 

■セガサミーHD<6460>

 10月15日付けレポート。レーティング、目標株価は付与していない。同証券では、2011年3月期の営業利益予想を425億円から660億円に引き上げた。スロット機の販売台数予想の引き上げや、パチンコ・スロット機の粗利率の上昇が主因だが、アミューズメント機器事業のレベニューシェア売上が想定以上に拡大している、とのこと。ただし、コンシューマーゲーム事業は、欧米でのゲームソフト販売本数は下振れると予想。同社のスロット機に対するホールの評価は高く、2012年3月期もスロット機がけん引役になると見ているようだ。