マイネット<3928>の上原仁社長(写真)は、動画配信した決算説明会で、第2四半期(20年4~6月)の営業利益が4億4000万円と過去最高を更新したことを明らかし、「完全復活」を宣言した。2019年の第1四半期から連続で赤字となるなど苦戦していたが、2020年第1四半期から2億5000万円の黒字に転じ、さらに営業利益を伸ばした。売上高についても、「巣ごもり消費」を追い風として、2018年10~12月以来の30億円台に回復した。
追い風に乗れたのは、昨年から「リカバリープラン」で構造改革を行い、体質改善に成功したことが大きい。赤字タイトルを買い取って再設計する手法などリスクの高い事業から撤退する一方、人員と経費の最適化、RPAを活用した効率的な運営の追求、データ重視運営の再徹底、MYLOOPS買収など矢継ぎ早に手を打ち、短期間で大きな成果が出した。
その一方で、AI事業やマーケティング事業、ライツ事業に加えて、5G時代を見据えてライブゲーム事業「Repaint(リペイント)」と新規事業への取り組みも強化している。当面は、主力のゲーム運営を中心に成長を図っていくことになるだろうが、次の成長を支える事業として期待される。
同社は、ゲーム運営が事業の中心となっているため、新作リリースを派手に打ち出すゲーム会社に比べて、派手さに欠ける傾向にあるのは否めない。だが、「リカバリープラン」という短期の取り組みだけでなく、「先」を見据えた先行投資も並行して行うなど、「100年成長企業」の実現に余念がない。
会社情報
- 会社名
- 株式会社マイネット
- 設立
- 2006年7月
- 代表者
- 代表取締役社長CEO 岩城 農
- 決算期
- 12月
- 直近業績
- 売上高87億1700万円、営業利益1億6800万円、経常利益1億2500万円、最終利益1億4300万円(2023年12月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3928