日本ファルコム、20年9月期の営業益は8.2％減の13.5億円　予想を1億円上回る着地に　3期連続の10億円超え

日本ファルコム<3723>は、この日(11月12日)、2020年9月期の決算を発表し、売上高24億9600万円(前の期比1.7%増)、営業利益13億4900万円(同8.2%減)、経常利益13億5200万円(同8.2%減)、最終利益8億7500万円(同13.0%減)となった。9月29日に発表した業績見通しと比較すると、売上高4600万円、営業利益9900万円、経常利益1億0200万円、最終利益4500万円上回る着地となった。また営業利益と経常利益は3期連続の10億円超えとなった。

同社では、PS4向け「英雄伝説 零(ぜろ)の軌跡:改」、「英雄伝説 碧(あお)の軌跡:改」「英雄伝説 創(はじまり)の軌跡」を発売したほか、スマホやブラウザゲームなどでIPコンテンツを活用するとともに、引き続きダウンロード販売の強化を実施したとしている。その他、コミックなどのメディア展開や他社コンテンツとのコラボ企画、各種イベントを開催するなど、様々な展開を推し進めた。
 

部門別の概況は以下のとおり。


<製品部門>
売上高は10億4100万円(前期比28.3%増)となった。PS4向け「イース セルセタの樹海:改」、「イースⅧ-Lacrimosa of DANA-(ラクリモサ・オブ・ダーナ)スーパープライス」、「イースⅨ-Monstrum NOX-(モンストルム・ノクス)」を引き続き販売した。また、PS4向け「英雄伝説 零の軌跡:改」を2020年4月に、「英雄伝説 碧の軌跡:改」を2020年5月に発売した。

2020年8月には、第一作「英雄伝説 空(そら)の軌跡」を発売して以降、壮大なスケールと徹底的にこだわり抜かれたストーリーで、多くのユーザーから支持を集めている代表作の1つ「軌跡」シリーズ最新作「英雄伝説 創(はじまり)の軌跡」をPS4向けに発売した。


<ライセンス部門>
売上高は14億5500万円(前期比11.4%減)となった。

IPコンテンツの様々なプラットフォームへの展開、同社キャラクターを利用した商品へのライセンス許諾などを行うライセンス部門では、2019年10月にPSVita向け「英雄伝説 零の軌跡 Evolution」「英雄伝説 碧の軌跡 Evolution」のそれぞれ繁体字中国語版及び韓国語版と、PS4向け「英雄伝説 閃(せん)の軌跡Ⅲ」英仏語版を発売した。2020年2月には、PS4向け「イースⅨ -Monstrum NOX-」繁体字中国語版及び韓国語版を、2020年3月には「英雄伝説 閃の軌跡Ⅲ」をSwitch及びPC向けに発売した。

また、PS4向け「イース セルセタの樹海:改」繁体字中国語版及び韓国語版を2020年4月に、「英雄伝説 零の軌跡:改」繁体字中国語版及び韓国語版を2020年5月に、「イース セルセタの樹海:改」英語版と「英雄伝説 碧の軌跡:改」繁体字中国語版及び韓国語版を2020年6月にそれぞれ発売した。Switch向けには「イースⅧ-Lacrimosa of DANA-」繁体字中国語版及び韓国語版を2020年5月に、「英雄伝説 閃の軌跡Ⅲ」英仏語版を2020年6月に発売した。

2020年8月には、PS4向け「英雄伝説 創(はじまり)の軌跡」繁体字中国語版及び韓国語版を発売した。

その他、旧タイトルのPCゲーム英語版ダウンロード販売やオンラインストーリーRPG「英雄伝説 暁の軌跡」、Switch及びPC向け「イースⅧ-Lacrimosa of DANA-」英仏語版、PS4及びPC向け「東亰ザナドゥeX+(エクスプラス)」英語版や「イース オリジン」日本語を含む多言語版、中国で展開しているスマートフォン向けアプリ「空の軌跡」のほか、「ラングリッサーモバイル」などのゲームタイトルとのコラボレーション展開を進め、ユーザー層の拡大を図った。


 
2021年9月期の業績見通しについては、売上高25億円(前期比0.1%増)、営業利益13億円(前期比3.7%減)、経常利益13億円(前期比3.9%減)、最終利益8億6000万円(前期比1.8%減)を見込んでいる。同社の業績推移の特徴としては、新製品の発売月に売上高が集中する傾向にある。売上見込みについては、下半期の比率が高いことから、第2四半期の業績予想は、通期の業績予想に対して比重が低いものとなっている。