総務省、インターネット上の海賊版に対する政策メニューを公表

総務省は、依然として社会問題となっているインターネット上の海賊版に対する総合的な対策の一環として、関係省庁・関係団体及び事業者と連携しつつ実施する取り組みについて以下の政策メニューとしてまとめた。今後、これに基づいて政策を推進していく。


1.ユーザに対する情報モラル及びICTリテラシーの向上のための啓発活動
①「e-ネットキャラバン」の講座内容に2021年1月に施行される著作権法改正(海賊版コンテンツのダウンロード違法化)の内容
をアップデート【今年度内に実施】
②著作権法改正の内容をアップデートした「インターネットトラブル事例集(2021年版)」を作成・公表し、全国の総合通信局等や教育委員会等を通じて子育てや教育の現場へ周知【今年度内に実施】
③出版社や携帯事業者等の関係者と協力し、青少年フィルタリングの普及啓発を通じて海賊版対策にも資する動画を作成・公表。携帯事業者の全国の販売店の店頭や青少年への普及啓発の現場等において広範な周知・啓発を実施【今年度内に実施】


2.セキュリティ対策ソフトによるアクセス抑止方策の促進
①セキュリティ対策ソフトによるアクセス抑止機能に関するユーザの意向調査を実施【実施済、継続的に実施】
②セキュリティ事業者等との実務者検討会を開催。上記調査結果等も踏まえ、セキュリティ事業者や携帯電話事業者が提供するセキュリティ対策ソフトにおいて全年齢に向けたアクセス抑止機能が導入されるよう働きかけ【継続的に実施】


3.発信者情報開示に関する取組
①海賊版コンテンツをアップロードする匿名の発信者の特定に資するため、開示対象となるログイン時情報の明確化、新たな裁判手続の創設といった内容を含む、発信者情報開示制度に係る法制度整備を速やかに実施【次期通常国会へ向けて法案提出準備】


4.海賊版対策に向けた国際連携の推進
①海賊版サイトのドメイン名に関し、ドメイン名の管理・登録を行う事業者による事後的対応の強化について、国際的な場(ICANN等)において議論を推進【次回ICANN会合(2021年3月)に向けて準備】
②国外の海賊版サイトのサーバ設置国の通信所管省庁等に対して、著作権を侵害する違法コンテンツの削除や発信者情報開示制度に関する意見交換及び対応強化に関する働きかけを実施【来年開催される二国間政策対話等に向けて準備】
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