【レビュー】話題の新作『ブルーアーカイブ』をプレイ…硝煙とスイーツのにおいが同居する世界で、かけがえのない青春を送る美少女たちと思い出を集めよう


Yostarは2月4日、スマートフォン向け新作アプリ『ブルーアーカイブ』をリリースした。

本作は、数多の美少女たちと交流し親睦を深めながら、舞台となる学園都市で巻き起こる様々な事件を解決していく「日常で奇跡を見つけるRPG」。リリースされるや否や、すぐさまセールスランキングの上位に登場し、App Store・Google Play両方の人気無料ゲームアプリランキングで1位を獲得している。本稿では、そんな本作がどのようにユーザーの心をつかんだのか、主にシステムやキャラクターなどの面からレビューしていく。
 

■女生徒たちの先生となって、光り輝く学園生活を過ごそう


物語の舞台は、数千もの学園が集まって構成されている学園都市「キヴォトス」。主人公=プレイヤーは、都市を統括する連邦生徒会長が立ち上げた連邦捜査部「シャーレ」の顧問、つまり先生となってここに赴任することになる。しかし主人公はそのことについてなにもわかっておらず、顧問に任命したはずの連邦生徒会長は行方不明だった……というところから物語がスタートする。



▲生徒たちのほとんどが重火器を日常的に携帯・使用していて、それが普通の世界観となっている。また「私たちとは違って弾丸ひとつで生命の危機にさらされる」という発言から、当たっても平気な種族というだけで本物の銃であることには間違いないようだ。


▲ストーリーの途中では、選択肢が登場するシーンも。なお主人公の一人称は「私」だが、立ち絵などは存在せず、性別もぼかされている。

さらに物語を進めていくと、主人公は連邦生徒会長が残したタブレット端末「シッテムの箱」を受け取り、中に住んでいた主人公のことを導くナビゲーター「アロナ」と出会う。彼女の手を借りつつ、生徒たちに囲まれながら、学園都市で起こる様々な事件を解決するために奔走する……というのが、本作のおおまかなストーリーだ。



▲タブレット端末を生かして、アロナと指先を合わせるシーンも。指紋認証を目視で行っているらしいが結構適当で、指摘するとすねる。


▲アロナは身体のバージョンが低いという設定で、ストーリー以外では収録ボイスではなく電子音声で話す。そのため、設定すれば自身の名前をアロナに読んでもらうことも可能だ。少しなまっているように聞こえるのがかわいい。

ストーリーは全体的に明るく、青空の映える背景やキャラクターたちの個性が相まって、読んでいて楽しく、気兼ねなく読めるような内容になっている。しかし、猫耳や悪魔などの種族が普通に共存し、登場人物全員の頭に天使の輪のようなものが浮かんでいるなど、世界観はかなり深く作りこまれているようだ。プロローグやムービーでも、意味深なシーンが多い。


 
▲生徒たちのバックボーンも深く設定されている。例えばストーリー第1章より登場する「アル」は、目つきが鋭くカリスマ性あふれる風貌だが、実はかっこいい悪党を目指しているだけで抜けているため、失敗しかしないというギャップを持つ。また、ティザーPVにて確認できる彼女の生徒手帳の写真は、真面目そうなメガネっ娘になっている。

また、登場する生徒たちは主に学校や部活でグループ分けされており、所属人数が大体2~5人ずつなので、派閥ごとに推しやすくなっている。なお、規模の大きい学校では、複数の組織が併存している場合もある。



▲主にメインストーリーの第一章で活躍するのが、自分たちの学校を敵対組織や借金から守るために奔走する「アビドス高等学校・対策委員会(画像上)」と、報酬のためなら何でもするモットーの「ゲヘナ学園・便利屋68(画像下)」。
 

■やりごたえと手軽さのバランスが絶妙なゲームシステム


ここからは、肝心のゲームシステムについて触れていこう。
基本的に、ステージにいる敵をすべて倒してクリアすることが目標だ。生徒ごとに特殊なスキルや、得意・苦手な地形、特性などが設定されているため、ステージの特徴に合わせて適切な編成を考えて編成しよう。また生徒は大きく分けて、前線に出て戦う「STRIKER(ストライカー)」と後方から支援する「SPECIAL(スペシャル)」の2種類に分けられ、配置できる人数が決まっている(STRIKER・4人、SPECIAL・2人)。


 
▲生徒にはそれぞれクラスがあり、敵の攻撃を受け止めるタンク、敵に大ダメージを与えるアタッカー、バフ効果などで戦闘を有利に進めるサポーター、味方を回復するヒーラーの4つに分けられる。この区分は、STRIKER・SPECIAL両方に存在する。


 
▲生徒ごとに装備している銃がことなり、この種類によって攻撃のヒットの仕方や最大射程距離が異なる。

戦闘中、生徒たちは自動的に動いて遮蔽物に隠れ、スキルを発動して敵を攻撃する。その間にプレイヤーは何をするかというと、「EXスキル」の発動だ。これは生徒ごとの必殺技になるような強力なスキルで、敵に大ダメージを与えられるほか、味方の回復・バフ効果付与などが発動する。EXスキルを発動するには時間経過で回復するコストが必要で、これは編成している生徒の人数が多いほど早くなる。



▲戦闘中はSDキャラになった生徒たちが、所狭しと暴れまわる。重火器の無骨さとは正反対に、生徒たちのデザインはもちもちしていて可愛らしい。



▲EXスキルは発動すると専用カットインが入り、生徒たちのカッコカワイイ姿を拝める。なお、このカットインは、カットすることや1日1回だけ再生するといった設定が可能だ。

このEXスキルがかなり肝になっていて、オートモードにして自動的に発動させるようにもできるが、自分で操作したほうがより効率的な戦闘ができる。プレイする楽しさと周回作業の落差のバランスが、非常にいい塩梅に仕上がっているため、長期的にプレイするのが苦にならない。


▲戦闘の速度は3段階から選ぶことが可能。また、設定されている任務をすべて完了した状態でクリアしたステージは、戦闘をスキップする周回機能「掃討」が利用できる。
 

■生徒との交流も先生の仕事! 思い出の1ページを集めよう


生徒たちの個性や魅力が際立つ本作だが、その生徒たちと交流できるようなコンテンツが多数用意されている。特に、今から解説する「モモトーク」は、他の作品にはないユニークなシステムだ。

モモトークとはゲーム内におけるメッセージアプリのようなもので、特定の場所に訪れて生徒に会う「スケジュール」や、家具を配置して自分好みにカスタマイズできる「カフェ」で生徒との絆ランクを深めていくと、メッセージが届く。このメッセージを読み進めていくと、ここでしか見られない特別な「絆ストーリー」を閲覧できるようになる。


▲多くの人が慣れ親しんだメッセージアプリのようなデザイン。生徒ごとに設定されている個性的な一言もチェックポイントだ。



▲届いたメッセージに返信していくと絆ストーリーが始まるのだが、メッセージが書き込まれるのにかかる間がリアル。生徒たちを身近に感じられる、とても面白い機能だ。

さらに絆ストーリーを進めていくと、特殊なスチルやボイスと共に、生徒との特別な時間を楽しめる「メモリアルロビー」が発生する。これはその名の通り、ホーム画面に設定することもできる特別なものとなっている。現状、全生徒分のものは用意されていないが、今後実装する予定とのこと。


▲Live2Dでの細かいしぐさの表現やボイスも相まって、没入感が非常に高い。

また、本作では本筋となるメインストーリー、前述した絆ストーリーのほかに、学校・部活などの派閥ごとにフォーカスが当たる「サブ・ストーリー」が用意されている。こちらにはプレイヤー=主人公が登場することはあまりないが、生徒ごとの絡みや関係性などが楽しめる。



▲メインストーリーだけでは、どうしても登場させられる生徒たちが限られてしまうので、サブ・ストーリーはいろいろな生徒を掘り下げられるいいシステムだと感じた。

長期的に遊びやすいゲームデザインと、ユニークな美少女たちの魅力が詰まった本作。スマートフォン風の凝ったデザインを始め、青をベースにした全体の色味が、スカッとした爽快感がありながらも切なさを感じる絶妙な「青春感」を醸し出しているなど、ビジュアルの面でも世界観に引き込んでくれる。本稿を読んで少しでも気になった方は、是非インストールしてみて、一癖も二癖もある美少女たちと過ごす心地良い青春を堪能してほしい。

 
(文 ライター:寺村一也)


 
■『ブルーアーカイブ -Blue Archive-』

 

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2017年1月
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