グリー<3632>は、7月15日、バーチャル3Dライブ技術を活用したグループ総会を実施した。本稿では、この日のために作られた特別会場やライブ配信のリアル感など、グリーグループだからこそ実現できた総会の公式レポートが届いたので以下にてお届けする。
グリーグループでは、毎年グループ従業員が集まり、一年の振り返りと年間MVP(※)の授賞式を行う年次総会として「グループ総会」を行っている。今年はREALITYのバーチャル3Dライブ技術を活用したライブ配信で開催した。
新型コロナウイルス感染症の影響でオンラインでの開催となったが、昨年の「グループ総会」から大幅にパワーアップし、今回初めて全編3Dバーチャル空間でのライブ配信という新たな試みに挑戦。また、出社している従業員、リモート環境での従業員どちらもこの「グループ総会」へ参加でき、グリーグループ全体で盛り上がることができた。
■「グリーグループ総会」レポート
会場に入るとまずはその世界観に驚く。この日のために用意された特別空間にはレッドカーペットが敷かれ、メインステージ上ではグループ各社のロゴが電光掲示板を回り、全体的に「サイバー」「未来」をイメージしたステージとなっている。
会場の空間だけで「グループ総会」への期待感が高まるが、この凝った特別空間は、仮想空間内で行われる音楽ライブ、展示会、 上映会などを実現するためのカスタマイズ可能な、クラウドソリューション「REALITY XR cloud」を展開するREALITY社の協力によるもの。
司会者はアバターで登場。こちらはバーチャル配信アプリ「REALITY」のアバターが使われている。この、「バーチャル空間でアバターが動く」という一見簡単そうな演出だが、バーチャル空間を担当した「3Dライブスタジオ」とアバターを担当した「REALITY」アプリは全く別の技術基盤で構築されているため、アバターをコンバートするだけでもかなり複雑な技術と工数が必要になるが、REALITY社内で連携することで、低コストでスムーズに移植できるパイプラインを構築し、今回のようなイベントを実現できたという。
また、ライブ感を出すためにグループ内コミュニケーションツールであるSlackのチャット画面をリアルタイムでステージに写したり、Slack通話でMVP受賞者からのコメントをもらったりという工夫も行われた。オペレーションは複雑になるが、REALITY社では過去にユーザーとコンサート会場を繋いだバーチャルイベントなどを実施した実績があるので、その運営ノウハウが今回生きている。これにより、MVPの表彰時にSlackを使って視聴者がお祝いコメントを送ることや、電話で受賞者の生の声をもらうことができたりと、リアルタイムな臨場感を出せたことはもちろん、会全体の一体感も醸造でき大成功となった。
「グループ総会」はREALITY社の全面協力のもと行われた。グリーグループ間の連携力、REALITY社の技術力の高さがあったからこそ実現できたとしている。今年の「グループ総会」は、バーチャル空間を活用した新しい試みを実践し、今後オンラインで開催されるイベントの新たな可能性を実現したものとなった。
※MVPとは、対象期間にグリーのバリュー(行動規範)を最も体現した社員/プロジェクトをMVP(Most Valuable Player)として表彰するグリーの成長支援制度。
なお、グリー公式サイトでは、グリー人事やREALITYの担当者など、「グループ総会」関係者に会に込めた想いや、当日までの道のりなどを伺うインタビューを実施。
会社情報
- 会社名
- グリー株式会社
- 設立
- 2004年12月
- 代表者
- 代表取締役会長兼社長 田中 良和
- 決算期
- 6月
- 直近業績
- 売上高613億900万円、営業利益59億8100万円、経常利益71億2300万円、最終利益46億3000万円(2024年6月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3632