ソニーグループ、「クランチロール」買収が完了 アニメの配信網拡大、ファン重視のサービス強化も

ソニーグループ<6758>傘下のSony Pictures Entertainmentは、8月9日(米国時間)、SPEがFunimation Global Groupを通して、AT&T のアニメ事業「Crunchyroll(クランチロール)」の買収を完了したことを発表した。Funimationは、SPEとアニプレックスとの合弁会社。本取引にかかる確定契約の締結は2020年12月に発表済みとなっている。

Crunchyroll は、500万人以上の SVOD サービス加入者を有し、成長を続けているアニメのDTC(Direct to Consumer)サービス。200以上の国と地域で1億2000万人を超える登録ユーザーに対し、AVOD、モバイルゲーム、マンガ、イベント、キャラクターグッズ、配信サービスを提供している。

本取引により、Funimation および Crunchyroll、それぞれのコンテンツパートナーが利用できる配信網が拡大し、アニメファンを重視したサービスをより広く提供することが可能となる、としている。


■ソニーグループ株式会社 会長 兼 社長 CEO 吉田憲一郎氏のコメント
Crunchyroll がソニーグループの一員となることを大変嬉しく思います。アニメは急速に成長している領域であり、世界中の視聴者を魅了し、感動を与えています。Crunchyroll とFunimation の連携により、アニメコミュニティの中心であるクリエイターやファンにさらに近づくことができます。アニメを通して、世界を感動で満たす、一層素晴らしいエンタテインメントを提供していきたいと思います。


■Sony Pictures Entertainment Inc. 会長 兼 CEO トニー・ヴィンシクエラ氏のコメント
Crunchyroll は、Funimation 及び、我々の素晴らしいパートナーであるアニプレックス、SMEJを含むソニーグループの既存のアニメビジネスに多大な価値をもたらします。Crunchyroll とFunimation により、ファンに向けて究極のアニメ体験を生み出し、パートナー、パブリッシャー、そして才能溢れるクリエイターが優れたコンテンツを世界中のファンに届けられるようユニークな機会を提供することに尽力していきます。

Crunchyroll が加わることにより、これまでにないようなサービスをアニメファンに提供し、劇場、イベント、ホームエンタテインメント、ゲーム、ストリーミング、テレビ放送など、あらゆるプラットフォームを通じて、ファンがどの場所でも好きな方法でアニメ体験を楽しむことが可能になります。我々は統一感のあるアニメサブスクリプションを通じた顧客体験創出に向けた取り組みを加速していきます。

 

なお、本買収の対価は 11.75 億米ドル(約1300億円)で、今後一定の運転資金その他の調整を行う。AT&T はこの取引からの収益により債務を削減し、2023 年末までに調整後 EBITDA に対する純債務を 2.5 倍未満とする予定。

ソニーグループ株式会社
https://www.sony.com/ja/

会社情報

会社名
ソニーグループ株式会社
設立
1946年5月
代表者
代表執行役会長CEO 吉田 憲一郎/代表執行役社長COO兼CFO 十時 裕樹
決算期
3月
直近業績
売上高及び金融ビジネス収入13兆207億6800万円、営業利益1兆2088億3100万円、税引前利益1兆2686億6200万円、最終利益9705億7300万円(2024年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
6758
企業データを見る
株式会社アニプレックス
https://www.aniplex.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社アニプレックス
設立
1995年9月
代表者
岩上敦宏
決算期
3月
直近業績
・売上高:2062億2200万円(前の期比36.6%増)
・営業利益:534億5300万円(同81.9%増)
・経常利益:537億5100万円(同84.2%増)
・最終利益:369億3600万円(同100.5%増)
上場区分
未上場
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