【決算レポート】ドリコム、第1四半期は「強力な競合がいるなか善戦」(内藤社長) 『トレクル』『シャニマス』周年貢献 上期は新作や新領域の準備に

ドリコム<3793>の第1四半期(21年4月~6月)の連結決算は、売上高26億6100万円(前年同期比19.4%減)、営業利益5億0400万円(同19.1%減)、経常利益4億9200万円(同19.2%減)、最終利益3億円(同35.7%減)と2ケタの減収減益だった。決算説明にあたった内藤 裕紀社長は、「強力な競合タイトルが出現する中、善戦した」と振り返った。強力な競合とは、『ウマ娘 プリティーダービー』を指しているものと見られる。

・売上高:26億6100万円(同19.4%減)
・営業利益:5億0400万円(同19.1%減)
・経常利益:4億9200万円(同19.2%減)
・最終利益:3億円(同35.7%減)

 

 

2ケタ減収減益となったにも関わらず、「善戦」としたのは、各利益が計画を大きく上回ったためだ。売上高が若干の計画未達となったものの、営業利益は当初計画を44.0%、経常利益は40.7%、最終利益は20.3%も上回った。 

『ワンピーストレジャークルーズ』や『アイドルマスターシャイニーカラーズ』でそれぞれ周年イベントを開催し、いずれも好調に推移した。全社的なコストの見直しも行ったことも利益拡大につながった。売上の未達は、グロスの売上が計上される自社タイトルの比率が下がり、レベニューシェアタイトルの比率が上がったため。

 

 

なお、不採算タイトルの黒字化については、当初の予定よりも遅れているようだ。前回の決算説明会では9月末までに収益化を目指すとしていたが、下期から全タイトルの黒字定着を目指すという。現在、2タイトルが赤字になってるとのこと(前四半期ではイベントの成功で1タイトルが一時的に黒字だった)。

 

 

スマートフォンゲームの運用を行う一方で、新規タイトルの開発のほか、ライトノベルやコミックス、音楽など自社IP開発への投資も継続的に行った。専任の人材を獲得するとともに、部署も新設しており、より具体的な取り組みを行っていく考え。すでに「AKROGRLAM」を発表したほか、Roootの受注拡大も進んだとのこと。

 

 

続く第2四半期(21年7~9月)の業績は、売上高23億3900万円(前年同期比18.8%減)、営業利益2億4600万円(同42.5%減)、経常利益2億5800万円(同39.0%減)、最終利益2億円(同44.1%減)と減収減益を見込む。

・売上高:23億3900万円(同18.8%減)
・営業利益:2億4600万円(同42.5%減)
・経常利益:2億5800万円(同39.0%減)
・最終利益:2億円(同44.1%減)

 

 

既存タイトルの海外版リリースも含めて、下期中に6本の新作をリリースする予定だ。すでに発表となっているのは、『新日本プロレスSTRONG SPIRITS』や『D_CIDE TRAUMEREI』、『Derby Stallion: Masters』となる。この四半期は「最後の準備期間になる」とのことで、次回の決算発表ではリリース時期など具体的な情報も期待できそうだ。

 

 

株式会社ドリコム
http://www.drecom.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社ドリコム
設立
2001年11月
代表者
代表取締役社長 内藤 裕紀
決算期
3月
直近業績
売上高108億円、営業利益22億8100万円、経常利益21億9200万円、最終利益11億5900万円(2023年3月期)
上場区分
東証グロース
証券コード
3793
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