【決算レポート】コーエーテクモ、第1四半期は過去最高業績 『戦国無双5』28万本、『NINJA GAIDEN』24万本、モバイルも高成長
コーエーテクモホールディングス<3632>の第1四半期累計(2021年4月~6月)の連結決算は、売上高205億2000万円(前年同期比80.6%増)、営業利益97億1800万円(同121.5%増)、経常利益184億0800万円(同105.5%増)、最終利益133億8100万円(同101.9%増)と大幅増収増益を達成し、第1四半期としては過去最高となった。
・売上高:205億2000万円(同80.6%増)
・営業利益:97億1800万円(同121.5%増)
・経常利益:184億0800万円(同105.5%増)
・最終利益:133億8100万円(同101.9%増)
パッケージゲームとモバイルゲーム双方が大きく成長したことに加えて、投資有価証券売却益も前年月35億円から63億円に大幅に増加するなど営業外収益が利益を押し上げた。
主力の家庭用ゲームで生み出したヒットタイトルを「IP」としてモバイルゲーム展開または海外企業にライセンス供与を行うことでさらに大きな収益を獲得する循環がうまく機能しているようだ。
まず、主力の家庭用ゲームの売上高は、同86.7%増の107億1800万円だった。内訳は、パッケージソフトが94.4%増の64億3800万円と大きく伸びたほか、採算性の高いダウンロード販売が75.4%増の36億3000万円、ダウンロードコンテンツが80.6%増の6億5000万円だった。
新作を見ていくと、『戦国無双5』が日本とアジアで28万本を記録したほか、『アンジェリーク ルミナライズ』が3万本、『Winning Post92021』が8万本を記録するなど好調だった。
またリマスター版については、『NINJA GAIDEN: マスターコレクション』が24万本の販売、『大航海時代Ⅳ with パワーアップキット HD Version』も7万本となった。
さらに、『仁王2Complete Edition』のリピート販売も好調で、累計で200万本を突破した。リピート販売は、新作などに比べて採算性が高く、利益貢献も大きい。
続いてモバイルゲームを中心とするオンラインモバイルも同78.2%増の87億3000万円と引き続き高い成長をみせた。スマホ・ソーシャルゲームに限ると売上高が同91.8%増の84億4000万円と大きな伸びを見せた。家庭用ゲームソフトに続く柱として育っている。
自社開発の『三國志 覇道』が堅調に推移したほか、IP許諾を行っている『三国志・戦略版』のロイヤリティ収入が計上された。『三国志・戦略版』の日本国内版にあたる『三國志 真戦』もサービスを開始した。
なお、第1四半期決算の発表と同時に、9月中間期の業績予想も上方修正し、売上高320億円(前回予想300億円)、営業利益120億円(同100億円の利益)、経常利益210億円(同160億円の利益)、最終利益150億円(同120億円の利益)と売上高を引き上げ各利益項目をそれぞれ引き上げた。
・売上高:320億円(前回予想300億円)
・営業利益:120億円(同100億円の利益)
・経常利益:210億円(同160億円の利益)
・最終利益:150億円(同120億円の利益)
従来予想からの修正率は、売上高6.6%増、営業利益20.0%増、経常利益31.2%増、最終利益25.0%増となっている。
・売上高:6.6%増
・営業利益:20.0%増
・経常利益:31.2%増
通期の連結業績予想については、第3四半期以降のIP許諾によるロイヤリティ収入、世界経済の動向による営業外収益の不確実性を考慮し、当初予想からは変更しなかった。
会社情報
- 会社名
- コーエーテクモホールディングス株式会社
- 設立
- 2009年4月
- 代表者
- 代表取締役会長 襟川 恵子/代表取締役社長 襟川 陽一
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高845億8400万円、営業利益284億9400万円、経常利益457億4100万円、最終利益337億9200万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3635