多人数参加カンファレンスサービス「Holoeyes VS」にモノビットエンジンが採用 管理医療機器のワークステーション用プログラム
monoAI technologyの子会社モノビットエンジンは、 8月25日、Holoeyesが提供する管理医療機器(※)汎用画像診断装置ワークステーション用プログラム「Holoeyes MD」の同時多人数参加カンファレンスサービス「Holoeyes VS」に、 同社のリアルタイム通信ミドルウェア「モノビットエンジン」が採用されたと発表した。
※管理医療機器
日本国内における全ての医療機器は「一般医療機器」(クラスI)、 「管理医療機器」(クラスII)、 「高度管理医療機器」(クラスIII,IV)の4つに分類されている。 「管理医療機器」は、 品目ごとに厚生労働大臣の登録を受けた者(「登録認証機関」)の認証(「第三者認証」)を受ける必要がある。 Holoeyes MDは、 医療機器認証機関の認証を取得している。
■Holoeyes VSに当社が提供する「モノビットエンジン」が採用
医療技術が高度化していく流れの中で、 現在、 最重要視されているテーマにリアルタイム通信技術を活用した「遠隔医療」がある。また同時に、 経験が豊富な医師達が獲得している熟練技術の継承や、 日々誕生している先端医療技術を現場の医師に習得してもらう「医療技術の伝達/訓練」の必要性も重要なテーマとなってきている。
Holoeyesは、 この「遠隔医療」と「医療技術の伝達/訓練」を実現するために、 VR(仮想現実)、 MR(複合現実)、 AR(拡張現実)技術(以下、 xR技術)とリアルタイム通信技術を組み合わせた製品開発を行っている。
モノビットエンジンの主力製品である広範囲な採用実績を誇るリアルタイム通信ミドルウェア「モノビットエンジン」があるものの、 これらは、Holoeyesが取り組んでいる技術テーマとは高い親和性があると考えていたそうだ。
■Holoeyesシリーズとは
Holoeyes株式会社は、 医療業界向けのコンピュータソフトウェア製品として社名と同名の製品群「Holoeyes」シリーズを展開している。
管理医療機器認証されている「Holoeyes MD」は、 医療現場におけるCTやMRIなどで取得された人体部位の3Dモデルを、 xR環境下にて観察や診療が行えるシステムになる。
「Holoeyes VS」は、 同時複数人の遠隔地にいる医師や医療従事者達が、 この「Holoeyes MD」が提供するxR環境下において、 オンラインベースのミーティングやカンファレンスを行えるようにするための「Holoeyes MD」の拡張システムになる。
モノビットエンジンは、 このHoloeyes VSにおける、 xR環境下の全ユーザーの行動情報の同期や、 リアルタイム音声チャット処理の実現に採用された。
なお、 この他、 Holoeyesシリーズには、 xR環境下での医療向けの教育カンファレンスを行うための「Holoeyes Edu」や、 研究開発中の新機能を試験的に搭載した(実質的な次世代Holoeyes MDの先行開発版に相当する)「Holoeyes XR」が存在する。
2021年7月12日、 Holoeyesは、Dental Predictionとソフトバンクの協力の下、 「5G(第5世代移動通信システム)ネットワークを活用したxR環境における遠隔歯科手術に関する実証実験を行ったものの、この時に用いられた「Holoeyes XR」において、 xR関連情報の同期、 音声チャットの処理には、 モノビットエンジンが活用されている。
・Holoeyes 谷口直嗣氏のコメント
Holoeyes VSの開発初期段階では別の外資系の通信ミドルウェアを活用していましたが、 同業者の友人から「日本国内企業で技術サポートが迅速なところがある」として紹介頂きました。 また、 モノビットエンジン株式会社のCTOに就任されておられる中嶋謙互(※)氏は、 同氏がモノビットエンジン社に合流する前に手掛けておられたVirtual Community Engineでの実績をよく存じ上げていたので、 そのあたりも採用の決め手になりました。 実際、 Holoeyes VSの開発に際しては、 いくつかの機能仕様に関して対応をお願いしたのですが、 実際レスポンスは早かったです。
もともと、 モノビットエンジンは、 オンラインゲームで培ったリアルタイム性に優れた性能を有していることは知っていましたが、 実際、 その低遅延ぶりには満足しています。
我々のHoloeyes MDでは、 xR環境下で表示している人体部位の3Dモデルに対して、 ユーザーが手に持ったxRコントローラを動かして文字やマーカー、 線分を描いたりできるのですが、 そのストレスフリーな追従性は、 モノビットエンジンの低遅延性能があってこそのものだと考えています。
音声チャットのリアルタイム性も申し分なしですし、 Oculus Questなどの内蔵マイクでも音質が良好なのも高く評価しています。
「リアルタイムを共有すること」…これをストレスなく行えるのがモノビットエンジンの醍醐味だと思っています。
会社情報
- 会社名
- monoAI technology株式会社
- 設立
- 2013年1月
- 代表者
- 代表取締役社長 本城 嘉太郎
- 決算期
- 12月
- 上場区分
- 東証グロース
- 証券コード
- 5240