三次元位置情報サービスのMetCom、シリーズBで5億円の資金調達　セコムとサン電子も新たに資本参加、経営を支援

MetComは、シリーズB資金調達を完了したことを明らかにした。既存株主である京セラコミュニケーションシステム、ソニーネットワークコミュニケーションズからの追加出資に加え、新規株主として、セキュリティ業界のリーディングカンパニーであるセコム、モバイルデータソリューションの世界リーダーであるサン電子も資本参加することになった。約5億円の資金調達を行ったという。

現代社会において、都市生活者は生活時間の9割を屋内で過ごしていると言われている。屋外のみならず、屋内においても高精度な位置情報取得を実現し、建物内における垂直位置把握まで可能とする社会インフラ構築の必要性が高まっているが、位置情報システムとして普及しているGPS(Global Positioning System)には構造上の限界がある。

2019年7月の会社設立以降、MetComは、「GPSの構造的弱点を補完する、屋外・屋内シームレスな、社会インフラとしての高精度三次元測位サービス」の提供開始に向け、技術面、事業面、制度面から準備を続けている。

2020年にシリーズA資金調達を実施して以降、政府プロジェクトを通じての技術検証、独自技術を活用した垂直測位パイロットサービス開始など、技術の現場評価・検証及び社会実装開始に取り組んできた。今回、この活動を継続・発展させ、提供サービス拡充及び事業商用化に向けて活動強化するための資金を今回調達したという。

京セラコミュニケーションシステム株式会社
　京セラコミュニケーションシステムは、 高精度な屋内測位を実現する画期的技術を展開しようするMetComの先見性、 対象市場、 社会的意義に賛同し、 昨年のシリーズAの資金調達に参加しました。 技術実証や事業化に向けた準備を進める同社の更なる成長に期待し追加出資しました。 今後、 弊社のIoTネットワークによる位置情報サービスと、 MetComの屋内の垂直測位技術を融合したサービスを検討していきます。

ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社
　ソニーネットワークコミュニケーションズは、 ソニーグループの通信サービス事業者です。 コアである“通信”を軸として、 光回線、 モバイル通信、 LPWA、 スマートライフ、 AIなどを含めた革新的なネットワークサービスを提供しております。 MetComの目指す三次元位置情報システムの早期実現に期待し、 シリーズBで追加出資させて頂きました。 同社の活動を支援してまいります。

セコム株式会社
　セコムグループでは、 位置情報を、 警備員や車両等の位置把握や管理、 ロボット、 ドローンなどで幅広く使用しています。 MetComが実現しようとしているMBS(*)技術は、 GPS技術だけでは把握不十分な屋内測位を低コストで実用可能とする技術である点を評価し、 出資しました。 今後、 MetComの屋内での高精度な測位情報を活用し、 セコムグループの提供する既存のセキュリティサービス等における精度向上や新たなサービスの創出に取り組みます。
(*) Metropolitan Beacon System

サン電子株式会社
　サン電子は、 社会の安心安全を支える一翼を担う「モバイルデータソリューション」事業、 たのしさ、 おもしろさを実現する「エンターテインメント関連事業」、 情報通信機器関連の「新規IT関連事業」の各分野において、 ハードとソフト双方の技術で社会が求める多様なニーズに応えております。 MetComは、 GPSの構造的課題を解決し、 位置測位分野における重要社会インフラとなる存在と考え、 出資しました。 サン電子は、 MetComのパートナー企業として、 自社技術及び知見を活かし、 新たな社会基盤構築の観点からMetComの活動を支援します。