【説明会】メディアドゥ、NFTマーケットプレイス「FanTop」を発表 決済は法定通貨のみ、VRのコレクションルームやAR機能も提供



メディアドゥ<3678 >は、10月12日、NFTのマーケットプレイス「FanTop」の発表会を開催した。

同プラットフォームは、各コンテンツ・作家・アーティストを愛する一人一人のファンが、 NFT化されたデジタル上の‟ファンアイテム”(ファン向けの収集品)の収集・鑑賞から、 ファン同士での共有までを最大限楽しめることを目指したマーケットプレイスとしている。

その名称である「FanTop」はファンのためのNFTマーケットプレイス”として、 ファンアイテムとしてのNFTにこだわったことからきているという。

「FanTop」では、ユーザー側は暗号資産(仮想通貨)を利用せず、クレジットカードによる法定通貨のみでの支配となる仕様とした。またブロックチェーンにはflowを利用しユーザー向けに手数料を課さない仕組みだ。加えて同社は今後ビューワーを提供し、3Dでのモデルビューに加え、VR空間での閲覧やAR機能などファン目線での機能を用意している、といった同プラットフォームの特徴が説明された。

本稿では、そんなメディアドゥのNFTのマーケットプレイス「FanTop」の発表会の様子をお届けする。






NFTマーケットプレイスというと、利用するチェーンなどが気になるところだが、「Fantop」ではパブリックチェーンのflowを採用。採用の理由としてトランザクション費用の低額であることや環境負荷が低いことなどを挙げている。またNFT取引件数が世界1位であることも採用理由として説明していた。これによってユーザーはいわゆるガス代といった手数料などの費用負担なしに、保有者情報がブロックチェーン上に書き込まれNFT化できるとしている。
  
なお「Fantop」での購入は、現状クレジットカートを使った法定通貨のみで、暗号資産(仮想通貨)での購入は見送ったようだ。その理由として、一般的なファンが購入できる世界を作りたかったためとしている。メディアドゥは、ファンのためを念頭に、この仕組みで投機目的としての対象から外したい意向があったそうだ。





▲NFTと言えば2次流通によるIPホルダーへの還元だが、もちろん同機能も実装予定で2021年内に提供するとしている。




なお購入したNFTはユーザー間同士でのトレードも可能で、その際もクレジットカードを使った法定通貨での決済になる。

 「Fantop」の特徴を紹介していこう。





まずはアプリとの連携だ。ビューワーアプリを2021年末にリリースし、購入したNFTをビューワーで閲覧できるようになる。巨大なデジタルのフィギュアを3D・AR(拡張現実)で閲覧できるほか、好きなもので埋め尽くされたVR(仮想現実)のコレクションルームをアプリ内でいくつも持つことができる。



  

アプリ内では、NFTの所有者にしか見られない限定情報を付与することも可能となる。

2つ目は、ギフトコード機能。トーハンとの取り組みで、FanTopで発行できる「NFTデジタル特典」を、紙の出版物の特典として全国各地の書店で流通する。購入した紙の出版物に付いてくるギフトコードを読み取ると、作品に関連するデジタルファンアイテムを無償で入手することができ、即座に保有者情報がブロックチェーン上に書き込まれる。

これは、フィジカルのアイテムである出版物にNFTをつけることで、出版物の付加価値向上、書店の来客増を実現する、デジタルとアナログの相乗効果を目指した取り組みになるという。

全国約5,000の書店と取引があるトーハンとの連携を主軸に、全国各地の書店を利用する多くの読者にデジタルの限定アイテムを届けることが可能となる。(出版物により販売数・販売書店は異なる。)。



3つ目は、グローバル流通に関して。月間アクティブユーザー1,800万人、世界240の国と地域のユーザーが利用する世界最大級の日本アニメ・マンガコミュニティ&データベース「MyAnimeList」(メディアドゥグループ)を皮切りに、FanTopをプラットフォームとして日本マンガ・アニメのNFTデジタルファンアイテムを海外向けにも流通する。

MyAnimeListでは既にフィジカルのアイテム販売をしており、これにNFTを組み合わせることにより、海外ユーザーへ提供できるアイテムの幅が広がるとしている。

最後にコミュニティ初のNFT企画となる。これは、大好きな名作マンガの記憶を呼び起こすような名シーンの一コマを、「Manga Fragments」と称したNFTデジタルファンアイテムとして販売する取り組みを行うというもの。この企画は、マンガを愛する世界中のMyAnimeListコミュニティメンバーらが3カ月以上議論し、誕生した。「昔読んだ漫画の記憶を呼び覚ますようなNFTが欲しい」との思いから名付けられたという。

今回の発表に合わせて、以下のコンテンツがラインナップされている。

商品名(五十音順)/ 価格 提供元
『銀牙伝説』NFTアートシリーズ /2,200円(税込) 日本文芸社
したら領ファンクラブ会員証 /非売品(ファンクラブ加入者に限定配布) コルク
JAM Project Jacket Art Collection /2,200円(税込) バンダイナムコアーツ
チート薬師のスローライフ デジタルアートボードシリーズ /550円(税込) エディア
『北斗の拳』漢の死に様シリーズ 南斗六聖拳ボックス /4,910円(税込) コアミックス


また今回のNFTマーケットプレイス「FanTop」の発表に伴いメディアドゥではパートナーを募集している。これは「FanTop」上でのNFT販売にとどまらず、「FanTop」をOEM提供し事業者専用のマーケットプレイスを構築できるという。



  



 

株式会社メディアドゥ
https://mediado.jp/

会社情報

会社名
株式会社メディアドゥ
設立
1996年4月
代表者
代表取締役社長CEO 藤田 恭嗣
決算期
2月
上場区分
東証プライム
証券コード
3678
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