松竹、8月中間決算は営業損失19億円と赤字幅縮小 「閃光のハサウェイ」「ザ・ファブル」「ハニーレモンソーダ」大ヒット

松竹<9601>は、8月中間期の連結決算を発表し、売上高342億0500万円(前年同期比73.5%増)、営業損失19億6100万円(前年同期は36億2200万円の損失)、経常損失15億2500万円(同38億6500万円の損失)、最終損失22億9800万円(同94億8600万円の損失)と大幅増収・赤字幅縮小となった。

・売上高:342億0500万円(同73.5%増)
・営業損失:19億6100万円(同36億2200万円の損失)
・経常損失:15億2500万円(同38億6500万円の損失)
・最終損失:22億9800万円(同94億8600万円の損失)

映画業界は、映画館の休館や時短営業の対応を強いられ、大きな影響を受けた。このような状況の中、3月に「シン・エヴァンゲリオン劇場版」、4月と6月に「るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning」等のヒット作が公開されたが、洋画大作の公開延期等により厳しい状況が続いている。

演劇業界は、一部の公演では中止、自粛を余儀なくされたが、舞台芸術に関わる団体が名を連ねる緊急事態舞台芸術ネットワークと綿密に情報を共有し、感染防止対策を十分に取り、公演を実施した。

不動産業界は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、飲食業や宿泊業、一部の企業のオフィスで縮小や撤退が生じ、賃貸事業における空室率の影響が懸念される。オフィス賃貸としては、今後は働き方が大きく変容したオンライン会議等に対応した設備増設、充実した執務スペースのレイアウト要望等の傾向が見られ、中長期でのトレンドへの注視が必要となっているという。

(映像関連事業)
売上高は189億9700万円(前年同期比66.3%増)、セグメント損失は7億6400万円(前年同期はセグメント損失29億8600万円)となった。

配給は、邦画5本、洋画1本、アニメ4本、シネマ歌舞伎、METライブビューイング、松竹ブロードウェイシネマを公開した。6月公開の「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」「ザ・ファブル 殺さない殺し屋」や、7月公開の「ハニーレモンソーダ」が多くのファンに支持され大ヒットとなった。8月には“松竹映画100周年念作品"として2020年に公開を予定していた山田洋次監督最新作「キネマの神様」が公開となり、幅広い層の映画ファンから支持された。

興行は、松竹マルチプレックスシアターズにおいては、感染予防対策のガイドラインに従い、緊急事態宣言の発出時には席数を50%に制限し、来場者の体表面温度の非接触測定等、万全な新型コロナウイルス感染拡大防止策を行い営業した。また、4月には九州初出店となる熊本ピカデリーを開業した。

テレビ制作は、地上波で2時間ドラマ「再雇用警察官2」、BS放送で連続ドラマ「ソロモンの偽証」、配信プラットフォームでドキュメンタリー番組等を受注制作した。

映像ソフトは、「弱虫ペダル」「フード・ラック!食運」等の新作を販売し好調に推移した。

CS放送事業等は、松竹ブロードキャスティングは、動画配信サービスの影響もあり、多チャンネル放送市場は厳しい状況が続いているが、コスト削減と視聴ニーズを捉えた番組編成により収益の確保に努めた。

(演劇事業)
売上高は71億2400万円(前年同期比243.8%増)、セグメント損失は25億2000万円(同セグメント損失13億0300万円)となった。

歌舞伎座は、3月から8月まで三部制興行を行った。緊急事態宣言の発出により、「四月大歌舞伎」「五月大歌舞伎」の一部日程が中止になったが、感染予防対策のガイドラインを遵守し、興行を執り行うことができた。

新橋演舞場は、3月の「未来記の番人」や6月の「熱海五郎一座」、8月の「喜劇 老後の資金がありません」は、好成績を収めた。4月と5月の「滝沢歌舞伎ZERO2021」は、一部期間で公演中止となったが、公演中止期間中に無観客公演が生配信され、収益を上げることができた。

大阪松竹座は、3月に関西ジャニーズJr.「ANOTHER 新たなる冒険」、4月に「未来記の番人」を上演し、好評を博した。6月のOSK日本歌劇団「レビュー夏のおどり」は、土日公演を中止し、平日のみ上演した。7月の「七月大歌舞伎」、8月の関西ジャニーズJr.公演は全て上演し、収益の改善に繋がった。

南座は、3月に「三月花形歌舞伎」、6月に「海老蔵歌舞伎」、7月に「松竹新喜劇 夏まつり特別公演」、7月と8月に「坂東玉三郎 特別舞踊公演」を上演し、収益に貢献した。

その他の公演は、4月の日生劇場での今井翼主演ミュージカル「ゴヤ-GOYA-」、5月のBunkamuraシアターコクーンでの中村勘九郎、中村七之助、尾上松也を配した「夏祭浪花鑑」は、一部公演が中止となったが、それぞれ大盛況となった。

シネマ歌舞伎では、新作「鰯賣戀曳網」を6月から全国公開した。METライブビューイングは、現地の公演が全て中止となり、過去の人気演目を全国で順次公開する「プレミアム・コレクション2021」を3月から8月にかけて上映した。

(不動産事業)
売上高は60億7900万円(前年同期比4.1%増)、セグメント利益は27億8300万円(同2.9%増)となった。

不動産賃貸では歌舞伎座タワー・築地松竹ビル(銀座松竹スクエア)・東劇ビル・新宿松竹会館(新宿ピカデリー)・有楽町センタービル(マリオン)・松竹倶楽部ビル・大船ショッピングセンター・新木場倉庫等の満室稼働により安定収益を確保し、業績悪化が著しい商業系テナントとの交渉にも誠実に対応し、新型コロナウイルス感染拡大の影響による賃料減額を最小限に留めて、概ね計画通りの収益に貢献した。

(その他)
売上高は20億0300万円(前年同期比433.2%増)、セグメント利益は3100万円(同セグメント損失4億7900万円)となった。

プログラム・キャラクター商品は、「ハニーレモンソーダ」「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」「るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning」「ARIA The CREPUSCOLO」等の作品を中心に収益に貢献した。

 

■2022年2月通期の見通し
2022年2月期の連結業績については、売上高824億円(前期比0%減)、営業損失54億円(前期は54億8300万円の損失)、経常損失51億円(同56億1000万円の損失)、最終損失51億円(同114億0700万円の損失)を見込む。

・売上高:824億円(同0%減)
・営業損失:54億円(同54億8300万円の損失)
・経常損失:51億円(同56億1000万円の損失)
・最終損失:51億円(同114億0700万円の損失)