【決算レポート】ブロッコリー、8月中間期は営業益81%減の1.1億円 劇場版うたプリ収益はく落、10周年イベント費用響く 「ジャックジャンヌ」存在感

木村英彦 編集長
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ブロッコリー<2706>の2022年2月期の8月中間期の連結決算は、売上高32億1100万円(前年同期比7.4%増)、営業利益1億1600万円(同81.2%減)、経常利益1億3000万円(同79.5%減)、最終利益4700万円(同89.2%減)と増収・減益となった。売上は想定していた水準に達したが、販売管理費が想定に対して2億円上回ったこともあって、営業利益、経常利益、最終利益は想定に到達しなかったという。

・売上高:32億1100万円(同7.4%増)
・営業利益:1億1600万円(同81.2%減)
・経常利益:1億3000万円(同79.5%減)
・最終利益:4700万円(同89.2%減)

 売上変動を見ていくと、「うたプリ」関連CDが倍以上に伸びた。「10th Anniversary CD」と「Shining All Star CD3」の販売が好調だった。また、新規IPである「ジャックジャンヌ」限定版の再販を行ったことでゲーム売上は3倍を超える伸びとなった。このほか、他社ライセンスグッズは「呪術廻戦」の販売が好調で、他社からの取扱が増えたそうだ。

他方、減収要因として、「劇場版うたプリ」の配分収益がなくなったことでロイヤリティが平年並みとなった。「SHINING STORE」は、緊急事態宣言が全国拡大する中での開催となったことや、10周年イベントからの間隔が短かったことで苦戦を強いられ、「うたプリ」関連グッズも減収だった。また、TCG「Z/X(ゼクス)」も復調基調に入ったが前年実績を下回った。

 ここでコンテンツ別の売上構成を見ると、大きな変化が出てきた。既存の柱である「うたプリ」が5.8pt減って48.7%、「Z/X」も5.9pt減って10.1%となった一方で、新規IPである「ジャックジャンヌ」については11.3%を占めた。ハーフアニバーサーリーやCDの発売なども行ったが、コンテンツの成長に向けた投資を引き続き行う。他社IPを含む「その他」については30%弱で大きな変動は見られなかった。

 続いて利益についてみると、売上総利益が16.7%減の10億6000万円だった。高採算の「劇場版うたプリ」のロイヤリティ収入が計上が今期は計上されなかったことが要因だった。

営業利益は大幅な減益となったが、販管費の想定以上の増加があった。「うたプリ」10周年イベントで新型コロナ対策やイベント内容の充実を図ったことで運営費が増えた。「感謝の気持を込めてクオリティの高いものにしたい」と考えたという。今後、5年、10年支持される作品とするための投資という意味合いもあった。このほか、新作ゲームソフト関連の販促費の増加が響いた。

 

なお、こちらは最終利益に影響してくる要因だが、一部着手していたゲームソフトの開発中止を決定したことで、特別損失5900万円を計上したとのこと。

■2022年2月通期の見通し
続く2022年2月通期の業績については、売上高60億円(前期比4.9%減)、営業利益2億5000万円(同74.2%減)、経常利益2億8000万円(同72.0%減)、最終利益1億3000万円(同75.1%減)を見込む。こちらについては下方修正を行った。

・売上高:60億円(同4.9%減)
・営業利益:2億5000万円(同74.2%減)
・経常利益:2億8000万円(同72.0%減)
・最終利益:1億3000万円(同75.1%減)

株式会社ブロッコリー
http://www.broccoli.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社ブロッコリー
設立
1994年3月
代表者
代表取締役社長 鈴木 恵喜
決算期
2月
直近業績
売上高65億6300万円、営業利益2億8300万円、経常利益3億1200万円、最終利益1億6800万円(2022年2月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
2706
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