グラビティゲームアライズは、スマートフォン・タブレット向け謎解きホラー脱出アドベンチャー『貞子M 未解決事件探偵事務所』を10月26日より正式サービスを開始した。
本作は、『ラグナロク』シリーズを運営・開発している韓国のゲーム企業“グラビティ”の、日本支社として設立された“グラビティゲームアライズ”のゲーム第一弾として開発された作品。
物語を進めて謎の事件に迫っていくアドベンチャーパートと、2頭身のキャラクターを操作して様々なミッションをこなしていくアクションパートのふたつで構成されており、作りこまれた世界観とホラー体験ができる、新感覚のスマホゲームだ。
本稿では、『貞子M 未解決事件探偵事務所』を試遊プレイする機会いただけたので、そのレビューをお届けしていく。
「貞子」の世界を再構築 フルボイスによる深みのあるアドベンチャーパート
「貞子」といえば、鈴木光司氏のミステリーホラー小説「リング」に登場するキャラクターだ。1998年に公開された劇場版にて当時のホラー好きのみならず、多くの世代に知られることになり、その後も様々なメディアにて登場している。
本作は、そんな劇場版や小説から「貞子」というキャラクターのみを活かしつつ、世界観や物語を再構築されたアドベンチャーゲームとなる。
主人公は、未解決事件を扱う探偵事務所に所属し、相棒となる紅葉巴杏と共に謎の変死を遂げた事件を捜査していく中で、「貞子」との関わりや未解決事件の真相に迫っていくストーリーとなっている。
ゲームでは、大きくはアドベンチャーパートと謎解きや脱出ゲームの要素があるアクションパートの二つが用意されている。
アドベンチャーパートでは、前述した私立探偵事務所を舞台に、様々な依頼を受けていく中で、「貞子」や未解決事件の真相に迫っていくものだ。
シナリオでは、従来の「貞子」が登場した作品とは違った内容となっており、ゲームシナリオとしても読み応えのある内容が用意されている。
▲アドベンチャーパートでは、CVもフルボイスにて実装されており、その世界観に引き込まれやすく描かれている。
育成要素も用意された謎解きアクションパート
アクションパートでは、プレイヤーの分身となるキャラクターを捜査して、事件の現場を探索していく。
アクションパートでは、さまざまな現場が「依頼」として用意されている。時には夜の学校にて猫を探すといったものから、未解決事件の証拠となるものを探すなど様々。
プレイヤーは部屋の鍵や施設の電源を復旧させるなどして、依頼の目標を達成させていく。アクションパートでは、謎の黒服も登場し、プレイヤーを見つけるや否や体力を奪ったりと捜査の妨害をしてくるので、上手く見つからないように操作を進めていくことになる。
また、捜査中にも「貞子」は登場してくる場合もある。施設内の照明を点けるなどで「貞子」は消滅するのだが、再び現れることや捜査の妨害も行ってくるので、その存在は謎のままとなっている。
捜査においては、プレイヤーにはステイタスと技能という2種類のパラメータが用意されている。
ステイタスでは体力や精神力などがあり、走る時間が長くなるなど基礎的な能力となる。スキルでは、様々な能力が用意されており、鍵を開ける能力や技能:コンピュータなど、捜査を行なっていく上で時間短縮などの有利にはたらく能力も用意されている。
このようにプレイヤー自身も成長させる要素が用意されており、これらは依頼などのクエストクリアやアバターなどによって強化が可能だ。
強化することで、より難しい依頼に挑戦することもできるほか、今までとは違ったルートで攻略ができるようになるなど、アクションパートだけでもその変化が楽しめるようになっている。
▲ショッピングモールにてアバターも購入することが可能だ。アバターにもそれぞれ能力が向上する要素があり、強化することも可能だ。
▲本作ではガチャとして、能力が向上するアイテムが手に入るようにもなっている。
脱出ゲームとホラーの臨場感を共有できるマルチプレイ
『貞子M 未解決事件探偵事務所』では、マルチプレイとしてプレイヤー同士が協力して謎解きを行うこともできる。このマルチプレイでは、ソロプレイとは違った臨場感も味わえる。
例えば、マルチプレイではボイスチャット機能が備わっているので、プレイヤー同士にて声を掛け合って進めていくことができる。
黒服などの敵がいて進行できない場合は、仲間に連絡して囮になってもらうなどの連携プレイのほか、仲間が「貞子」に追われている時の臨場感を共有することができる。
▲マルチプレイでは、他プレイヤーの復活なども行えるので、ソロプレイとは違って協力を前提とした進め方も可能だ。
▲他にも、職業が用意されており、それぞれがスキルに得意分野を持つことができる。役割分担を行うことで、プレイヤー同士の掛け合いが生まれるような工夫もされている。
今回、『貞子M 未解決事件探偵事務所』をプレイしてみて感じた点は、ホラーやミステリーの要素を含めながらも、楽しみやすい要素も散りばめられていることだ。
ホラーというと、苦手だと感じる人も多くいると思うが、本作では手に取りやすく遊べるようになっている。
プレイヤーの育成要素や他プレイヤーとのマルチプレイなど、何度も遊んでいる中で変化を感じることができ、これまでにアドベンチャーや謎解きなどを遊んだことがない人でもすぐに楽しむことができ、継続してプレイできるようになっている。
また、先にも紹介した通り、本作は「貞子」が登場する劇場映画作品とはまた違った世界観で展開される重厚なストーリーも用意されている。シナリオについても、原作であるKADOKAWA社の監修もされている内容でミステリー好きには嬉しいポイントだ。
シナリオについてはその後も追加されていく予定もあり、プレイすればするほど『貞子M 未解決事件探偵事務所』の世界観に惹き込まれるだろう。
本作はこれまでの「貞子」やミステリーを知らない人も楽しめる作品に仕上がっているので、これを機会に一度プレイしてみてはいかがだろうか。
(C)KADOKAWA
(C)2021 GRAVITY GAME ARISE Co., Ltd.
会社情報
- 会社名
- グラビティゲームアライズ株式会社
- 設立
- 2019年7月