DeNA、第2四半期(4~9月)決算は営業益36.2%減 既存タイトル減衰でゲーム事業が減収減益…新作リリースで収益基盤強化へ ライブストリーミング事業の成長続く
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ディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>は、11月9日、2021年3月期の第2四半期累計(4~9月)の連結決算(IFRS)を発表、ライブストリーミング事業の成長や、前年同期比でのスポーツ事業の回復があったものの、主にゲーム事業の減収により、前年同期比で減収となった。
なお、税引前利益と最終利益が増益となっているのは、持分法適用関連会社であるCygamesやMobility Technologiesの業績動向に加え、Mobility Technologiesの第三者割当増資による一時収益の計上が影響している。
売上収益680億8500万円(前年同期比1.0%減)
営業利益133億4500万円(同36.2%減)
税引前利益278億3400万円(同6.7%増)
最終利益226億8400万円(同18.4%増)各セグメントごとの状況は以下のとおり。
①ゲーム事業…売上収益388億800万円(前年同期比16.8%減)、セグメント利益63億9800万円(同42.1%減)
既存のタイトルを中心とした事業運営となり、ユーザ消費額は前年同期比で減少し、前年同期比で減収減益となった。一方、収益基盤の強化に向けては、新作タイトル『東方ダンマクカグラ』(8月4日)と『ドラゴンクエスト ダイの大冒険 -魂の絆-』(9月28日)のリリースが進捗した。②スポーツ事業…売上収益94億3900万円(同41.6%増)、セグメント利益7億円(前年同期10億2400万円の赤字)
今シーズンのプロ野球の公式戦は、3月26日に開幕し、観客動員の制約など、感染症対策を講じながらの興行となった。また、東京2020の開催に伴い、横浜スタジアムでのプロ野球公式戦の主催試合は、例年の同時期に比べ少ない開催となった。なお、昨シーズンのプロ野球の公式戦は、例年より遅い、6月19日からの開幕となり、当初は無観客での試合開催となるなど、新型コロナウイルス感染症拡大の大きな影響があった。③ライブストリーミング事業…売上収益167億4800万円(同45.5%増)、セグメント利益28億8800万円(同20.6%増)
国内の「Pococha(ポコチャ)」が好調に推移した。「Pococha」の国内での更なる成長・強化、ジャンルの多様化を伴った市場の成長・発展を見据えた新たなジャンルへの挑戦、「Pococha」のグローバル版のサービス開発に注力し、市場成長機会を捉えるべく、成長投資も積極的に実施している。なお、8月2日 には、キャラクターの姿でライブ配信を楽しめる「IRIAM(イリアム)」を運営するIRIAMが100%子会社となった。一方、SHOWROOMの業績は、2020年6月30日を期日とした保有株式の一部譲渡により、持分法適用関連会社となっており、第2四半期連結会計期間よりセグメント別の業績には含んでいない。
④ヘルスケア事業…売上収益10億7500万円(同16.5%増)、セグメント損益5億3400万円の赤字(前年同期7億1400万円の赤字)
「MYCODE(マイコード)」「kencom(ケンコム)」など、ヘルスケアサービスの分野における既存の提供サービスの利用は堅調に推移した一方で、将来に向けた先行投資を行った。なお、「歩いておトク」は、4月30日にサービスを終了した。また、9月1日には、認知
症関連サービスを有する日本テクトシステムズを株式交換により100%子会社とした。⑤新規事業・その他…売上収益20億5100万円(同36.5%減)、セグメント損益1億1600万円の赤字(前年同期2億1100万円の赤字)
中長期での事業ポートフォリオの強化を目指した各種取り組みやEC事業におけるサービスなどを行っている。■通期予想は非開示
なお、2022年3月期の連結業績予想は非開示。同社では、合理的な数値の算出が困難であるため、開示を見合わせている、としている。
会社情報
- 会社名
- 株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)
- 設立
- 1999年3月
- 代表者
- 代表取締役会長 南場 智子/代表取締役社長兼CEO 岡村 信悟
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上収益1367億3300万円、営業損益282億7000万円の赤字、税引前損益281億3000万円の赤字、最終損益286億8200万円の赤字(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 2432