---: 御社の設立の経緯を教えていただけますか?
孫氏 : 当社は、2009年10月、中国にあるRekoo Mediaの日本法人として設立されました。Rekoo Mediaでは、かねてより、日本市場を重点市場と位置づけており、当社は、日本におけるソーシャルゲームを提供するための会社として設立されたわけです。
---: 当初は、「mixiアプリ」を提供することがメインだったんでしょうか?
孫氏 : そうです。当社のソーシャルゲームについては、2009年9月の「mixiアプリ」のスタート時から参画することができました。第1弾タイトルは、御存知のとおり、「サンシャイン牧場」です。その後、「サンシャイン深海」や「サンシャインタウン」など現在に至るまで40タイトル程度のソーシャルゲームを提供してきました。「mixi」以外では、「GREE」や「Mobage」、「Yahoo!Mobage」などでも提供しています。
---: 「サンシャイン牧場」ですが、現在、会員数が570万人を突破していますね。なんでこんなに人気になったのでしょうか?
土居氏 : それは色々な要因が考えられますね。ソーシャルゲームというものが始めて日本でリリースされ、簡単な操作で「マイミク」と一緒に農園を育てるというゲームの内容が評価されたと思いますが、それ以上に、サービス開始当初から軽くて安定していたことがあげられるかと思います。「mixiアプリ」の開始当初、当社のタイトル以外では13タイトルがリリースされたと記憶していますが、おそらく、アクセスが殺到したにもかかわらず、サーバーが落ちず、安定したサービスを提供できていたのは当社だけではないでしょうか。
---: なるほど。「mixi」のランキングでも2位以下は入れ替わりがあるのですが、「サンシャイン牧場」だけはずっと1位です。どのくらいのユーザーがアクセスしているのでしょうか。
孫氏 : 「サンシャイン牧場」の情報が表に出ることは少ないのでお話ししますと、DAU(日間アクティブユーザー数)は100万人弱となっています。登録会員のうち、約17.5%のユーザーが毎日アクセスしてくれるわけです。内訳は、PCと携帯電話でそれぞれ半分くらいずつですね。
---: MAU(月間アクティブユーザー)ではないですよね? なぜそんなにあるのでしょうか。
土居氏 : これは、リアルソーシャルグラフで運用するソーシャルアプリの特徴といえますが、ゲーム専門のプラットフォームに比べてリテンションが非常に高いように思います。例えば、SNS内の友人からゲームの招待状がきたとしますよね。SNSだけの関係だったら無視してもそれほど問題はないですが、実際の知り合いや友だちからとくると無視はできないですよね。また、友だちの遊んでいる状況がフィードや「mixiボイス」などで流れるわけですから一緒に遊びたいと考える方が多いようです。
---: 売上はどのくらいなんでしょうか?
孫氏 : それは、ご想像にお任せします(笑)。「Mobage」や「GREE」などのバトル系ゲームに比べて課金率やARPU(ユーザー1人あたりの収益平均)は低くなってしまいますが、それでもかなりの規模になります。売り上げは、mixiポイントやリワード広告、直接課金からなります。少し前に、ミクシィさんの有価証券報告書に記載されていたものは、100%の売上ではないですね。
---: 最近では「サンシャインタウン」が再びランキング上位に入ってきましたし、「つくろう!電車タウン」も徐々に順位を上げるなど好調のようですね。
孫氏 : いえいえ、まだまだです。とはいえ、最近伸びてきた要因として、「サンシャイン牧場」という強力なコンテンツをより生かした機能やコンテンツを導入できている点があげられるかと思います。これは反省点なのですが、これまで「サンシャイン牧場」というコンテンテンツの強さを十分に生かしきれていませんでした。今後、こうした取り組みを強めていきたいと考えています。
※次回は、今後の取り組みについて聞きます。
会社情報
- 会社名
- Rekoo Japan株式会社
- 設立
- 2009年10月
- 代表者
- パトリック・リュー(刘 勇)
- 直近業績
- 非公開
- 上場区分
- 非上場