ケイブ、第2四半期(6~11月)決算は売上高18%減、営業赤字が6.7億円に拡大 台湾子会社のアプリ開発中止→解散決定で減損を計上

  • ケイブ<3760>は、1月14日、2022年5月期の第2四半期(6~11月)の連結決算を発表、第1四半期(6~8月)の株式報酬費用計上に加え、足元第2四半期期間(9~11月)に台湾子会社Cave Interactive Taiwanの株式の減損処理を行ったこともあり、大幅な赤字を計上した。

    売上高7億1300万円(前年同期比18.1%減)
    営業損益6億7900万円の赤字(前年同期3000万円の赤字)
    経常損益6億7900万円の赤字(同2800万円の赤字)
    最終損益6億7200万円の赤字(同3900万円の赤字)

    各セグメントごとの状況は以下のとおり。

    ①ゲーム事業…売上高3億7800万円(前年同期比47.4%減)、セグメント損益5億900万円の赤字(前年同期4000万円の赤字)
    前四半期から運営体制を見直し、施策の品質向上やユーザーを飽きさせないアップデートなどの改良により売上は回復傾向にあるが、季節性の影響により依然として厳しい状況が続いた。『ゴシックは魔法乙女』では、最大4人同時にオンライン対戦が可能な「アリーナバトル」や「第2回ごまおつスコア大会」を開催するなどの新たなイベント施策を積極的に行い、既存ユーザーの維持と新規ユーザーの獲得を図った。

    一方で「東方Project」のIP許諾を受けた新規ゲーム開発においては、ファンインタビューなどを行いながらゲームコンセプトを決定し、現在は当初のスケジュール通りに開発を進めている。また、スマートフォンゲーム製作委員会(名称未定)については、引き続きゲーム開発が進行している。

    ②動画配信関連事業…売上高3億3500万円(前年同期比121.2%増)、セグメント損益1億7000万円の赤字(前年同期1000万円の黒字)
    対面占いライブ配信プラットフォーム『占占(sensen)』は、タイアップなどの広告宣伝を行ったものの売上高が想定ほど伸びず厳しい状況となった。現在は運営体制を見直し、運営の効率化を図りながらサービス品質向上と効果的なプロモーション施策を実施することで売上高向上に努めている。

    子会社capableは、引き続きライブ配信事業およびYouTube事業が売上獲得に貢献しており、第2四半期より同社独自の芸能やインフルエンサーとEC事業を連携させたDtoC事業を開始した。このDtoC事業は季節性商品を扱っており、同社の強みであるマーケティング力を活用することで、当初の想定を上回る販売となり、グループ全体の売上獲得に貢献している。

    一方、台湾子会社の凱樂數位股份有限公司(Cave Interactive Taiwan)は、ライブ配信アプリのリソースの一部を自社コンテンツも含めたコンテンツビジネスにおける海外企業などとの業務提携を行う新規事業に充当しつつ、2022年1月のリリースを目標に開発を進めてきた。しかし、開発の過程において、目まぐるしく変遷する事業環境や競合他社の動向などをかんがみると正式にサービスを行えるクオリティを確保することが困難であるという結論に達し、開発を中止することを2021年12月17日に決定した。

    この決定に伴い、同社の将来の収益見込みを立てることが困難であるため、グループ効率化の観点から、本日付で同社の解散および清算を決定した。なお、海外企業などとの業務提携を行う新規事業については、ケイブの一事業として継続して行われる予定だ。

    ■通期予想は非開示
    なお、2022年5月期の見通しは引き続き非開示。現時点で合理的な業績予想の算定ができないため、としている。

株式会社ケイブ
http://www.cave.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社ケイブ
設立
1994年6月
代表者
代表取締役社長 秋田 英好/代表取締役CFO 伊藤 裕章
決算期
5月
直近業績
売上高69億6300万円、営業利益2億4300万円、経常利益2億1300万円、最終利益25億7900万円(2023年5月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
3760
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