TikTok For Businessが展開しているモバイル広告プラットフォームPangleは、1月25日、ゲーム市場のインサイトと分析をおこなうNewzooと共同制作した最新レポート「ロールプレイングゲーム:アジアと欧米市場の比較と分析」を公開した。
本レポートは、米国、イギリス、日本、韓国を中心とした欧米およびアジアのモバイルRPG市場について解析されており、ゲームディベロッパーやパブリッシャーにとって、欧米とアジア市場の主な違いの理解につながる情報も掲載されている。
本稿では、そんな「ロールプレイングゲーム:アジアと欧米市場の比較と分析」から提供されている情報を一部紹介していく。モバイルRPGの特徴や最近の収益モデルケースに迫ってみた。
モバイルRPGの市場規模は185億ドル −アジアが最大の市場に
レポートによると、グローバルでのモバイルRPGゲームの市場規模は185億ドルに至るという。これは、モバイルゲームジャンルの中でも最大の収益規模を誇っており、世界各国で人気なジャンルだということがわかる。
そのRPGジャンルの歴史は長く、古くはテーブルトップRPGから遡る。そして、そこからPCや家庭用ゲームが登場し、日本では『ゼルダの伝説』や『ドラゴンクエスト』、『ファイナルファンタジー』などが世界的にも知られる作品となっている。
スマートフォンゲームにおいても、RPGジャンルは数多く登場している。『Fate/Grand Order』などを筆頭に様々な作品が登場しており、振り返ってみると、モバイルRPGジャンルにおいては既存IPをベースに展開したものや独自の世界観を構築された作品が人気を博しているようだ。特に日本を初めとしたアジアでの人気が強く、収益の72%が東アジアが占めていると資料でも開示されていた。
▲日本のモバイルRPG市場の収益は世界でも第2位となる。
そんなモバイルRPGでは、ユーザーからは「ゲームの世界とストーリー展開を楽しむ」理由でプレイされていることが多い。
故に、キャラクターコレクションや育成要素、その他ペットやハウスシステムなど継続的に遊べられるアップデートが盛り込まれているのがこのゲームジャンルの特徴とも言える。
▲レポートでは、モバイルRPGジャンルの各ゲームにおける要素を分析した一覧も掲載されている。(ダウンロードできるレポートより一部加工して掲載しています)
他にも、コラボイベントや限定イベントの実施にてユーザーの関心を繋ぎ止めることがモバイルRPGジャンル運営のトレンドになっているとレポートでは紹介されている。
モバイルRPGジャンルで進むハイブリッド式の収益化モデル
そんなモバイルRPGジャンルであるが、収益のモデルとしたはアプリ内課金(IAP)が主流であった。しかし、昨今ではゲーム内広告視聴などのアプリ内広告(IAA)も導入しているタイトルが増えてきている。
資料では、アプリ内広告に対しても受け入れるユーザーが増えてきているというデータもあった。
▲ゲーム内インセンティブを受け取れる上では、ゲーム内広告へは肯定的なユーザーが多いモバイルRPGジャンル
かつては、没入型のゲーム体験を優先するジャンルではあったので、インタースティシャル広告などのバナーは採用されていないケースも多かったが、最近はリワード動画やネイティブ広告を導入する作品も増えてきた。
いわゆるハイブリッド式の収益化モデルと言われるものである。資料内でもいくつかのケースが紹介されているように、従来のガチャの他に動画視聴による無料ガチャを行えるなど、様々な形にて採用しているタイトルが増えているようだ。
▲『Hero Wars』では、ゲーム内で利用できるジュエルやチケットを獲得ができるリワード動画が導入されている。国内のゲームでもここ数年で導入している企業が増えてきた。
それでは、モバイルRPGジャンルにおけるゲーム内広告ではどのようなケースがあるのか。資料内ではいくつか紹介されていた。広告マネタイズでは、従来のeCPMから210%増加してケースなども紹介されている。
最終的な目標として、高いROASを達成することをモバイルRPGでは重要視している会社も多いが、レポートではROASを40%増加することに成功したゲームを4つステップでも解説もされている。気になる人は以下のページより資料をDLしてみてはいかがだろうか。
▲資料では、各ライフスタイルなども比較した国におけるユーザー属性も掲載されている。(ダウンロードできるレポートより一部加工して掲載しています)