enish、不採算部門の社員を対象に希望退職者を募集　会社都合の退職として扱うとともに特別退職金の支給も　前期まで9期連続の赤字計上

enish<3667>は、この日(12月10日)、不採算部門の社員とそれらプロジェクトの制作・運用業務を主とする横断部署の社員を対象に希望退職者の募集を実施すると発表した。不採算部門がどこか、そして予定人数は開示していない。12月24日まで募集し、12月31日付けで退職とするとのこと。会社都合の退職として扱うとともに、特別退職金の支給、再就職の支援もあわせて行う。特別退職金の費用は、第4四半期に特別損失に計上する予定。

同社は、今後の持続的な成長と経営基盤の強化を目的に、事業構造の見直しを進めており、その一環として、不採算部門の整理を進めるとともに、競争力の強化を図るため、経営資源の効率化と重点分野への集中を目指し、希望退職者の募集を決定した、としている。これにより、経営資源を最適化し、事業の選択と集中を一層推進していく方針。

この取り組みは、短期的な収益改善だけでなく、中長期的な企業価値の向上を目指した戦略的施策になるという。今後も、同社は経営環境の変化に迅速かつ柔軟に対応し、成長基盤の構築に努めていく、としている。

同社の業績推移は以下の通り。2015年12月期から減収傾向が続き、9期連続の赤字を計上していた。今期2024年12月期においても第3四半期の累計業績は、売上高24億7300万円、営業損失7億400万円、経常損失7億4200万円、最終損失7億4500万円となっており、ブロックチェーンゲーム『De:Lithe Last Memories』の影響も限定的と見られ、通期でも10期連続の赤字となる可能性が高い。収益改善による「止血」とともに、絵に描いた餅ではない、説得力のある成長戦略の開示が求められる。