タカラトミー、第3四半期決算は営業益70%増の134億円　年末の玩具出荷順調　『ポケモンメザスタ』や『ワッチャプリマジ!』好調　ガチャも拡大

タカラトミー<7867>は、この日(2月7日)、2022年3月通期の連結業績を発表し、売上高1312億1200万円(前期比18.7%増)、営業利益134億1200万円(同70.4%増)、経常利益135億5400万円(同81.8%増)、最終利益98億9800万円(同80.7%増)、EPS106.48円と大幅増益を達成した。

・売上高:1312億1200万円(同18.7%増)
・営業利益:134億1200万円(同70.4%増)
・経常利益:135億5400万円(同81.8%増)
・最終利益:98億9800万円(同80.7%増)
・EPS:106.48円

売上については、小売事業、イベント事業においては外出自粛傾向による影響が長期化したものの、玩具出荷が伸長するとともに、タカラトミーアーツが展開するガチャとアミューズメントマシンの人気が伸長した。利益面では、増収効果に加えて経費コントロールも奏功した。

このほか、経営資源の機動的、効率的活用、財務体質の強化を図るため保有資産の見直しを行い、連結子会社TOMY(Hong Kong)が所有する固定資産の事務所用不動産を譲渡し、その譲渡益として特別利益19億0900万円を計上した一方、小売事業の一部資産を減損処理するなど特別損失7億2700万円を計上した。
　

■主要製品別の状況
「トミカ」では、警察署の建物がボタン一つで自動変形する「ぐるっと変形!DX ポリスステーション」が人気を博すとともに、「プラレール」においては、4月からテレビアニメシリーズ第2弾の放送が開始した『新幹線変形ロボシンカリオンZ』の関連玩具、「人気のあそびがギュッ!プラレールベストセレクションセット」を展開した。

「リカちゃん」では「もくもくジュージュー にぎやかバーベキュー」「わんにゃんレントゲン!リカちゃん動物病院」などが人気を集めた。

また、トレーディングカードゲーム「デュエル・マスターズ」は、発売20周年に向けて販売した商品が好調に推移した。「ポケットモンスター」においては、「モンコレ」をはじめとした関連商品が堅調に推移するとともに、ポケモンと遊びながら学べるキッズパソコン「ポケモン ピカッとアカデミー マウスでゲットパソコン」が人気を博した。

「トランスフォーマー」は、海外向け輸出が北米及び欧州等で伸長した。さらに、7月に発売した液晶画面の中のキャラクターと直接触れ合っているかのように遊べる新触感液晶玩具「ぷにるんず」が高い人気を集め販売が伸長した。

また、アミューズメントマシンでは2020年9月から展開の「ポケモンメザスタ」や2021年10月から展開をスタートした、プリティーシリーズ10周年記念作品『ワッチャプリマジ!』が人気を呼んだ。

ガチャ事業では、市場でのガチャ人気の高まりの中、人気コンテンツを使った関連商品が好評を博すとともに、大型ガチャ売場の設置拡大により売上が伸長した。

なお、2020年10月に米国の独立系玩具会社ファット・ブレイン・グループがTOMY International, Inc.の子会社となり、連結業績に加わっている。

■2022年3月通期の見通し
続く2022年3月通期の業績については、売上高1600億円(同13.3%増)、営業利益110億円(同55.4%増)、経常利益110億円(同53.4%増)、最終利益75億円(同39.5%増)、EPS80.68円を見込む。

・売上高:1600億円(同13.3%増)
・営業利益:110億円(同55.4%増)
・経常利益:110億円(同53.4%増)
・最終利益:75億円(同39.5%増)
・EPS:80.68円

計画に対する進捗率は、売上高82.0%、営業利益121.9%、経常利益123.2%、最終利益132.0%となっている。通期計画を超過しているが、第4四半期で来期の展開に向けた広告宣伝など先行投資を行なう考え。

・売上高:82.0%
・営業利益:121.9%
・経常利益:123.2%
・最終利益:132.0%